概要
竜神世界「ライズ」は地球と繋がり、交流と貿易は富を生む。そして争いの種も。
ライズ列強はそれぞれ地球の大国と結びつき、戦車や飛行機を導入。力は不信感を生み、やがて最初の銃弾は放たれた。
クロア公国もまた、内戦と言う動乱の中にいた。
物量に勝る帝国派に対し、敗色濃厚な大公派が抜擢した若き将軍アルフォンソ・アッパティーニ。「何をしても怒らない男」と嘲笑されてきた優男だった。誰もが彼を侮り、軟弱者に運命を託す自らを嘆いた。
だが赤毛の将軍には窮状を覆す強い意志があった。彼が参謀長として指名したのは、舌禍事件でドイツ陸軍を放逐されたヴェロニカ・フォン・タンネンベルク。彼女の作戦こそが祖国を救う。その覚悟が彼にはあった。
あぶれ者と問題児のコンビが
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ミリタリーとファンタジーは融合できる
架空戦記というジャンルがある。
この作品は見事な架空戦記と賞賛を送りたい。
異世界に現実の技術が流入。この異世界は当然ながらファンタジーである。けれどそれで決して誤魔化すようなことはなく、歴史やミリタリーについてが丁寧に精密に描かれているのだ。
つまりこれは、見事なファンタジーとミリタリーの融合と言えよう。
ただしこの作品の魅力はそれだけではない。
人間模様あり、策略あり、決戦あり。
架空戦記が好きな人にはぜひ読んでいただきたいし、架空戦記を読んだことがないという人にもおすすめしたい。
このような世界もあるのだなと、のめり込んで読めること請け合いです。
ぜひご一読ください。 - ★★★ Excellent!!!戦場の雌雄を決する、知将たちの激闘
一話目から引き込まれる壮絶な地上戦―—。
これは戦争の時代を舞台に死闘を繰り広げた指揮官、《知将》たちの物語です。
……と、聞くとコテコテのミリタリー戦記の話だと思うでしょう。
しかし、これは「人が繋ぎだす、温かな縁」を描く素敵な物語です。
知将が軍を動かしぶつかり合う――それは憎しみと敵意を剥き出しにして、命と誇りを賭けた血みどろの戦いをイメージしますが、本作が最後で優しく映し出すのは《人が人を想う事の大切さ》です。
完結し、読み終えてからもなお、僕の心に残りって時間が経った今でも好きである本作が、多くの方にお読み頂ける事を願っております(*´ω`*) - ★★ Very Good!!無料で読んでしまって良いのか、謎の罪悪感を覚える名作オリジナル戦記
第一次~第二次世界大戦あたりを中心とし、現実世界の人員や技術が異世界『ライズ』に流入した舞台で、クロア公国で巻き起こった内乱を描いた、重厚なファンタジー×ミリタリー戦記でした。
帝国派には、軍人が最初に習うべき教科書的な偉人『ハンニバル』の再来とされる、ジョージ・パットンが。
その勇将に立ち向かうのは、ハンニバルを乗り越えて打ち倒した『スキピオ』を名乗る大公派のアルフォンソ・アッパティーニ。
更にアルフォンソの優秀な部下として、女性参謀のヴェロニカ・フォン・タンネンベルクも加わり、共にパットンへと挑む。
異世界における架空の戦い『イリッシュの戦い』を描いた物語ですが、まず何よりもミリタリ…続きを読む