概要
私も……貴方達のように自分の幸せを求めても許されますか?
「——君を愛してる」
そう悲鳴にも似た心からの叫びは、婚約者である私に向けたものではない。私の従姉妹へ向けられたものだった。
幼い頃に交わした婚約だったけれどいつだって誠実な彼を私は愛してたし、彼も私を愛してくれていると思っていた。
あの日、二人の胸を引き裂くような思いを聞くまでは……
『最初から愛されていなかった』
その事実に心が悲鳴を上げ、目の前が真っ白になった。
私は愛し合っている二人を引き裂く“邪魔者”でしかないのだと、その光景を見ながらひたすら現実を受け入れるしかなかった。
このまま婚姻を結んでも、私は一生愛されない……
私も一度でいいから、あんな風に愛されたい……
そう思っても貴族令嬢である立場が、父が、それを許してはくれない。
叶わない思いに必死で蓋をして、淡
そう悲鳴にも似た心からの叫びは、婚約者である私に向けたものではない。私の従姉妹へ向けられたものだった。
幼い頃に交わした婚約だったけれどいつだって誠実な彼を私は愛してたし、彼も私を愛してくれていると思っていた。
あの日、二人の胸を引き裂くような思いを聞くまでは……
『最初から愛されていなかった』
その事実に心が悲鳴を上げ、目の前が真っ白になった。
私は愛し合っている二人を引き裂く“邪魔者”でしかないのだと、その光景を見ながらひたすら現実を受け入れるしかなかった。
このまま婚姻を結んでも、私は一生愛されない……
私も一度でいいから、あんな風に愛されたい……
そう思っても貴族令嬢である立場が、父が、それを許してはくれない。
叶わない思いに必死で蓋をして、淡
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