【1話完結】私の頭も、脳みそごと

作者 安室凛

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★★★ Excellent!!!

読み進めながら、魚のワタのようにほろ苦い思いをもって浮かんでくる自分のアラサー経験。20代のように体力任せという訳にもいかず体調を崩したりして、メンタルもゆらゆらしてたな…。
魚の頭を介して「彼」に一気に距離を詰められた気がする、とドキドキするリアルさ、1,500字のなかに過不足なく物語が語られる、その塩梅の良さ。何よりラストに待つ、彼女の掌にあったものがふっとすり抜けていく感覚。佳編なり。

★★★ Excellent!!!

経験上、三十代という年代は若くもなく壮年でもなく、心の状態も一番難しい微妙な時期だと思っています。
この大きく表に出ない僅かな、しかし自身の中では大きくも取れる心の動きというものを見事に捉えてますね。
三十路という人の深層に分け入って覗き込んだ…そんなリアリティを持っていて非常に共感を得られます。
タイトルにもある「私の頭も、脳みそごと」という一見凄まじさを持った表現なのですが、読んでみると心の動きとして「なるほど、分かる気がする」と納得できるのではないでしょうか?

★★★ Excellent!!!

アラサー女子の恋。紹介そのものの作品なのに、レビューを書けると思うまでずいぶん時間がかかった。おそらくそれは、紹介以上の多くがこの作品の中にあるからだろう。恋愛なのか、恋愛ではないのかもわからないような心の動きを抑えた筆致で捉えていて、そこにあるものは作品紹介よりもずっと豊かだ。にもかかわらず、最後2行まで読み進めると、その豊かな心の動きを「こんなこと」と片付けてしまいたい主人公の心情が、ぴしっと作品紹介にはまる。切なさの本当のところは、ここにあるのだな、と思わせるのだ。本当におすすめ。(そして、なぜか読み終わると魚が食べたくなるので要注意。)

★★★ Excellent!!!


とあるアラサー女性の恋を描いた物語。
1500字の簡潔な内容と紹介文でもあるように、そのあっさりとした終わり方に切なさが高まります。

アラサーと言ったら酸いも甘いも噛み分けてスマートに恋ができるようになった年齢かと思うのですが、気になる男性に「その魚の頭、食べてもいい?」なんて意外な一面を見せられたら、のめり込んでしまうのも仕方がないでしょう。作者様のこの着眼点に脱帽です。

★★★ Excellent!!!

変わったタイトルだなと思って読んでみました。1人の女性の心の動きを描いた掌編ですが、相手との距離感がすごくうまく描かれていて、驚きがいくつもありました。

相手の言葉があまり多くないのでいろんな解釈ができてしまい、そこからドラマが生まれるのだな、という。
女性にとっての恋ってこういうものなんだろうかな、と思う作品でした。

★★★ Excellent!!!

ある程度大人になった女性の、甘くて、でもほろ苦い。ビターなチョコを食べたときのような、少し切なくなるような読後感。

でもやっぱり、恋っていいな……と思うような作品でした。



男性の描写はあまりされていないけれど、主人公の目線、気持ち、ドキドキを通して彼の魅力が伝わってきます。


そりゃ、恋愛経験それなりに積んできた大人の女性だって、食べ終わった魚の頭、食べていい?なんて聞かれたら、ドキドキしちゃいますよ!

短いお話ですが、一冊の恋愛小説を読み終わったあとのような充実した時間を過ごせました。

★★★ Excellent!!!

大人の女性と呼ばれる年代に一歩踏み込んだ主人公。一人カウンターで酒を飲む姿は現実みに溢れた、まさに等身大の女性像。

仲良くなった男性の一言が彼女の脳と心に魚の骨のように引っ掛かる。

甘い展開なはずなのに、淡々と語られていく物語の結末は実にほろ苦い。

痺れた脳も心も、彼が食べたあの魚の頭のように食べ尽くして…!!

見事なまでにスッキリと纏められた女性心理の描写に、読んでいるこちらの心が食べ尽くされました。

★★ Very Good!!

この一言がやはり印象に残りますね。
いや刺激的、ん?独創的?
兎にも角にも、ただならぬ雰囲気をだしています。
作者さんはお酒が好きなのかな?
私自身、お酒が好きなので、こうしてお酒が出てくるのも好きです。
一方のストーリーは、夢のような・・・とはいかず、これが現実か・・・と思わされるとともに、最後にはまた、ミステリアスな言葉で締めくくり、主人公のその後を自然と考えてしまいました。
魅力ある短編作品だと思いました(^^)

★★ Very Good!!

私の読解が間違っていなければ、ハッピーエンドの作品ではありません。また、これは一話完結であり、千五百文字しかないので、濃い設定や、驚くべき伏線回収などはありませんが、構成はしっかりしており、読了した後のすっきりした感じが、よいです。
短いので、ぜひご一読を。