Refrain

 小高い山に分け入るころには天候が変わり、細雪がちらついてきた。辺りはしだいに薄暗くなり、足元さえ頼りなくなってきている。動物はみな冬眠し、人の気配も感じられない。山中は死んだように静まりかえり、頽廃のにおいがして、冬の桜にも似た木々の上から、ときおり肉が刮げ落ちるような音が鳴りひびく。湿った落葉の上を歩きながらぼくは何度も名を呼んだ。

「ユキ――――――!」

 本当に彼女はこんなところにいるのだろうか……うまい具合に騙されて仕向けられた気がしなくもないが。でもこの山は、確かにぼくたちにとって思い出の深い場所だった。今よりもっと小さなころに何度も登ったことがあり、毎回新しい遊びを思いついて一緒に実行したものだ。その中でもいちばんのお気に入りは、山のてっぺんでかまくらを作ることだったが。

 もしかしたらまたそこにいるのかもしれない。

 ぼくは足を頂上に向け、障害を飛び越えて一直線に駆け上がる。そんなに高い山ではない。子どもの足でも登れるくらいだ。ふしぎなことに疲れなどまったく気にならなかった。山の神々が、物語がいまぼくには味方しているのかもしれない。そう、彼女の行き先を、雪についた足跡が知らせてくれるのだ。一歩辿るごとに数々の記憶がよみがえり、強い気持ちが昂ぶってくるのを感じた。いよいよぼくは自覚する。ぼくはこの物語の作者ではない。

 ぼくはこの物語の――主人公だ。

 見晴らしのよい山頂は広場のようになっており、白樺の木に囲まれて、いくつかの四阿や石碑の姿が見られる。そして篝火のような残光と煤状の雲が浮かぶ遥か手前に、やはりテントぐらいの大きさのかまくらがこしらえられてあった。――足跡はそこで途絶えている。

「ユキ! ごめん……っ!」ぼくは駈け寄って仄暗いかまくらの中をのぞいた。

「け、ケー兄……? いやっ! こないでっ!」

 ユキは少し驚いたようだが、気丈にしかしややヒステリックな声を上げる。ぼくはつめたいかまくらの壁に手をあてながらその外側からよびかけた。

「謝っても許してくれないと思うけど、本当に悪かった。ぼくは今まで、何もできないバカンボーだった。今でもそうかもしれない。情けないよ。自分のことしか考えてなかったんだ」

「か、帰って!」

「帰らないよ。だって、このままいたらユキが凍えちゃうじゃないか。お腹も空いてるだろ。一緒に帰ろう。早くそこから出ておいでよ」

「やだ。一生ここにいる」

 ユキは菩提樹の下のかまくらの中に引っ込んだまま出てこようとしなかった。偶然だろうか、ずっと前にも、こんな会話をしたことがあるような気がするが。

「ユキ……。お願いだから、ぼくの話をきいてくれ……!」

「ユキはもう、ケー兄の妹なんかじゃないもん。だから今日からここがユキのうち。ここでごはん食べて、ここでねるの。ケー兄がいなくたって、さびしくなんかないし……ひとりで生きていけるもん」

 北風が吹き抜けてゆき、孤独にうちひしがれながらぼくはぽつりと佇んだ。胸が裂けそう。今までユキにそんなふうに言われたことはなかったから。これが人生か。ああ、覚悟はしていたけれど、ほんとうにつらい。こんな気持ちで自分の物語と向き合うことになったのは。

「ユキは……それでもいいのか?」

「えっ……?」

「ぼくがいなくなって、ぼくの妹じゃなくなっても、それでもちゃんと生きていけるのか?」

 ぼくだって本当はこんなことなど訊きたくない。だけどそれは、とても大事なことだった。……かまくらの中でユキはわずかに沈黙し、それから涙まじりの声を発する。

「だ、だって……ユキは悪い子で、うそつきだから……。ほんとうは、ユキが謝らなきゃいけないのに、できないからぁ、もうケー兄、ユキのこときらいになったのかなって思って……」

「なんでそう思うの? きらいだなんて思ったことは一度もないよ。ユキはいい子だ。ぼくが言うんだから間違いない」

 するとユキは、さらにしゃくり上げながら話すのだった。

「ちっ、ちがうの……。うっ……、ケー兄にきらいになられるぐらいならぁ、どっかいったほうが……、ひ……、妹じゃなくなったほうがぁ……、ひもうとじゃ、なぐなったほうがぁ……」

「そんなかなしいこと、言うなよ」

「か、かな、かなしいけどぉ……っ! うぇぇぇ、ご、ごめんなさぃ……ケー兄ぃ、ごめんなさい……。うっ、ぐっ、ユキはっ、ユキはぁっ……!」

 声にならない声を上げている。山は沈黙し、空は闇と雲に覆われ、星明かりすらよく見えない。ぼくはもどかしくなり、ちゃんと目を見て話したいと思った。

「……中、入ってもいいかい?」

「えっ……な……」

「ここがユキの家でもいいから、ぼくを招待しておくれ。ほら、昔やったみたいにさ」

 ユキは何も答えなかった。ぼくはそれを承諾の合図とみなし、お邪魔しますと言って入り、ユキの気が落ち着くまでのあいだ、だまっていることにする。かまくらの中は案外狭く、二人いるだけでぎゅうぎゅうになるが、思いのほかあたたかく、そして出口からは雪の降る街の明かりが見下ろせた。ぼくたちの街。愛する故郷。空港は翠いろ、高速道路はオレンジいろ。家並みがもうひとつの星空をつくり、向かいの山は夜空を切り取った大穴のように目に映る。

 ユキは本当にここで暮らすつもりだったらしく、家からろうそくとマッチを持ち出してきていた。ぼくはそれに火をつけて、棒引きのように雪で囲った地面に立てる。するとかまくらの中の様子がキャラメルいろに浮かび上がり、泣きはらしたユキのおもざしもあらわになった。

「なんか、はずかしい……」

「いいんだよ、兄妹なんだから。マシュマロでも焼いて食べる?」

「…………」

「どうした?」

 ユキはすんすん言いながら、しばらくうつむいたあと顔を上げ、そして重々しく口を開いた。

「……やっぱり、ほんとのことを、話すね」




 ユキはつっかえつっかえしながらぼくにおおよそ次のようなことを話す。

 生まれたときから、ぼくには一人の遊び相手がいた。

 彼女の名はユキ。

 雪の妖精(!)

 その姿はぼくの目にしか見えず、ぼくにしかその声をきくことはできなかった。その存在を知る者はぼく以外にはいなかったが、ぼくはそのことを知らなかったようだ。

 補足すれば、これはいわゆる「イマジナリィ・フレンド」の一種にあたると思われる。想像力の作り出した、実体をもたない友達。一般にはそこまで珍しいものでもないが、主体となる子どもが成長するにともなって消滅することが多いといわれる。

 しかし真実はむしろ逆で、ぼくがユキを空想したのではなく、ユキが遊び相手としてぼくを選んだのだった。妖精や精霊の存在は、話素という自然の物質によって説明される。ユキは、ぼくの心に降り積もった雪、あるいは自然に棲みついた、自我をもつ話素の結晶だったのだ。

 十年前。

 ぼくは父の運転するバスに母とふたりで乗っていた。

 そのときぼくは六歳で、妹が生まれるのが待ち遠しく、おなかに向かってしきりに話しかけていたのを憶えている。

 だが、それはまだユキではなかった。

 ユキはそれを遠くから見ていたのだ。

 ユキはぼくが兄になり、自分が必要とされなくなることを恐れた。妹が生まれれば、ぼくは少し成長することになり、もうユキとは遊んでやれなくなるかもしれないからだ。

 だから、殺した。

 嫉妬したユキはバスの流れをとっさに狂わせ、雪崩を起こした。そのころ自然の雪は彼女にとっては肉体そのものであり、ある程度任意に動かすことができたのだろう。そうしてのだという。

 だから、ユキの髪は白かった。

 だから、ユキはぼくの四つ下だった。

 ずれた二年は、妹が生まれる以前の記憶だったのだ。――無意識のうちに組み込まれ、当たり前のようになっていたけれど、話素が遷移するなら人の心も遷移する。言われなければ気づかない。そういう経験を、ぼくはこれまで何度もしてきたと言える。

 ユキも自分のやったことを最初は忘れていたらしい。だが、ある出来事をきっかけにそれをいっぺんに思い出した。

 ――あなたが専心している物事は、単なるままごとでしかないんです。そろそろ正体を明かしてはどうですか?

 あの言葉は、ぼくに向けられたものではなかったのだ。

「そうかあ……」

 二本目のキャンドルに火をともしながら、ぼくは悄然とつぶやいた。なんと言えばいいのかわからず、かまくらに映る影を見ている。なんとなくプラトンの言った洞窟の比喩を思い出す。ぼくはゆらめく影を見て、それが真実だと思ったわけだ。

「だから、ユキはもぉ、ぐすっ、ケー兄の妹って、言えない……。言えないよ……」

 かまくらの端で三角座りして、ユキはかぼそい声を絞り出している。その声はしかしよく届いた。考えられないほど深くに。言葉以上のものをのせて。

「よく話してくれたね」

 その小さな頭をなでてやると、まるでそれが不可能なことであるかのようにユキは驚きに目をまるくして、おそるおそるといった感じでぼくに訊ねてきた。

「お、怒らないの……? ユキのこと、もうきらいじゃないの……?」

「ああ――ユキの気持ちは充分伝わったよ」

 確かに彼女がやったことは、たとえ贔屓目に見たとしても決してほめられたものではない。生まれる予定だった尊い命を奪ったことになるのだから。

 その罪は幼い子どもが背負うにはあまりにも大きすぎる。

 だったらぼくも同罪だ。

 今まで一緒に暮らしてきたぼくも同罪だ。

 ユキはぼくが守る。 

 これは論理ではない。

 人間の感情だ。

「おまえがぼくの妹だ、おまえだけが……」

 ぼくがそう決めた。

 ぼくたちは悪い兄妹かもしれない。

 それでも生きていく。

 絶対に。

「ううぅ……ケー兄ぃ……っ!」

 ここまで来て本当によかった――昨日からずっと様子がおかしかったのはこんな悲劇を胸にかかえていたからなのだ。それをどうして責めることなどできようか? ばねが弾けるみたいにがむしゃらに胸へ飛びついてきたユキの絶対的な無垢をぼくは忘れない。堰が切れたみたいにとめどなく溢れ出す生命の狂おしいほどの輝きに、あらゆる宝物をも凌駕するその大粒の落涙にぼくはこの身を捧げてもいい。限りなく純粋なものがここにあり、ぼくの胸のなかで脈動している。北国に棲む野ウサギの毛皮のように、あるいは季節そのもののように、ぼくたちの心の中で早くも思い出に変わろうとしているこの一瞬のせつなさは、尊い現在が過去へと辷り落ちていく流れのさなかで、おわりに差しかかる楽の音の長いリフレインにも似た祝福を奏で、このときばかりは他の一切がほんのささやかなものに過ぎず、ぼくたちはあらゆることが可能なように思えたものだ。

「こわかった……さびしかった……ほんとはね……ケー兄がきてくれるのずうっと待ってた……ケー兄ならきてくれるって、信じてたから……。ごめんね……嘘ついて……ユキは……やきもちやきだけどっ……うう……ケー兄の妹がいいの……。ケー兄……ケー兄ぃ……ずっとすき……ずっといてぇ……」

「よしよし、おまえはいつまで経っても、甘えんぼうだなあ」

 しばらくは泣かせるままにしておこう。好きなだけぼくの胸を使うといい。さっきまでけんかしていたとは思えないほどユキはたくさんなついてくる。でもなつきかたがわからないのか、いぬのように鼻をこすりつけてぼくのにおいをくんかくんかと嗅いでくる。おのれの涙に冠水してもなおユキの花顔はしおれなかった。ぼくはこの妹を誇りに思う。弱くもあり、また強くもあるこの妹を。たとえ世界がどんな姿になろうともそのことだけはかわりがない。今は安らかなこのひとときがどんなにかけがえのないものであるかを身に沁みて感じつつぼくは祈る――ああ、時よとどまれ、おまえはあまりに美しい!

 念のために持ってきた短刀だが、とうとう出番は来なかったようだ。はじめからわかりきっていたことである。ぼくの人生はいつだってここにいるユキとともにあった。彼女はこの世界にぼくが存在する理由そのものだ。それをみずから手放すことなどできるわけがない。たとえ混沌にこの身を落とすことになろうとも。

 かまくらの雪は融けず、キャンドルの火もまだ尽きない。ぼくたちはこの山の特等席でマシュマロを焼いてたべ、影絵をして大いにもりあがる。ぼくたちがここでこうしていることは誰も知らない。ぼくたちだけの甘美な秘密。そうしてだんだんと言葉がぼくたちの間で忘れ去られてゆくのだった。




「ねえ……ケー兄」

「うん?」

 ゆらゆらとゆらめく炎がユキの眼のなかで砂金のように輝いており、静かでそして満ち足りた時が深夜の町に流れ、朝がくるまでずっとこうしていたいと思いかけていたときだった。

「ケー兄なら、いいよ……」

「え?」

「ユキの大事なもの、あげても……」

「ななな何言い出すんだいきなり」

 エモい気分から一転攻勢。エロい気分へ。

「ケー兄に、いっぱいかわいがってほしいから……どうしたらいいのかなって、考えてたけどわかんなくて、だから、ユキがケー兄をすっごく感じて、ケー兄がユキをすっごくすっごく感じて、それをユキがすっごくすっごくすっごく感じたら、わかるかもしれない……。それに、ほら、ここならゼッタイ誰もこないし……くるかもしんないけど……ねっ?」

 忘れたころに思い出すのだが、ユキの本領は、この世で甘えた声を出す最強のやつである。よって、如何ともしがたいこの誘惑にぼくは囚われざるを得ない。よろしい、これが人生だ。

「でも、いいのか? 近親相姦だぞ……」

「きん……?」

 ぼくの妹は漢字が読めない。

「えっちしたいんでしょ?」

「ケー兄、いや……?」

「いやではないが……」

 一応、兄としての沽券というか、そういうものに関わってくるので、熟慮すべきところではある。といってもつい先ほど自暴自棄になり服を脱げと言ってしまっていた手前、いまさら失うものもないかもしれんが。

「ユキはケー兄のハダカ見たときあるし、ケー兄もあるでしょ? なんか、せまいからかなぁ、くっついてたら、ヘンな気分になってきちゃった……もっと近くにいきたいよ……えへへ」

「お、おい」

 性急にもユキがぼくの身体を押し倒し、その上に乗りかかってくる――さすがは元妖精ピクシーというべきか、実に蠱惑的で、肌もキャンドルの光を受けてキャラメルいろにほどよくつやめき、口の端に垂れかかる髪などはもはや芸術といってもよく、そしてなにより影に映った自分たちの姿に眩惑されてしまう(撮影みたいで)。こんなときに自分で言うのもなんだが、かまくらの中での近親相姦というのは近親相姦の中でも最高位のものである。それが可能になるのは、然るべき手順を踏んだときだけだ。ぼくはいまそのための条件を充分に揃えていると言える。ある意味では、すべてはこのための布石でしかなかったのかもしれない。

 まずはキスから。

「ん……ちゅ……はぁっ……はぁっ……もっとぉ……」

 結構ギリギリのレベルでやってると思う。

「そんなキスどこで覚えたんだ? いけない子だな」

「くふふ……。いけないことするの、ケー兄がはじめてだよぉ。ちょっとはずかしいけど、すきって思ったら、勝手にこうなっちゃうの……」

 本能というのはかくも恐ろしや。それにしても、『発情期の妹は頼めばやらせてくれる』他を読んでいて本当によかった……。これがハーレムの王の権力だ。

「んふぅ……おちつく……胸板ひろーい……。ユキたち……かさなってるんだね……」

 上気させた頬をぴっとりと這わせ、しどけない声を洩らすユキ。知識の不足からか、まるで導火線のようにせわしなく指を奔らせており、この上もなくいとおしい。いま彼女の心の内では、越えてきた荊のみちのりと、燃え上がる焦燥の火花とがひとつになっているのだろう。あたかも自分たちのどこかに見えない爆弾が隠されており、その発見を急がねばならないといった具合に。

「そろそろ逆になってもいいか」

「ん、いいよ……」

 王はいたわるようにユキの薄い肩を抱き、それからゆっくりと仰向けに寝かせる。このとき王の偉大な重圧でのしかからないよう注意しなければならない。だが数秒後、ユキの白い髪が土のうえに扇のようにひろがるのを捉えたとき、さすがの王のなかにも独裁的な強い乱心が湧き起こり、そのまま雪崩れ込むようにもう一度悪いキスをしている。

「ケー兄っ……ぁ……はげしっ……」

 二次元ドリーム文庫かな?

「これはどう? くすぐったい?」

「あははは、ははははっ、やだぁもう」

 色気はないが、笑っているのでよしとしよう。これがハーレムの王の権力だ。

「あっ……ん……」

 ひとつの書物を紐解くように、ユキの着衣に手を伸ばす――歳の割には発育のよいほうだと思う。胸も同じクラスの一部の女子よりありそうだし、それこそニンフェットだ。ロ・リータ。ウラジーミル・ナボコフは標本を眺めて愉しむ昆虫学者でもあった……。


 だがこの流れの中でぼくは突然思い出す。

 我が命の光、我が罪、我が魂、チンポ――

 あの日、ぼくは小説をチンポに喩えすぎ、結果としてその小説を散逸させた……あれはもしや、非常に高度な形而上学的次元における姦通の失敗、すなわち去勢ではなかったか? そう、ライトノベル的世界では、主人公はEDかホモにならざるを得ない……王のつもりが実際のところただの宦官に過ぎなかったとすれば、片手落ちにも程がある。

 いや、ぼくの名前は見本ケイ……。

 永遠の測量士の名を持つ男だ。

 今こそ限界を超えてみせる。

 意識するのだ。

 話素を生み出せ。

 いいところなんだ。

 ここで節を途切れさせるな。

 吼えろ!

 脳に刻み込め!

 スターバースト……ストリーム!!!

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