第48話 ゴブリンの洞窟

 門番の初老の男に村長の家に案内されて歩く。

 柵の中は農地になっており、住民が農作業をしている。

 そして私をジロジロ見てくる。


「すまないね。この村に人が来るなんて滅多にないことだから」

「そうなのですか?」

「あぁ、それにこんな綺麗な娘さんならみんなが見るだろうさ」

「まあ、綺麗だなんて」

「おお、ここだ、ここだ。おい、村長、お客さんだぞ!!」

「なんだ、うるさいぞパスカル」

「村長、冒険者の方が見えたぞ」

「本当か!!やっときてくれたのか?」

 出てきたのは白髪の老人だった。


「こんにちは、初めまして。冒険者ギルドから派遣されてきましたレナです」

「なんだ、まだ女の子じゃないか?!冒険者というから期待していたのに」

 村長は残念そうに打ちひしがれている。


 仕方ないでしょ。

 なんせゴブリンは初心者用の依頼だもの、誰も受けたがらない。

 討伐単価が安く、倒しても取れる素材は小さな魔石でしかない。


「これでも私はDランクです。それにギルドからいわれているのは、すでに群れになっている可能性があり、まずは偵察からと聞いています」

「そうだったのか。そういえば依頼をだした半年前は、遠くにゴブリンらしい姿を時々、見かけるくらいだったが。最近では家畜を襲うようになって困っていたところだ」


 それってまずくないですか?


「わかりました。では偵察にいってきますね。ゴブリンをよく見かけるのは、どのあたりでしょうか?」

「あっちの森の奥の方だ」

 そういいながら村長は指を指す。


「では、いってきます」

「気をつけてな、レナさん。挨拶が遅れたが私は村長のハンスじゃ」

「ハンスさん、ではまた」

 そういいながら私は手を振り村をでた。



「さてと、どこにいるのかな?」

 私は辺りを探索する。

 とはいっても探索というより双眼鏡を『創生魔法』で創り、辺りを見回しているだけだけど。

 しばらくすると数体の人型が動くのを見つけた!!


 いた!!

 ゴブちゃんだわ!!


 獲物が狩れたのか3体で囲んでいる。

 私は双眼鏡をさらに拡大して、よく見ることにした。

『つぶれた顔に平べったい鼻、大きく裂けた口に小さな牙』

 間違いないわ、ゴブちゃんよ。


 ではさっそくここから討伐!!


 ストレージからスナイパーライフルМ110改を取り出し、五十発用のマガジンをとりつける。

 セミオートにして、っと。

 スコープで照準をつけ撃つ!!


 パンッ!!

  パンッ!!

 パンッ!!


 乾いた音が3発響くき魔物は倒れた。


 やったあ~!!

 きっとゴブちゃんは、自分たちが撃たれたことさえわからなかったでしょう。


 さて、他にはいないかな?

 私は辺りを探索し次々に討伐していく!!


 パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!

  パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!

  パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!

 パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!

  パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!

 パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!

  パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!パンッ!!


 ゴブちゃんの魔石なんて欲しくないから、そのまま無視して進む。



 すると森の奥の岩山にいきついた。

 そこには洞窟があり入口には、ゴブちゃんが200体以上はひしめいていた。


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