なろうから連載を指折り数えてずっと読み続けてきた。自分は学生の頃三国志に全く興味がなかった為、三国志関連のゲーム、小説は遠慮気味だったが、この作品だけは別だった。
なろうでは、ラストのシーンから少しして状況が大きく変わるというところで、しょうもない言いがかりによって立ち消えてしまった。
カクヨムでたまたま見つけて、喜び勇んでなろうでのストーリーを見比べるようにして読んだ。
なろうで連載したものと大まかなストーリーは変更なく、より引き込まれるような内容の変化にとても満足していた。
そして、ラストのシーンである。
正直、なろうが打ち切られた際ラストシーンを少し自分ならどうするかと想像したこともある。
想像は大いに裏切られて、まさかのエンドで驚いた。
未だに、ダンのいる世界に頭だけ置いて置かれてしまったようだ。
エンドには勿論納得はしている。それは作者だけの世界なのだから。
だけれど、ひとつだけ言わせてもらうのなら
ダンの後日談も読んでみたいです
テンプレに始まり、テンプレの中にそっと収まる物語とは真逆と言って良いだろう。
読み終わった後、終わったのだと一抹の寂寥感を感じる物語でもある。
それはすでに過ぎ去った歴史のよう。
納得がいかないと思う、それもまた良い感じ方であるように思う。
この物語を読んで感じる物は様々であろうが、好きも嫌いもそれぞれに読んだ人に何かを感じさせる。
この物語に触れた者は、それぞれの登場人物の『その後』に思いを馳せる。
その未来がどうであるのか、想像する以外の術はない。
それもまたこの物語の醍醐味であるように思えてならない。
同時に静かに思う。
結末がどうであれ、物語はこうであってほしいとも。
ストーリー設定が独特&キャラそれぞれの個性で独自性を出しており、読みあいや掛け合いの場面が秀逸。今までにないキャラ設定も。
作者がアレですが小説も芸術作品の一つと考えれば多少尖っていたほうが納得出来るというもの。
マスコマーシャル的に幅広い層向けの大量生産される類いの小説は、読み終るとその内容や世界観をすぐに忘れてしまうが、本作品はそれとは違う。何回も読み返してしまうし。好む人はこの世界観にハマりすえながくあいこうしてくれる感じの作品。マニアックだがカプセル戦記2(ファミコン)みたいな。ふとしたときに展開を思い起こしたり、更なる展開を妄想したりしちゃいますの。
なろうで連載していた頃からのファンで、連載再開した時は小躍りしました。
が、あの続きが読めなかったのは非常に残念です。
(連載が中断したあとも、3、4回は最初から読み直した程ファンでした)
売れなくても書きたい作品を書いて特定の人たちだけに刺さればいいという作家の方もいると思いますが、違っていたようなのがとても残念す。
とはいえ、ここまでとても楽しませて頂き、ありがとうございました。
なお蛇足ではありますが、ご本人は感覚のズレとおっしゃっていますが、売れたいなら売れている作品の傾向を分析して書いた方がいいと思います。
例えば、文章量を減らして展開を早くするなどが考えられます。
深みがなくなるので私には今の文章量の方が好みですが、一般受けを考えるとライトにしないと沢山の人には読まれないかなと思います。