永遠の愛は、胸が痛むほど、

作者 安室凛

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★★★ Excellent!!!

主人公としての女性の目線で読むか。
愛される側の男性の視点で読むか。
そこが問題だ、と。

まず、女性目線から。さすがのひとこと。
きゅうっとした心臓の高鳴りも、どきどきした青春の眩しさも、桜の柔らかさも鋭さも儚さも、瞳の奥に感じる彼の奥深さも、短い文章の中に巧みに表現されている。

そして、男性の視点にくるりと変えてみる。
もしかすると、最初はちょっと気になっただけなのかもしれない。部内で面白い存在の彼女を。それが優越感になったのかもしれない。しかし、それがまた、くるりと変わる。
優越感が、ほかの感情にすり替わっとき。それが共依存になったとき。ぼくたちは、どうしたらいいのだろう。

少しばかり、踏み込むと。

彼は、ぼくだ。
一時期のぼくであり、そう、それは、なにかから逃げて諦観したぼくだ。


彼らの今後が、明るいものになることを、ぼくは願ってやまない。

★★★ Excellent!!!

記憶は時を経て、美化されていく。
桜は毎年、同じように咲き、同じように散る。
記憶の中の桜と、現実の桜の差は広がり続ける。
毎年、現実の桜は劣化していく。

彼女の中にある「あの頃」の彼は、本当に憧れるほどの輝きを放っていたのか。
彼女の目の前にいる「現実」の彼は、実は「あの頃」とさして変わってはいなのではないだろうか。

彼は劣化していく。
彼女の目にはそう映る。

それでも愛おしい。
愛おしいのは、記憶の中の彼ではなく、目の前にいる彼。

彼女が孤高であったという彼は、記憶の中でさえ決して孤高ではない。
彼女に依存することで、そう振舞えていたに過ぎない。

この二人の相性は最高で最悪なのだろう。
彼女はそのことに少し気付いている。
記憶の中にある都合の悪いことに目を瞑るように、気付かない振りをして、彼の口付けを受け入れるのだ。

★★★ Excellent!!!

この作品を読むのは三度目になります。

三度読んで毎回とも感じる感想は「突き刺さる」でした。
私は最初何故そう感じるのか判りませんでした。(バカだから)
何故そう感じるのか整理できレビュー書けるようになるまで三度読み直しが必要でした。


成長するにつれてテツへの主人公女性の見方が冷めてくると言うか、実像を把握しつつあるのが感じられる。
自信ある青春時代を誰もが送ったわけではない。
でも、多少は自負している部分を誰もが持っていただろう。
私もその一人。

でもそんなささやかな自負も、いろんな場所で大勢と出会うにつれて失われていく。ああ、自分が自負していたものはたいしたことないんだって。

多くの人はそんな自分を受け入れていき、過去の自分の思い込みを若気の至りと恥ずかしく感じたり、なかったことにして生きている。
自負をもっていたことも、それを失って現状を受け入れて生きていくことも、何も恥ずかしくないんだって肯定して生きている。
だって周囲も自分と同じだって判るから。私もそうでした。


それができず、でも自分の不甲斐なさや弱さを自覚しているテツは主人公に依存して、自分を保っている。
そんなテツの様子を、痛いなと思う自分も居ると同時に、もう一人の自分だったかもしれないと感じて、テツの姿が突き刺さる。

主人公は昔のテツと現在のテツの双方を知りながら、テツを受け入れていく。

そんな主人公の姿がとてもありがたいやら、辛いやらで、自分をテツに重ねると「う゛ぁぁぁぁぁ」と叫びたくなりました。

★★★ Excellent!!!

 巡り来る春、桜は色褪せぬのに、見る人の心によってその彩度を落としてゆく。
 主人公のキラキラした恋する気持ちが、次第に変化していく様がリアルに描かれています。
 永遠の愛とは何なのか、胸が痛む思いを抱えた主人公の悩みが心に迫ります。
 変わってしまった彼。変わらぬ面影。根ざしてしまった自分の想い。
 断ち切るのが正解か、断ち切れるのか? 寄り添い立ち直らせるまで付き合いきるのか?
 答えは幾通りもあります。

 読後、深く考えさせられる作品です。

★★★ Excellent!!!

 高校生の頃、桜の下で出会った、透明感あふれる恋。「若い恋」は、流れゆく時間と共に、「大人の恋」へと変質してゆく。主人公にとって、それは幸せへと向かう過程なのか、はたまた……。

 あまりにも衝撃的かつリアリティのあるストーリーに、すっかり度肝を抜かれました。変化するシチュエーションに合わせるかのように各話ごとの文体がわずかに違っている点も、私と「テツ」の二人がじわりと変わっていく雰囲気をさりげなく表現していて、その筆致に圧倒されます。
 ラストシーンのその後の展開を幾通りも想像し、希望と絶望の二つの感情にいつまでも揺り動かされてしまいました。

★★★ Excellent!!!

恋人が共に生きていくなかで、お互いに変わらずにいることは稀なことなのかもしれません。

満開の花をつけた美しい桜の姿を鮮明に覚えているヒロイン。
その桜の散り際は、ヒロインの目にはどのように写っていたのか。
それは寂しげに写ったのか、もしくは散り際すらも美しく見えたのか。

男性目線としては、彼に自己投影してしまい、
こんなはずではという葛藤や、
散り終わった自分の姿を認めたくない自己逃避を想像しました。

彼にとって最後に残った『ハナ』が、自身の虚飾とならず、
再び美しい花を咲かせる希望となってくれることを願わずにはいられません。

★★★ Excellent!!!

1話~3話と、主人公の心を反映するように少しずつ文体が変わっていく、その筆致に技量の高さを感じます。
3話構成も序破急の性格がしっかり出た枠組みで綺麗。

憧れの人が堕ちていく様、そこに幾許か諦観の念を抱きつつも、向き合おうとする彼女。
自分だったらどうするか。何を考え、どう決断するか。感情移入せずにはいられない作品でした。

★★★ Excellent!!!

 桜の散り様、「死」を嫌悪しながらも「毎年同じように咲く」と評する主人公に、ラストシーン直前までの矛盾、葛藤があらわれているようで、私的にはまさに「もののあはれ」という感じでした。
 潰れてしまった男というのは毅然としていたころに持ち得なかった妖艶さがありますね。二人の今後が気になる素敵な余韻でした。

★★★ Excellent!!!

学生という軟らかな殻に守られていたころ。
大きく張った枝に、美しい花弁を揺らせることの出来る時期。

だけどいつかは、花弁は枝を離れなくてはなりません。

己を守ってくれていた枝を離れて、どう舞うのか。どこへ落ちるのか。


もう、守ってくれる殻は無い。

今と向き合う勇気を。
歩んでゆく強さを。

風に舞う頼りない花弁たちの成長を祈ります。

★★★ Excellent!!!

非常に考えさせられるストーリーです。

夢を追った彼。
しかしそれは叶わず、無念にも散った。

そしてそんな彼の心の拠り所となったのがハナである。

この続きどうなるの!? というところで絞めているので、読み手によって想像される結末は何通りにも大きく変わってくることでしょう。

桜を使った時の表現はとても綺麗でした。
素晴らしい作品です。みなさまぜひ御一読を。

★★★ Excellent!!!

同棲している彼の変化を、彼女視点で読み解く物語です。

恋愛の話でありながら、少しホラーの匂いがします。

桜の美しさと彼の心境が重なり、また彼女の心と相まって、すっと胸の中で溶けていくような感じを受けました。

特に女性視点がリアルで、現実にありそうな物語で楽しめました。

是非、ご一読を!

Good!

昔、好きだった恋人が別人のように変わってしまって最後は捨てられてしまった悲しい過去を思い出してしまった。
星を三つあげたいほど心に残る話なんだけど、辛くて一つしかあげられない。

でも人を惹きつける描き方、話の進め方が素晴らしい。
結末を楽しみにしています。彼が再生して幸せに……ならないだろうなぁ。どんな終わり方になるんだろう。気になって仕方がない

★★★ Excellent!!!


暖かい花の季節に咲いた一つの恋が、同じ季節を巡り、次第に変化していく。それを辿った物語の構成が、二人の関係の変化を強く映し出しています。

時を重ねるごとに翳り彩度を落としていく彼女の心が、鮮やかな桜の花と対比するようで、退廃的な美しさを感じました。

桜は、内では腐朽していても外では変わらず綺麗な花を咲かせます。
それと同じように、彼の輝いていたはずの心が腐ってしまっていても、外見はあの頃と変わらない愛する彼のままなのです。所以、彼女の愛情は枯れることを知らぬ。

★★★ Excellent!!!

青春時代の恋愛は、甘いだけでよかったかもしれない。
トラブルがあったとしても、すこし酸っぱくなるだけのこと。
甘酸っぱい思い出だ。

大人になるとそうもいかない。
苦いことも、辛いこともある。
重い想いは、胸を痛ませる。

だけど、それを乗り越えて、初めて恋は愛になるのかもしれない。

★★★ Excellent!!!

 切り捨てたいと思っても、切り捨てられないくらいに深く長く関わってしまった。そんな相手に対して、辛いと思ってやっぱり逃げ出すのか、真正面から立ち向かうのか。
 楽しいだけの恋の時間は過ぎ去って、お互いを試すような愛の時間が訪れる。

 恋愛なんてろくすっぽにしたことない人間である私には語りにくい話ですが、この手の話を書く上では避けて通れないテーマですね。

 そんなある種手垢のついたテーマにも関わらず、作者さんが、彼女たちの関係の最も美しいだろう瞬間を、まさしくここだと的確に切り出し、余すことなく描き切った――ということなのでしょう。
 読後、なんとも言えない余韻と共に、『こりゃレビュー書かなアカン感』に襲われてしまいました。

 すごくよい作品です。
 ちょっと寂しい休日の夜にでも、読んでみてはいかがでしょうか。

★★★ Excellent!!!

第1話、第2話と積み重ねてからの、この、第3話!!
なんてことしてくれたんだ安室さん!! 最高だ安室さん!!
読んでいて引き裂かれるような想いになる恋愛小説がいいんだ!!
こういう恋愛小説が読みたかったんだ!!!
せつなさの泥のなかへ、読者をどんどん誘ってくれ!!
せつない! 苦しい! 大好き!!

★★★ Excellent!!!

桜の下でさりげなく始まった、瑞々しい恋。
主人公ハナエにとって、輝くような存在だったテツ。
——その輝く背を見つめ続けることが、彼女の幸せだったのかもしれない。

そんな眩さの上にも、時は流れ——それぞれの心の形を、少しずつ変えていく。

時の流れは、すべてのものを変えていく。「変わっていくこと」は、おそらく誰にも止めることができない。
けれど……最初の想いを見失いそうになる程、何かが変化した時——どんな道を選ぶことが、「愛」にとって最善なのか。

もしかしたらそれは——多くの恋人たちが、やがて心のどこかで越えなければならない山なのかもしれない。

人を愛することとは、何か。——そんな問いを読み手へ投げかけ、深く考えさせる物語です。

★★★ Excellent!!!

儚さの象徴である桜を通奏低音にした、とてもきれいなエピソードです。
日本語を大切に扱う表現の美しさもあいまって、ぜひ一読することをおすすめします。

結末について、あなたが前途ある若者なら「こんなのいや」と思うでしょう。
あなたが皺の刻まれた大人であれば「生ぬるい」と思うでしょう。
最後に口を開いた主人公が言葉を続けられると思うかどうかで、あなたが人間に対してどのくらい期待しているかが分かるかもしれません。

どこにでもありえそうな話の一瞬ずつをそっと繊細に切りとったこのお話。
文章だからこそ封じ込めることができた胸の高鳴りや幻滅。お見事です。

ところで、読了後にふと「色は匂へど 散りぬるを」と口が動きました。
儚い夢など見なければ安らかでいれたのに。
そうはいかないから人生は素敵なのでしょう。

★★ Very Good!!



 筆致が穏やかで明瞭、少々長めの文でも、文意に迷うことなく読める素直な文体だった。
 その文体で、テツという桜が咲くさま、散りゆき傷んでいくさまを淡々と描いている。それがかえって、物語に鋭い“こわさ”を与えたようだ。
 
 
 甘やかな恋の桜がいかなる姿に行き着くのかは、読者として確かめてみてもらいたい。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    
〈以下、作者同意の上でネガティブポイントの指摘を行います〉
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★★★ Excellent!!!

あんなに尖っていたのに……

何か壁にぶつかるたび
小さな挫折を繰り返すたび

なんだかこうなっていたかもしれないパラレルワールドの自分を見せられたかのようないたたまれない気持ち

ハナエはどこまでテツを受け入れられるのか

テツはどこで下げ止まれるのか

幸せな結末が想像できないチキンレースみたな関係

★★★ Excellent!!!

かつて憧れ、恋い焦がれた男性を冒頭の桜にかけて物語った、素晴らしい短編でした! 変わっていくものを受け入れらない感情も、受け入れなければならないと決意する様も、よく分り過ぎて胸が痛い……

男性目線で見ると、ダメ男あるある満載で尚更胸が痛いですね!

★★★ Excellent!!!

人生には、その時は気が付かないけれど転換点だった時があり、それに気づいて何とかしようともがく人と、気付いていながら気づかない方が幸せだったと執着する人がいて。テツくんは永遠に、変わったのはお前だと囁き続けるんだと思います。無駄を排した文体と構成に心からの賛辞を。

★★★ Excellent!!!

 主人公のハナエと、その恋人になったテツ(正確には彼から付き合おうと言った)のお話です。
 まず、タグに『せつない』とありましたが、私は『悲しい』や『虚しい』だと思いました。
 各話のタイトル通り、高校二年、大学二年、社会人二年時のお話となっていて、全てハナエ視点のお話となっています。
 ハナエは、彼氏になった、いつも泰然としているテツに憧れを抱いています(三話目までこれは同じなので現在形とします)。
 しかし、テツは小さな失敗を繰り返し、挫折してしまったのです。流されないで生きようとした結果、潰れてしまったのです。これは私にも似たような体験があるので、ちょっと気持ち悪くなりました。あまりにも似すぎていたので。
 ハナエはその彼を彼女の感性でいう『桜』と同じような感覚で見ています。
 社会人になる頃には、残念な事に、泰然とし、『孤高』という言葉が似合うテツは、ハナエに『依存』するようになっていました。
 おそらく、テツは挫折した事によって、ハナエしか心の拠り所がなくなってしまったのでしょう。ハナエはそれを嫌いつつも、抗えなくなっています。
 それでも、最後にハナエはテツを向き合おうとします。最後にその描写があるので、どうしようもなく虚しい中に救いだけはあると思いました。

★★ Very Good!!

 果実と同じく表皮が固くなる頃には既に中身は腐っている。
 その想いに指を突き立てれば、ずぶりと柔らかな感触と共に抜け出せないほどに絡め取られていく。

 腐れ縁とは良く言ったもの。しがらみを断ち切るのは容易ではなくそれが男女のものなら尚のことだろう。

 リアリティのある作品だ。
 これは、愛になり損ねた恋の物語か。
 2人の結末が、花と散るのか実を結ぶのか、気になるところでもある。

★★★ Excellent!!!

まず高校時代に付き合ったという記憶が、自分の中ではなかったのに愕然としました。
長く付き合っていくと、相手のことがものすごくよく見えてきますよね。
その過程がよく見えていくお話です。
と、だいぶ想像してこうなんだろうなぁ、と……。

べ、別に付き合ったことがないとかないですからね!

★★ Very Good!!

恋から愛へ……その変遷が、鮮烈に描かれている作品だと感じました。
各エピソードが「2年目」となっているのも、味わい深かったです!

この先、二人に待っているのは幸せなのかどうか。
少なくとも、まだ「幸せにする」余地は残っている……そんな印象を受けました!

ですから、続きがあるのなら「結婚2年目」となるでしょうし、なって欲しいですし、それを読んでみたいとも思えました!

……作品とは直接関係のない話で恐縮ですが、この作品を読む前に観たばかりのアニメで「きれいに生きれば、きれいに死ぬことができる」という言葉が出てきまして、何だかハナエに伝えたくなりました。

散った桜も美しいと思える……それが愛なのかもしれません。

★★★ Excellent!!!

桜には、思い出が重ねやすい。
誰もがひとつふたつ、桜への想いを持っている気がする。
どんな時の桜がすきだろう。そして、嫌いだろう。

私もやはり過去の人たちを思い出す。何度でも。
散って地面に散らばり、水面に浮かんで流れる桜が好きだ。
茶色く醜くなって踏まれる様すら、感慨深い。

咲いて、散って、落ちぶれて。

短編で、ここまでの世界が描けるんだぁという、ため息。
三つの時代を経て、恋人同士が変わっていってしまう。
きっとまだ先も続くであろう。でも、どこまでだろう。

★★★ Excellent!!!

青年に惹かれる、私。
彼は芸術的才能を持った孤高の人でした。
桜の舞う下で、彼は言う。
「俺と、付き合ってみたら?」
その彼の言葉で始まるさりげない恋愛。
そうして始まった恋は、私をしだいに夢中にさせました。

でも……。


綺麗なもの、美しいものもいずれは崩れゆく。
だからこそ、美しさも際立つのでしょうか。


今、すでに恋人や奥さん、夫がいる方。
貴方は、かつて情感を燃え上がらせていたころと同じく、相手にとって魅力的な貴方のままでいる自信はありますか?

私は、この作品読んで、後半「ぎくっ」としましたよ。めちゃめちゃギクギクしました。
胸に手をあてて自分を振り返り、「……もうちょっと頑張ろう」と思いました。

恋愛は始めることよりも、維持することのほうが難しい。
そんなことに気づかされてくれる、これは貴重な作品です。

★★ Very Good!!

憧れの人が、好きだった人が、落ちて落ちて落ちぶれて。

いつか自分の言った何気ない言葉がぐさりと帰ってくる。

”美しいものは、落ちると醜い”

地に落ちても同じように、花弁は美しくピンク色であるのに、

私たちはそれを美しいとは思わない。

なんででしょうね。


★★★ Excellent!!!

一人の人を愛し続ける事の難しさ。
変わり行く相手を咲いて散る桜と例えた美しくも、もののあはれ的な恋愛観。
実際にあり得る話であり、実にリアリティも持っていますね。
私個人の見え方と致しましては、相手が変わってしまったのか、それとも主人公の見え方が変わってしまったのか……どちらとも取れる内容ではないかと感じました。
深い……実に考えさせられる。
世の人は常ならむ。咲いて散り、土に還るが如く……とでも申しましょうか。

★★★ Excellent!!!

若く、甘い恋愛物語から大人に移り変わって行く中で夢を語る二人。
だが、現実は辛く夢破れることもある。
その中でかつての美しい思い出だけが繋ぎとめているというのが何とも切ないです。
散り逝く様が醜いから桜は嫌いと言った彼女ですが、今彼女はそんな現実から目を背けずに立ち向かおうとしていました。果たして、二人が迎える結末はどうなるのでしょうか。

ビターなテイストを味わう事の出来るお話です。

★★★ Excellent!!!

大人になるということは一つ二つと輝きを失っていくことなのだろうか。胸がきゅっとなるような、切ないお話でした。恋も、大人の恋に育っていかなければいけないんですよね、きっと。
目を上げて、彼を見つめ返した彼女の今後に期待です。願わくは、彼にその想いが届きますように。。

★★★ Excellent!!!

桜と言えば美しい、儚いものの象徴。

それをこんな風に残酷に痛く、短い物語に濃厚に詰め込んできた。
たった一言。 さりげない態度。
繊細な描写で二人の今、がわかってしまう。三枚の写真を並べた時にわかるのはそれを並べた自分の指先の老いでもある。

甘い、かわいらしい、綺麗なお菓子が並んでいる中、この愁いを含んでほのかに苦いお菓子が、とても美味しく感じる。

大人になって、良かった。