そして彼らは知る、叶えたい願いの名を

 気づくことも失くすことも諦めることもできないそれぞれの気持ちが絡みあい、すれ違う、がむしゃらでもどかしく、瑞々しい恋と成長の物語です。
 大切な関係を壊すことを恐れ、二の足を踏んでいた登場人物たちが勇気をもって一歩を踏み出していくとき、物語は新たな展開を見せ、彼らもまた成長していく――――。傷つく怖さはあるけれどこんな青春を過ごしたかった、と思わせてもらいました。

 登場人物や展開が変に背伸びをしたふうではなく、どこにでもいそう、ありえそうで共感しやすいのもよかったです。個人的には、いい人伝説の駿太がツボでした。

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