第14話 壁持ち強襲女
メキ…メキメキメキメキ……
少女漫画に憧れた恋する少女の夢は、崩れ落ちた。
そう、物理的にも。
平凡で地味な私がイケメンで人気者な彼を射止めるには、正攻法では到底無理。
そこで、起死回生の一手に出た。
逆壁ドンを仕掛けたのだ。
目の前にはトゥンク…と頬を紅く染めたイケメンフェイス……はなかった。
平時の麗しい顔面が思い出せぬほど、恐怖に歪んだ顔。
それもそのはず。
手をついた周囲20センチだけを残し、壁自体が崩れ落ちてしまったのだから。
力加減を調節したはずなのに……ほ、ほら、多少の勢いは必要だと思ったから……。
彼は逃げ去り、私には「壁持ち強襲女」という不名誉なあだ名がついた。
獣耳、獣人、人外……日本はケモノに寛大で、性癖のデパートだと聞いて来た。
巨乳・貧乳各々好みはあれど、所詮好きなのはおっぱい。
胸筋じゃないよね。
ゴリラ星の住人である私は、姿格好は女子高生に擬態することができたけど、パワーと胸筋だけはどうにもできなかったのよ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます