概要
ぼくたちの不快で不安定な日常にまつわる群像劇
心霊スポット巡りを生業とするぼくの元にどこからともなく現れて絡んでくる女がいる。瑞鳥輪廻という。天門大学オカルト研究会の名物部員にして、現二回生で最もオカルティックな女。どこからともなく怪談を拾ってきては、ぼくに披露するのが彼女の日課なのである。こうしてぼくの日常は、不快で不安定に変わっていく――。
怪談に満たされた土地【文倉市】を舞台にした、心霊スポット巡りを行なう主人公と、彼の周囲を取り巻く人々の、現代怪奇譚。
登場人物や事件など、各話ごとに繋がりがありますが、概ねどこからでも読めると思います。
ミステリー要素が強い話も多いです。
怪談に満たされた土地【文倉市】を舞台にした、心霊スポット巡りを行なう主人公と、彼の周囲を取り巻く人々の、現代怪奇譚。
登場人物や事件など、各話ごとに繋がりがありますが、概ねどこからでも読めると思います。
ミステリー要素が強い話も多いです。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!謎と狂気と怪異が蔓延る文倉市を舞台にした、オカルト群像劇。
まず、一話一話の濃度がとても濃いです。
それは登場人物の独特なキャラクターであったり、謎めいた話運びであったり、一筋縄ではいかない怪異であったり、澄ました狂気であったり。
飄々とした語り口で綴られる物語は、単なるホラーではなく、ミステリーとしても上質なものも。主人公、坂上の独特でシニカルな目線が、語り部として淡々としているにもかかわらず、どこか魅力的に思えるのも、文体の良さが起因しているのだと思います。
話によってはかなり飛躍した怪異も出てきますが、それが日常の風景の域を出ていないのも”文倉市”という特異点じみた舞台を際立たせている。
また、時折現れるオカルティックなサイコパスや、…続きを読む