幼馴染みという足枷

”幼馴染み”という関係をテーマにし、思春期特有の少年少女たちの心の動きを見事に描いたこの作品。

幼馴染み、その言葉の足枷を強く感じながら、それでも幼馴染みである実樹を好きでいてしまう自分に悩む少女、晶の物語です。
不安定な基盤の上に立っている4人の関係、それがどこに落ち着くのか、果たして彼らの関係はどう収束を迎えるのか。
どう、転んでも、みんなが幸せになれる関係には収まらない。
それでも、一番いい方法を探して、嘘を付かない方法を探して、もがき続ける。

そんな自分の気持ちと周囲との関係性の間で揺れ動く少女の姿に、強く心を揺さぶられました。

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