数年前に別サイトで連載を追っていたのですが
今回偶然本サイトに投稿されているのを発見した為レビューをさせていただきます。
本格派隠者と評させていただきました通り
この主人公、自分が表舞台に立つつもりは一切ありません
自らが派手に動いて事件を解決したり多大な成果を上げるような主人公が好きな方は合わないと感じるかもしれません。
逆に交渉や根回しブラフといった直接的な武力行使を控えた手法を好み、心理戦に魅力を感じる方には非常におすすめできる作品だと思います。
所謂三国志の時代をベースにした時代背景となっており
メインキャラクター以外の人物については掘り下げも十分とは言い難い現状の為
多少の知識があった方がより楽しめると思います。
web小説の中では五指に入るほど好きな作品なので興味があったら是非読んでみることをおすすめします。
初期部分が楽しいと感じた方でも、先に進めば進むほど卑屈矮小微塵も爽快感のない主人公のチキンムーブには嫌気がさす可能性があります。
しかし実際、影というか陰に徹するとは、こういうものだと思うんですよね。
謀略なんて、まともな神経ではできない。陰ですよ、陰。
これは、そういうものなんです。この物語での主人公の在り方は、ある意味正しい。
なので、好き嫌いはパックリ二つに分かれるはずです。
少なくともおれつえー系の主人公ではないため、読み進むことでの主人公への同調は皆無かと思います。同調とは、自分を主人公に重ねて読むことです。
この辺りに理解のある方、謀略がまともな神経で出来るわけがないと知る方、おれつえーに飽きた方などは十分楽しめるはずです。