第26話 ブラッディベア
馬車の外は辺り一面、キラービーに覆いつくされていた。
私は鑑定をしてみる。
【スキル鑑定】
名前:キラービー
種族:蜂の魔物
レベル:5
特徴:殺人バチともいわれ巣を作り集団で暮らしている。
肉食でもあり蜂蜜は高級品とされる。
一匹一匹はたいしたことはないけど、こんなにいたら私でも倒しようがない。
しかしキラービーは護衛の騎士には目もくれず、私達の馬車を通り過ぎて行く。
まるで何かに追われるようにように。
〈〈〈〈〈 グァオ~~~!! 〉〉〉〉〉
するとどこからか大きな鳴き声が聞こえた。
「グル、グル、グル、グル、」
よく見ると森の奥から大きな熊の魔物が出来てた。
これか?!!
この魔物に追われてキラービーは逃げていたのね!!
鑑定!!
【スキル鑑定】
名前:ブラッディベア
種族:熊の魔物
レベル:35
特徴:とても凶暴なクマの魔物。
蜂蜜が大好きでキラービーの巣を襲うことで有名。
手の肉に蜂蜜がしみこんでいて美味しい。
それならキラービーを追って、さっさと行ってほしいわ。
「わぁ~!!こっちへ来るな!!」
護衛の騎士の一人が恐怖心から、剣を振り上げる。
駄目よ、手を出しては…。
ガンッ!!
〈〈〈〈〈 グォォ~~~ン!! 〉〉〉〉〉
ブラッディベアは立ち止まり騎士を威嚇する。
「囲め!!囲むのだ。こちらは14人だ。なんとかなる!!」
そう隊長が叫ぶ!!
ガンッ!!、グワァ!!、ギャア!!、ゲェ!!
ギャア!!、ゲェ!!ガンッ!!、グワァ!!
た、助けてくれ~。俺達では無理だ!!
ガンッ!!、グワァ!!ガンッ!!、グワァ!!
ギャア!!ギャア!!ガンッ!!、グワァ!!
ガンッ!!、グワァ!!、ギャア!!、ゲェ!!
に、逃げろ!!逃げるんだ。
騎士は切り付けるけどブラッディベアの毛並みは厚く剣が通らない。
次々と騎士は倒されて行く。
このままではみんなやられてしまう。
私は馬車の外に出ようとする。
「レナさん、危険だ!!戻るんだ」
「いえ、公爵、このままでは同じです。戦うしかありません」
そう言うと私は外に出た。
攻撃の出所がわからない様に一旦、草むらに中に隠れる。
そして馬車から距離を置く。
なにをしているのだって?
剣技も無い私が直接対峙しても魔物には勝てっこない。
それなら陰からこっそり殺傷能力の高い、遠距離攻撃で攻めればレベルは関係ない。
これぞ『陰からこっそり覗いてる』戦法よ!!
けして卑怯ではないわ!!!
思えば思う程、なんだか卑屈な気持ちになるけど、気のせい気のせい…。
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