瞳

おばあちゃん子で善良な主人公が壮大な試練に立ち向かうため、タッグを組んだのはまさかの悪霊。 スリリングな展開にドキドキしながら読み進めていましたが、二人の凸凹感に自然と引き込まれ…続きを読む

これは「たかが140円」から始まる、どこにも吐き出せない気持ちについての物語だと思いました。 優しすぎる人やノーと言えない人は、主人公の苛立ちを物語越しに体験することで、気持ちが…続きを読む

「詩に損なう」という言葉に惹かれて読み始めたのですが、他にも素敵な表現が溢れに溢れていました。 それらの文章表現が、主人公とヒロインのユーモラスな会話やあたたかな関係性にマッチし…続きを読む

作者さんの目のつけどころや要素の結び合わせ方にとにかく唸りました。どの首も理解できるし共感できるのに、作者さんが日常を切り取られるだけで新しいレンズで世界を見ているような気持ちにな…続きを読む

って何……？ ぺしょぺしょって何……？ なぜコッペパン……？ 不思議なことを言っているのになぜかわかる気がするのが本当に面白いです。 冒頭から飛ばしまくりで独特な物語が展開され…続きを読む

愛してる、と口にするとき、それはしばしば恋人や家族に向けられています。現実、小説、漫画や映画で、そのようなシチュエーションをたくさん見かけます。 ですが本来、愛というものを考えた時…続きを読む

羨ましい。作者の感性が羨ましい。 さらりと、淡々と綴られる現代短歌集。読んでいる自分すらも気付かないくらいに、とても自然に言葉が染み込んでいきます。この作品に出会えてよかった。あ…続きを読む

哲学みたいなことを書いてしまいましたが、このお話の中心にあるのはコメディです。ボケまくってツッコミまくる。冒頭からクスッと笑いまくりです。 でも笑えるだけでは終わりません。 コ…続きを読む

タイトルの『酸化少女』が強すぎます。 少しでもこの文字に惹かれたら、絶対読むべきです。 私もタイトルを見てなんだろう？となり、あらすじを読んでなんだろう？となり、タグを見るとガ…続きを読む

煙草の匂いに結びついた、優しい物語です。 世界から逃げたくなった時、自分が嫌いになった時、また読みに来たいと思えるお話がここにあります。描写がとても心地よくて、言葉の一つひとつが…続きを読む

「鉄製の蜂の巣に包まれた銀色のふかふか」ってなんですか？「金属製のパンにサンドされたゴム製のハムは二角形」って、どういうこと…？ まず何も考えずに読むことをお勧めします。世界観が…続きを読む

淡々とサクサクとユーモアたっぷりで説明される有野君の告白模様。 毎回違う女の子に告白する有野君も相当キマッているのだが(失礼)、それを掃除用具入れから覗く彼女の脳内が面白すぎる。 …続きを読む

魔女を食べると砂糖の味…？ 不思議な設定から物語は始まります。比喩ではなく、本当に砂糖の味がするのです。なぜジェシカは呼ばれたのか。なぜジェシカなのか。なぜ砂糖の味なのか…？ 甘い…続きを読む

もし愛する人が死にたいと言ったら。
その人が限りなく冷たい、暗い気持ちを背負っていたら。
「死にたい」という感情の重さを突き付けられる、ふたりと時間の物語です。

どこまでも美しい世界観の物語です。そこで蠢く人間がとても愚かなものに感じるほど、一貫して美しい描写に飲み込まれます。読んでいくうちにこちらも文房具にされてしまいそう。それほどの圧力…続きを読む

なるべく人には見せたくない、だけど素直な気持ちを、こんなに正直に書ける作家さんがいるでしょうか。 主人公の気持ちを読んでいるはずなのに、人に対して「情けない奴だ」と思った自分自身が…続きを読む

即席魔女（インスタント・ウィッチ）と見習い魔女との戦いを描いた作品ですが、表現が独特で素晴らしいです。長編並みの作り込みと、的確な比喩表現でこのお話にしかない世界観が作られています…続きを読む

しあわせを常に求め、与えることで、心は満たされるでしょうか。 非常に暴力的な答えを出した魔女は、少年と会話することでしあわせに近づけたのでしょうか。 透明感に少しダークな夜の情景が…続きを読む

『かわいい』の羅列にぞっとしましたが、開いてみると大変メッセージ性のあるかわいいでそれがかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわ…続きを読む

淡々と語られた言葉の中で、時々チクリ、チクリと刺されるような詩集でした。100もあるのです。きっとあなたの心を抉る言葉が、ひとつでもここで眠っているはずだと思います。

お話を読んで泣いてしまいました。これから明るい星を見るたびに、「そういえばこんな美しい物語を読んだことがあったなぁ」と頭の片隅で思い出してしまいそうです。その度に私の心の中が、ほっ…続きを読む

こんなに美しいSFに出会えて本当に嬉しい、何度も読み返してお話に浸りたい。そう思える作品でした。読後も私の中で、このお話の冷たさと美しさが生きています。 SFを普段読まない人にこそ…続きを読む

エロさ。卑猥さ。 下品でいやらしい意味を張り付けられたそれらの言葉が、悲しみを伴ってしまう時。 主人公は最低ですが、彼はメランコリアを背負いつつ、なんでも無いフリをして今日も過ごし…続きを読む

儚いから美しいとは言いますが、学生という短い時間において儚いというのはまた、哀しいものです。 このお話を読んだあと、そこに確かにあったのだと、朝霧はそこにあったのだということが、哀…続きを読む

それぞれの詩に、それぞれ違う形で揺さぶられます。どこで揺さぶられたのかはわかりませんが、それがまた心地良いのです。読み終わったあと、必ず以前とは違ったあたたかさで世界を見渡せると思…続きを読む

考えれば考えるほど、シーフードグラタンの匂いがしてくる。なぜ彼女は佃煮に？なぜ？なぜ彼はあんなことを…？ 意味などないのかもしれないけれど、考えなければこの匂いが気になって仕方あり…続きを読む