概要
そんな年のある日。
除けの家系に生まれた夏越蓮夜の前に、悪霊が現れる。
――『お前さん、俺様の憑代になれよ』
取るのは己の使命か、悪霊の焦がれか。
これは、夏越蓮夜と悪霊――ロクロウの数奇な巡り合わせの物語。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!やさしい高校生×クセ者悪霊! 良質なホラーエンタメ作品!
とんでもない良作をみつけてしまったかもしれない。
読み始めてすぐ、率直にそう思いました。
そこから、気づけばほとんど一気読みをしてしまいました。
舞台は現代。主人公の高校生:蓮夜(れんや)が、悪霊に声をかけられた時から、物語が動き出します。
その悪霊というのが、どうにもクセ者でして。
見た目は、黒いスーツに白シャツの三十代くらい男なのですが、目つきも悪いし、口も悪い。
極めつけは蓮夜に向かって「お前さん、うまそうだ」等とのたまうのですから。
とんでもない悪霊です。
しかし、蓮夜は、自身の血縁のさだめともいえる厄介な事情により、この悪霊と向き合っていくことになるのですが……さて、二人の…続きを読む - ★★★ Excellent!!!宝玉の組成
私は本作「霊々、夜。」を読ませていただき、これは組成の物語だと感じました。組成の各過程においては読者に、変化と研磨というエンターテインメントが与えられます。これはたいへん心地よく興味深い時間であり、この組変こそが本作最大の魅力であると言えるでしょう。それでは以下、レビューにて詳しく紹介をさせていただきます。
まずこの物語は、大変安心のできる物語であると言えます。冒頭すぐに「閻魔の目を地獄へ還し、七獄の年を越える」という大目的が現れます。詳しくはまず、冒頭を読んでみてください。そしてこの目的が達成に向けて収束されていくかどうかはわかりませんが、まずこの物語の着地点が示されるところがわかりやす…続きを読む - ★★★ Excellent!!!あやかし✕バディの王道
※本レビュー作成時点でまだ連載中のため、「第六夜」までのレビューです。
本作の魅力は「ハズレが無い」ことでしょう。
心優しい主人公と少し厄介な悪霊との凸凹バディ。
緻密な設定と派手なアクション。
守る/救うべきヒロイン(達)。
個性豊かな周囲のキャラクター達。
テンポの良いストーリー進行。
どれを取っても読者を飽きさせず、安心して読み進めることが出来ます。
主人公達は150年に一度の厄災を退ける為に奮戦します。
幽霊や妖怪が数多く出てきます。
プロかと思うほどの描写力で、その情景、感情、熱量、明暗まで感じ取りながら読むことができました。
結末を楽しみにしたいと思います。