あずみ

短距離の華絵、短距離障害の千津、中長距離専攻の私。 物心付く前から一緒に育った私たち。 変わったこともあれば、変わらなかったこともある。 かぐやSF3『未来のスポーツ』落選作。

KAC20234　お題：深夜の散歩で起きた出来事 子どもの頃、海を漂う無人船をいつも見ていた。あれはきっと海賊船なのだろう、と。

運動の苦手な僕が、陸上部の「変態」こと多城くんにそそのかされて走る練習をすることになった。 目標は体育祭、クラス全員リレーでの優勝。はたして、体育祭までにどうにかなるのか？

《月葬》それはなにも遺さない葬式だ。だから廃れた。 けれどもわたしは今宵、双子の姉を月に葬る。姉を愛するがゆえに。 「ね、ふたりだけのお葬式をはじめようか、姉さん」 わたしに…

僕は彼の『明け方の夢』の話を聞く。 二十七歳になる僕らは、忘れてしまった夢の気配に当惑しながら奇妙な関係性を維持しながら生きていく。

恋人にこっぴどく振られた帰り道、主人公は透明な翅の蝶に出会う。 蝶に導かれるまま歩いた先で出会ったモノとは。 日常から非日常へ誘われる一夜の物語。 ネットプリント企画「#ペーパ…

わたしは不器用である。 刃物を持てば間違いなく血を見るほど。 親に刃物を持つなと言われるほど不器用なわたしの十代の頃の実話。 ほぼ実話を書いたら、何故かただ笑えるコメディになり…

蒸し暑い夏の午後、しなやかな素足に藍の鱗。 柔い生地のワンピース。締まった膝頭に絡みつく美しき蛇。 僕の頭に焼きついて離れない、遠い日の情景が夏ごとに甦る。 藤香。君の蛇は健や…

　恋愛・ラブコメ部門週間最高一位を獲得した物語。 　幼馴染みで恋人同士だった二人の間には、時が経つにつれて溝が生まれてしまう。 　どうしても彼女の二〇歳を【神谷バー】で過ごした…

　小学生６年生になった、僕と幼馴染みの瑛美。 　これからもずっと一緒だと思っていたけど、彼女は私立の中学校に進むという。 　２人で遊びに来た浅草。 　僕が見る不思議な記憶。 　…

東京に破滅の兆しがあるといっとう初めに気がついたのは、恐らくナポリの魔術師ヴィルジリオそのひとだ。 彼はむろんラテン文学最大の詩人ヴェルギリウスではない。残念ながら、英雄譚『アエ…

社会という大海原で座礁しまくりな人物によるへっぽこ随想集。ノンフィクションとフィクションのあわいでタップダンス。好きなものや嫌いなものを、好きなときに好きなように書いていくよ。

Twitterのネプリ同時配信企画「ペーパーウェル」に寄稿した詩を収めています。

異世界ものもラブコメも、飯テロもお仕事小説も、人気ジャンルや求められる小説が書ける気がしない。 そんなことより今頭の中にある物語を外に出したい。 大体、プロデビューや書籍化が…

バーチャルYouTuberの中の人と出会う話。

かつて魔王と戦った勇者と王女は現在地球の片隅で異世界がらみのトラブルを解決する会社を起こして平和な日々を過ごしている。 二児の母となった元王女は専業主婦の傍らでブログでエッセイ…

普段は女子中学生に擬態しているけれど正体は生きたぬいぐるみにしか見えない妖精・マスコット（性格はアラサー女子）がお気に入りの男子の危機？に迷走し、それに魔法少女たちが付き合わされ…

異世界と簡単に安全に行き来できる技術が一般化し、街角やショッピングモールに設置されて娯楽として異世界を体験できるようになりだした21世紀初頭。 普通の中学生、佐藤美里はショッピン…

虚言癖のある同級生が学校を休んでから数日、SNSを通じて「実はトラックに跳ねられて異世界へ転生した」と明かして次々に夢のような異世界ライフの模様が語られるようになる。 最初はハイ…

ある日、私は「書籍化の打診」というメールを運営から受け取りました。 しかしそれは、書籍化へと続く遠い道のりの一歩目に過ぎなかったのです・・・。 ※注：だいたいフィクションです、…

社交ダンスを習う女の子の短編。海辺の町で、全身脱毛している中年"リボンちゃん"とタンゴを踊る。 （冒頭部分です）

小六の思い出、自画像の宿題をいつまでも提出しなかったこと。 「描けたか？」「描けません」、不毛なやりとりを毎日繰り返し、反抗していた。 おれの傷はゆっくり消えていったという経験の…

宇宙歴４✕✕年。 今朝も僕はラジオ型ミュージックレコーダーのスイッチを入れ、朝御飯を作る。 今日は誰が教えてくれたメニューにしようかな？ 遠い遠い宇宙の辺境惑星での僕の一日が始ま…

某小説お題作成サービスで出た「兄弟・二号機・珈琲」を元に書いてみたものの、発表する機会を逸していたものを掘り出してみました。

季節はずれの新入部員は、きんいろのことばを持っていた。 文芸部の部室でつむがれる、ふたりの少女の物語。

喫茶店アンソロジー「a cup of...」収録短編。 https://c.bunfree.net/p/tokyo24/6422

人の記憶を奪ってしまう不思議な種を飲んでしまった篤。失われた記憶を取り戻すため、彼は天ヶ瀬という山奥の土地に連れてこられるが…。お人好しな男子中学生が遭遇する、ピュアでハードな真…

月のように美しく、檻に閉じ込められた少女。 太陽のように明るい、自由な輝きに満ちた少女。 共に輝くことが、どんなに困難でも——雨だけは、ふたりを優しく包む。

夜桜の下で、思いがけず恋人になった高校生の私とテツ。 泰然として不敵な彼は、私にとって強烈な憧れで、圧倒的な存在だった。 けれど、無敵のテツは消えてしまう。 人を惹きつけ惑わす春…

アラサー女子の恋の話。1500字で簡潔に完結。

流行りの異世界転生（？）ものにチャレンジ☆ボーイミーツガールです☆☆

ふたりでいっしょにチャーハンをつくる ただそれだけの、おはなし

振りかぶって投げられるのが日常。

世界が終わる前日、海へ行こうと彼女に誘われた。

北海道暮らし四年目。ひっそりとした森の中、木々や鳥の声や風の音に囲まれて過ごしています。 原稿用紙二枚程度で読める随筆・散文を、不定期に追加していきます。どこから読んでも大丈夫で…

うっかりガスを止められてしまい、ひとり暮らしを始めたばかりの友人宅へお湯をいただきに。 変わり者の友人の暮らしは、やっぱりちょっと変わっていて。

どうやら階段を転がり落ちたらしい。 はぐれてしまった僕の核と、この身体を無事に引き合わせることが使命だ。 支度は上々。 より完璧にするために、あともうひと仕事。

フと顔になにかが触れたようにおもい、足を止めた僕。 ははあ、これは蜘蛛の糸。 とはいえ、どこから張られているのかしら。

オレンジ色の大きなカボチャのあたま、さんかくの目、ギザギザの口。 黒いとんがりボウシに、黒いマント。

暴れ者のイサキ。いたずら好きの僕。 仕置きとしてはぐれもののハザルに村から連れ出された。

異国からやってきて、古都の中高等学寮で学ぶヨアキムは、日曜日の朝、恋人である三歳上の大学生、コルネリエの部屋で目覚める。幸福でたわいもない、初めての朝のできごと。（全2話） （同…

順調に新社会人として仕事をしていたのに、年明け早々に部署を変えられてしまう。配属された先は、妖怪を元の住処へ送り返すという謎めいた部署。 妖怪返送担当――通称『怪し課』。 方…

北米を旅している女性写真家・賀東名緒は、ある村で秋を過ごす。

時差12時間、わたしが雨夜のなかを帰宅したとき、彼は朝のひと仕事を終えてマテ茶で一服する頃合いだった。

小説家を目指しているけれど挫折しかけている……。そんな主人公が、とある少女と出会って、考え方が変わっていくお話です。 ※この作品は、他サイト(小説家になろう、エブリスタ、pix…

「死にたい」といった弱音が口癖の女性が主人公です。とある少女と出会って、前向きな気持ちになるお話です。 ※この作品は、他サイト(小説家になろう、カクヨム、エブリスタ、pixiv…

北の民の少女リムセは、シラカンバの森カントコトロへ足を踏み入れる。彼女をいざなうのはシラカンバの化生、月神の御使いである青年。リムセは彼に、胸に秘めていた希いをうちあけるのだが—…

双子の姉妹、紗羅と深羅は昔から仲が悪い。 しかし、テレビで見た双子についての特集を見たことによって180度それまでの生活が変わった。 双子の姉妹の、姉妹愛の物語。 ……………

砂に覆われた国があった。空は失われ、人はマスクとゴーグルで体を守り細々と生きた。 内海に浮かぶ島があった。鬼たちは伝承を守り、陸に住むヒトと戦った。 あめつちをまもるもの。ひと…