概要
あたしを足枷のようにこの場に繋ぎ止める、二人の関係を表す言葉――。
幼馴染みの晶と実樹、実樹のカノジョ一花、そして晶と実樹の親友・駿汰。
4人の関係を壊すことは、大切な誰かを失うことになる。
けれども壊さなければ得られない大切な人がいる。
葛藤の中で4人はお互いの関係を終わらせることができるのか。
煌めきながら移ろいゆく青春の中で、四人がもがきながら紡いでいく恋愛物語。
※11/7 夏休みエピソード(第9話)を追加しました。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!恋愛葛藤の境地
幼馴染の高校生達の恋愛物語です。女性主人公の一人称視点がメインです。
この幼馴染という設定がすべての原因ですが、それを彼等はどう受け入れ歩んでいくのか。そのキーワードを中心に物事が進行していくのですが、様々な展開が用意されていて読み手の心を鷲掴みにするでしょう。
主要人物は四人で物語のテンポや関係は読みやすく、気付くと読み耽てしまいます。一人一人の心理描写や行動が個性的に描かれており、絶妙なバランスの人間関係。みんな他人思いで優しいので読んでいて癒されます。そしてハラハラとこのキャラクター達を見守るように楽しめました。ある時は目尻を熱くさせ、ある時は行き場のない感情を抱かせる事もあるでし…続きを読む - ★★★ Excellent!!!大人と子供の間の揺れ動くティーンズのピュアな恋物語
一番親しい間柄なのに、遠い。大切な存在だからこそ、一歩近づくのが怖い。愛しいほどに純粋な主人公の想いが、高校生の日常生活とともに、溢れんばかりに描かれていきます。
目に映るものをそのまま文字にしていったかようなキャラクター同士の自然な絡みと、細やかに表現される主人公の心理描写は、読む者を深く引き込んでいきます。出来事のひとつひとつが、徐々に四人の関係を微妙に変えていきますが、「悪者」は誰もいないのに、四人がそれぞれに悲しい想いを抱えていく展開は、まさに、爽やかな青春の中にしか存在し得ない、本当に切ない恋模様。エピソードをひとつ拝読するたびに、ため息が出てしまいます。特に駿汰くん…(涙)
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ここまで登場人物に感情移入させるなんて、アッパレですぜ!
高校二年生、青春まっただ中の男女がそれぞれの想いを胸に秘め、もどかしくもつかず離れずを繰り返しながら送る日々。
主人公の晶は忌み嫌う言葉があった。それがこの物語のキーワード……
ああ、なぜそこで言えないの! と、何度もこぶしを握りしめヤキモキしながら、いつの間にか今作の世界にどっぷりと浸かっておりました。それくらい巧妙に構成された物語で、作者の技量に脱帽です。
青春ラブ・ストーリーは、こうでなくっちゃ駄目です。読み手が気づかないうちに感情移入し、登場人物と一体化となってストーリーに参加している。これって言うほど簡単ではないですよ。今作ではその疑似体験が間違いなくできると思います。特に主人…続きを読む - ★★★ Excellent!!!すれ違う幼馴染の純情を描いた、もどかしく胸に迫る青春恋愛小説。
高校生の青春恋愛小説です。
幼馴染の二人を中心に据え、そこに同級生を加えた三角関係や気持ちのすれ違いを描いた作品でした。
お話全体に漂う雰囲気は、単純にシリアスというより、繊細な心象描写のおかげで、せつなく胸に迫るものがあるように思います。
これぞ女性向け!というような、登場キャラの少女漫画的な純情と、それゆえの悶々とさせられる展開が見所ですね(笑)。
お互い気の合いそうな相手ほど、案外なかなか意思の疎通が得られず、なぜか意識していなかった相手からほど好かれてしまう……
というような部分に、そこはかとないリアリティを感じてしまいます。