概要
だから。
「さようなら、オルニーイさん。次に会ったら殺します」
――笑うこともなく、慕う彼へ最低な別れを告げた。
国に仇する悪竜・ユランの一体を討ち取ったは、とある英雄の一団。
悪竜が倒れ、スヴェノータ王国に平和が訪れてから早七年が経過した。
国の隅にある森で一人暮らす娘・ヴィクリアはある日、一人の男と邂逅する。それこそ悪竜を倒した英雄・オルニーイ。
ひょんなことから彼の元で世話になることになるヴィクリアだが、彼女には悪竜の配下、すなわち魔獣の呪いがかけられており……。
少しずつ心を通わせる英雄と魔女。
でもこれは、してはならない禁断の恋。
※不定期更新
※レーティングは念のためにつけています
※恋愛要素がじれったいほどに遅いですがご容赦下さい
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!互いの全てに愛があった
人里離れた森で暮らすヴィクリアと、英雄オルイーニを中心に物語は動き始めます。
世界観が細部に至るまで作り込まれていますが、文章は決して説明的ではなく、登場人物たちが知る知識としてごく自然に開示されるので読みやすいです。
キャラクターに変な個性やアクはなく、誰もが違った優しさや厳しさを持って純真なヴィクリアと関わっていきます。
出会いの瞬間や恋に落ちる場面の描写が柔らかな表現で綴られていて素晴らしかったです。
ぜひ漫画で見たい場面でした。
それだけに、キャッチコピーの言葉が出る瞬間が楽しみでなりません。
途中までしか読めていなくてこれなのですから、全てを読み終えた時に感じる読後感には期待が…続きを読む - ★★★ Excellent!!!キャッチコピーのセリフが出てきた時、胸が締め付けられました……
キャラクターが魅力的に描かれていて、読んでいてとてもおもしろかったです!
情景の描写も丁寧で、とても読みやすく、スラスラ読めました!
やはり印象的なのは、最初の出会いのシーン。幻想的な光景が目に浮かぶようでした。
それから、ヴィクリアとオルニーイが自身の恋心に少しずつ気づいていく様子がとても素敵で、ドキドキしながら読んでいました。
それだけに、キャッチコピーにもある「次に会ったら、殺します」、これが出てきた時、切なさが溢れ出してきて、早く次を見せてくれ!この気持ちをスッキリさせてくれ!ってなりました笑
二人の恋がどうなっていくのか、これからも楽しみにしています! - ★★★ Excellent!!!深々と、きらきらと、感情が積み重なっていく
森の静けさをふたりじめするような、少しのさみしさと同じくらい歓びに満ち溢れた美しい小説です。
この小説の始まりである、
一人で森に暮らす少女:ヴィクトリアと、英雄:オルニーイの出会いのシーンが非常に美しいです。
この二人が少しずつ心を通わせていくのが現在の展開ですが、ずっと、夜の森の静謐さが漂っていてとても素敵です。せつないくらいのうつくしさだと思います。
これからきっとこのふたりはもっと心を通わせていくのだろう。という期待に胸を膨らませています。
ただ、それと同じくらいに、このせつなさ、なによりこの小説のキャッチコピーのことを思うと喉の辺りが圧迫されて悲しくなります。
今後も応援し…続きを読む - ★★★ Excellent!!!止まっていた時間を埋め合わせるように
とある事情を抱えた少女と、彼女を救わんとする青年を描いたハイファンタジー作品です。
物語が動き出したのは、とある邪竜が討伐された後。邪悪ながら強いリーダーシップを発揮していた頭が倒れたことで、配下の魔獣が散り散りとなって逃げ出したところから始まります。
魔獣の中には人へ呪いをかけるものがいます。呪いは魔獣を呼び寄せる誘蛾灯となり、一般人にとっては災厄の呼び水と言っても良いほど。
赤子の時代に呪いを受けた少女は、誰の目にも付かない僻地で一人寂しく、それでも平和に暮らしていました。
しかし、少女を訪ねた青年が伝えたのは、瓦解した魔獣勢力の暴走によって、少女はおろか周囲一帯が危機に見舞われ…続きを読む