第二幕 ネオン街にて。

 数日が経ち、やたら蒸し暑い夕方。

 蓮夜は、駅の横にある奥まった路地にある古びた商店街に足を運んでいた。

 居酒屋や酒屋、昔ながらのご飯処にスナック、菓子屋が軒を連ね、夜になると昭和から平成に変わる頃の雰囲気を残したネオン色の看板が寂しそうに辺りを照らす。

 授業を終えた後、蓮夜は祖母から頼まれていた鈴の配達のためにその商店街にある洋菓子店に来ていた。ここの店主は祖母と五十年来の付き合いで、年に二回程除けの鈴の交換をお願いしているという。普段ならば祖母が顔見せがてら鈴を持っていくのだが、今回はちょうど抜けられない用事があったとかで、代わりに蓮夜が放課後こうして配達することになった。

 店主のおじいさんは祖母と同じくらいとは思えないほど元気で、洋菓子店店主のはずなのに真っ黒に日焼けしていた。聞くところによると趣味がサーフィンだというから驚きだ。

 鈴を渡して早々に帰宅しようとした蓮夜をがっちりと捕まえると、立ち話もなんだからと奥の応接に連れていき、そこで珈琲をごちそうしてくれた。もちろん珈琲のお供は店主が自ら作ったケーキで、昔ながらのバタークリームのケーキだった。

久美子くみこさんの孫だからケーキは不得意かと思ったけど、蓮夜君は大丈夫そうだな」

 祖母のことを久美子と名前で呼ぶあたり、本当に仲が良いのだと蓮夜はコーヒーを飲みながら思う。

「僕は、甘い物が好きなので……」

「そうか、そこは久美子さんと似てらぁ」

 最も、彼女は和菓子しか食わねぇけどなぁと言う。

「あ、でもわしが作ったクッキーは好きだったな。アーモンド入ったやつ。ここに鈴持ってきたらいつも買って帰ってたなぁ。土産に持たすから渡してやってくれ」

 言いながら店主は一度店の奥に引っ込んで、数分経ってから袋いっぱいにアーモンドクッキーを入れて戻ってきた。それを蓮夜にぎゅっと握らせると、黒い肌とは対照的な白い歯を見せてニカッと笑う。

「もちろん、蓮夜君も一緒に食うんだぞ? ちゃんと久美子さんに分けてもらえ」

「あ、はい。ありがとうございます。きっと祖母も喜びます」

 袋はずっしりと重く、鞄の中にギリギリ入る大きさだった。そういえば子供のころからたまにおやつにクッキーが出ることがあったが、それは総じてアーモンドが乗っかっていたなぁと思い出す。きっとここの店主のクッキーだったのだろう。

 

 なんやかんやと話に花が咲いてしまい、洋菓子店を出るころには時刻は十九時を少し回っていた。夏場で日が長いとはいえど、あたりはもう暗い。店主が気を使って送っていこうかと言ってくれたが、店の片付けもあるだろうからと丁重にお断りした。

 蒸し暑い外に出て、商店街を歩く。どこの店にも明かりがついていて、スナックからは誰かの歌声が微かに漏れ出していた。焼き鳥を焼く炭火の香ばしい匂いが鼻腔をくすぐる。夕方になるとどこかから漂ってくる、畑で物を燃やす匂いを思い出して少し切なくなる。ショッキングピンクのネオンと、シャーベットブルーのネオンが混ざって鮮やかな紫色の光を放っている看板を横目に、駅に向かって歩を進めていると、ふとすぐ近くの路地から微かに人のうめき声のようなものが聞こえた気がして立ち止まる。

「…………?」

 向かって左側にある細い路地の奥は暗く、目を凝らしてみるだけでは確認できない。

 蓮夜は恐る恐る路地の方へ足を踏み入れる。ひょっとして誰か具合の悪い人が動けないでいるのではないだろうかという懸念もあったからだ。

 足元には空き瓶を入れる酒籠がいくつかあって、恐らくすぐ横の居酒屋の所有物だということはすぐにわかった。蹴とばさないように慎重に歩を進めると、やがて突き当りが来て右に曲がれるようになっている。その曲がり角の向こうから何か気配を感じた気がして、ゆっくりと角を曲がった。

 ……曲がった先は商店街の裏道だったようで、小さなネオンの看板がここにもある。だが、目線はそっちにはいかなかった。看板の手前に見覚えのある姿を捉えたからだ。

「……よう、なんだ。お前さんか」

 それは、怨代地蔵で遭遇したあの黒いスーツ姿の男だった。

 男は、自身と同じくらい背丈のあるサラリーマンを壁に押し付けて、あろうことかその胸に腕を貫通させたままこっちを見た。どうやらうめき声の発信源はここだったらしい。

「今丁度、用事が済んだところだ」

 何をしているんだ、という言葉は喉からあがってこない。肺の奥が突然カラカラになってしまったようで、息をするのが少し苦しい。

 胸を貫通されたサラリーマンは苦しそうにうめき声をあげていたが、男が腕を引き抜くのと同時に糸が切れたように脱力して、そのままずるずると地面に座り込んだ。意識を手放しているのかこうべを垂れたままピクリとも動かない。

「とあるやつが俺様のところにきて、恨みと怒りを吐き出していった。その怒りの根源がこいつだ。人から恨まれてる人間の気ってのは負の味が濃くてうまいんだ」

 引き抜かれた手に何か光るものが握られていて、男はそれをそのまま口の中に放り込んで飲み込んだ。

「その人……死んでるのか?」

 体の奥から声を振り絞って問いかける。知らないうちに手は汗でぐっしょり濡れていて、夏場だというのに手が恐怖で冷え切っていた。

 ネオンの色が男を背後から照らす。よく目を凝らしてみれば、男は少しばかり透けていて奥の看板が体越しに見えていた。ああ、本当に人間ではないと理解した瞬間、心臓が暴れるように脈打ち始める。

「体が弱いと死ぬかもしれねぇが、俺様の知ったこっちゃねぇな。まぁ目を覚まさなかったら死んだと同じか?」

 ふと、ニュースで見たテロップが頭をよぎった。

 ……連続通り魔。被害者いずれも意識不明。

「…………!」

 蓮夜の中で何かが嚙み合ったような気がした。あれは人間の仕業ではない。何もかもこの悪霊が恨みをかった人間を襲って食っていたということだ。

「……前にも言ったが、」

 男の声にハッとして顔をあげる。

 ニヤリと笑いながら、鋭い目が不気味に光る。

「お前さんも、うまそうだ」

「……っ」

「俺様が食ってやるよ」

 言うや否や、男はあっという間に距離を詰めると、そのまま右手を蓮夜の胸に突き通してきた。一瞬、首を絞められてしまったかのように息ができなくて、視界が揺れる。しかし次の瞬間には焼け付くように胸の奥が熱くなったかと思えば、静電気が起きたかのようにバチバチと音がして、男の手が胸から弾かれた。

 反動で蓮夜は地面に尻餅をつく。何が起きたのか全く分からない。

「なるほど……お前さん、血が濃いとは思っていたが只者じゃねぇな? 魂に防術が掛かってやがる」

「……え?」

「となると、霊体のままだとお前さんの中身には触れらないってことか。……仕方ねぇ、エネルギー使うから好ましくねぇが、実体化して肉体を弱らせてから食うしかねぇな」

 男がそういうと、それまでになかった影が男の足元に出来た。微かに透けていた体もはっきりと鮮明になる。さらにはどこから取り出したのか、いつの間にか日本刀らしきものを左手に構えていて、右手で柄を持って鞘から抜こうとしていた。

「あんまり肉体に苦痛を与えると、そのあと食うもんが濁るからな……一思いにやってやる」

 シャンッと、鋭い音がして刀身が現れる。ネオンに照らされたそれはまるで妖刀のように不気味な光を放ったまま、男の手の中で蓮夜の命を刈り取ろうとしている。

(やばい、)

 このままだと自分もあのサラリーマンと同じように食われてしまう。そうなったら最後、自分がどうなるかなんて想像もできない。

(逃げないと……!)

 

 男の右腕が微かに動くのと同時に、蓮夜はその場から弾かれたように走り出す。とにかく男が来ないところまで走らなければという思いだけが、ただただ体を動かした。走るのは得意ではない。心臓が弱いこともあるが、息が苦しくなるのが苦手だった。

 角を曲がって狭い路地を、元来たように辿って逃げる。すぐ後ろで男のものと思われる足音が響いて全身に汗が噴き出す。

「おい、鬼ごっこでもするつもりか?」

 言った傍からすぐ近くで風を薙ぐような音が聞こえて、近くにあった酒籠が見事に切り倒されるのが振り向きざまに見えた。何もかもまるで紙のように切り崩してすぐ後を追ってくる。その姿は昔見た任侠映画のやくざのようだ。

(ここ最近の事件は、絶対あいつだ。)

 ではどうすればいい? 

 蓮夜は酸素の回らない頭を懸命に回転させて考える。祖母のように人でないものを払ったり封印するといってもできるかわからない。そもそも、こんなぶっつけ本番でうまく封印できるならば、能力を使いこなせないことがコンプレックスになったりなんかしない。

「…………っ」

 でもあいつをどうにかしなければ、この先もずっと人を襲い続けるかもしれない。ここで食い止めておかないと、さらに被害者が増えるのは明白だった。

(ばあちゃんにお願いする? でも危険すぎる……)

 むしろ霊体の時であれば、祖母が解決できる確率が高かったかもしれないと蓮夜は走りながら思う。実体化してしまった以上、物理で祖母が男とやりあっても勝ち目がないことは少し考えればわかることだ。

 路地から飛び出して商店街を抜けて、暗くなった駅を通り過ぎる。男はずっと蓮夜の走った後を、刀を抜いたまま追いかけてきていた。通行人とすれ違わなかったのは不幸中の幸いだったと思う。こんなに長く走り続けることなんか滅多になくて、肺に空気を入れる方法がわからなくなりそうだ。苦しくて視界が揺れる。アスファルトは固く、靴裏に響いて痛い。

「……っぁ」

 駅を抜けたところでマンホールに躓き、こけた拍子に地面に付いた右手を大きく擦りむいた。たまたま落ちていた尖った石が掌に当たったらしく、暗闇で目を凝らすとたらたらと血が流れだしている。

 男が来る、早く逃げなくては。

 背後に迫る気配を感じながらも、蓮夜はその流れる血を見て、ふと脳裏に一つの方法が浮かんだ。

「そうだ……血だ」

 何かを思い出したように蓮夜は呟くと、痛む右手をぎゅっと握ったまま立ち上がり、また走りだす。駅の向こう側には河川敷が広がっていて、明るいうちならば散歩をしたりジョギングをしたりする人で賑わっているが、夜ともなれば人の気配はない。

 夜の川は真っ黒で、間違って落ちようものならば助からないかもしれないという不安さえ襲ってくる。蓮夜は土手を滑り降りて高架下に潜り込む。

「おい、いつまでも逃げるなよ」

 と、すぐ背後に迫った気配が大きく膨らんで、少しばかり苛立った声が耳元で聞こえた。振り返った瞬間、首を大きく掴まれて高架下の壁に背中から思い切り叩きつけられた。ただでさえ息苦しいというのに、背中を打った衝撃で肺の空気がすべて逃げてしまって上手く呼吸ができない。

「……っぅ」

「捕まえたぞ」

 暗闇でただ男の瞳が不気味に光る。口角をあげてニヤリと笑った。

「安心しろや、一思いにやってやる」

 左手で蓮夜の首を掴んだまま、右手で刀を構え蓮夜の心臓に狙いを定める。その手元にも表情にも、何の迷いも感じない。一瞬先に死の気配が浮かび上がる。

「じゃあな」

 刀身が河川敷の街灯に反射してきらりと光ったのと同時に、男は蓮夜の心臓めがけて何のためらいもなく切っ先を突き出した。

 刃が迫る。

(今しかない!)

 瞬間。

 蓮夜はその刀身を両手で握る。力任せに刀身を下に押し下げ、切っ先の軌道をわずかに心臓から外した。外れた切っ先が蓮夜の左腹部に突き刺さって止まる。刀身を握ったままの両手はぱっくりと切れ、血が流れだす。左腹部からもまるでそれに共鳴するかのように尋常じゃない量の血があふれ出して地面に血だまりを生み出す。

「……てめぇっ!」

 蓮夜の行動に、男が驚きを含んだ声で言う。切っ先を腹部から抜こうと刀身を引くのを、蓮夜が掴んで離さない。

「……これを、狙ってたんだよ」

 視線を地面に向けたまま言う。暗闇でもわかるくらい濃い赤が流れていくのが他人事のように感じられる。

「僕が……今誰かに頼らずに……確実に出来るのは、血を賭けるこれしか、ない……!」

 刀身から離した右手を限界まで伸ばし、男の胸辺りに触れる。

 男がようやく警戒して離れようとしたが、不思議なことに血のついた手で触れられた刀と体がびくともしない。

「……我が血脈を組み、結びつけ給え。悪しきを封じ、守り給え」

 言葉に反応するように、ゆらりと男と蓮夜の周辺に青白い光が漂い始める。微かな風が足元から生まれ、汗でしっとりとした蓮夜の前髪を微かに揺らした。

「くそ……っ!」

「祓い給え、清め給え……」

 痛みを懸命に堪えながら、蓮夜は詞を一言ずつ口にしていく。少しでも気を緩めると舌が回らなくなってしまいそうだ。

かしこかしこみ申す――」

 握った手に思い切り力を込めて言い放つ――


「――人魂不殺じんこんふさつ!」

 

 カッと辺りが眩い光で満たされる。足元から微かに吹いていた風が大きく膨らんで、物凄い勢いで吹きすさぶ。男に突き付けた手の辺りに赤い紋章が浮かび上がったが、それはすぐに男の体に吸い込まれるようにして消えた。

「……っな、に」

 男が呻くのと同時に、蓮夜の左腹部に突き刺さっていた刀がまるで砂が零れるかのように消え去った。それに伴って蓋をするものがなくなった傷口からは更に血があふれ出す。視界が回って蓮夜はその場にずるずると尻をついた。

 青白い光が弱くなり、やがてそこは本来の河川敷の暗さを取り戻す。最初と違うのは、余裕の表情をしていた男からそれが消え失せていたということだけだ。

「……クソガキてめぇ、魂と血が濃いとは思ってたが……霊能力者の血統か……っ」

 どこか苦しそうに顔を歪めた男が、自身の衣服の前をはだけさせて腹部を確認する。そこには先ほどの赤い紋章がくっきりと浮かび上がっていた。

「それは人魂不殺の呪印。これでお前は……人間の命に手を出すことはもう出来ない。命を狙って人に触れようとすれば弾かれるし……そういう思いが強い時は……人に近寄れもしないはずだ……」

 地面に座り込んでいるからなのか、体が妙に冷える。投げ出された手に力は入らないし、血が固まって黒ずみ始めた指先も冷たくなっているのが蓮夜自身わかった。ああ、このままだと血が足りなくて死ぬんだろうな、という予感が頭を霞めたが、それをどうにかしようという気力は最早湧いてこない。目の前の悪霊に不殺の術をかけられただけでもう満足だった。

「僕にはたいした力はない……でもお前みたいな悪霊が、欲望のために人に危害を加えるのを黙ってみていられなかったんだ……」

「……ッハ、そんなに血が出ていたら死ぬかもしれねぇぞ。俺様がどうこうするまでもない。死にかけてまで俺様を止めるなんざ割に合わねぇと思わなかったのか」

 呪印の刻まれた腹部を抑えるようにして、男は地面に片膝をついて悪態をつく。術の影響が出ているのか、その表情は相変わらず苦しそうに歪んでいる。それを見ているだけだと、目の前の男が人間ではないという事実が嘘のように感じてくるから不思議だった。悪霊でもそんな具合の悪そうな顔ができるんだなぁとぼんやり思う。

「……僕の家系は……代々男が長生きしないんだ。父さんはもういない。ばあちゃんのお兄さんも短命だったらしいし、ばあちゃんのお父さんも早くに亡くなったって……だから多分……この夏越の血筋に生まれた僕だって例外じゃない」

 きっと長生きしない。

 ふと、幼いころの記憶が浮かんできた。今ではもう遠い日、畦道で祖母に言われた言葉。

『夏越の血を継ぐ蓮夜は十六歳より、大きくなれないかもしれない』

 そう言われた時から、きっと自分が十六歳の時に何か起こる……長生きは出来ないのだと思って生きてきた。

(だけど、それより先に……今もう死んじゃうかもしれないな)

 流れ出て体の下に血だまりを作っていく様を見てそう思う。

「お前さん自身も長生きしねぇだろうから、こんな気が狂ったような方法で俺様を抑え込んだってか?」

「……まぁ、そうなるね」

 返事をするのも酷く怠い。

「俺様に食われるのは嫌がったくせに、自己犠牲で死ぬのはいいってのかよ。……ッハ、意味がわからねぇな」

 男が吐き出すように言った。

「……僕は……僕には……何の取り柄もない。霊能力者の家系だからって言っても……ばあちゃんのようなたいそうなことは出来ない。でも……何もしないまま死ぬのは……嫌だった。ただ…………それだけの……理由、だよ……」

 意識が朦朧として、喉から絞り出したはずの声が音になる前に消えそうになる。夏場だというのに、かなりの血を失ったせいなのか酷く寒かった。傷口がもはやどこにあるかもわからないほど、全身がじんじんと痛い。

「お前は……悪霊って言っても……怨代地蔵の化身みたいなもんなんだろ……。だったら……これからは人を襲わず……地蔵の前に来た人の愚痴を……大人しく聞いて……やってよ……」

 悪霊に頼みごとをするなんて馬鹿げているなと思う。お願いして聞いてくれるなら、そもそも最初からこんなことにはなっていない。命がけで呪術を使うことだってなかったはずだ。

 しかし、今となってはもうどう思ったところで全てが後の祭りだ。

 蓮夜は冷え切って動かしにくくなった右手を懸命に動かし、自身の制服のポケットに入ったままになっていた携帯電話を取り出した。幸いにも充電は残っている。血が固まった指先で自ら救急車を呼ぼうとするがやはり手に力が入らない。

(ああ、駄目だ……)

 握力が消えた右手から携帯が滑り落ち、男の目の前に転がる。同時に蓮夜の右手も体の側面に力なく落ちた。

(ごめん、ばあちゃん)

 目の前の悪霊はどこか苛立ちを含んだような、余裕のないような顔をしたまま、蓮夜をまるで信じられないものをみるような目で睨んでいた。

 最後の力を振り絞ってかろうじて上げていた頭が垂れる。濡れた地面が強制的に視界に広がるも、蓮夜にはもうそれを見続けるだけの体力が残っていなかった。

 ふっと視界が暗転し、何もわからなくなる。

 意識はそのまま、生温い血だまりの中に消えていった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る