新たな狩猟伝承

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はじめに

 株式会社ワイルドライフマネージメントで働くようになった山里佳人は、専門的捕獲従事者の先駆者となった。


 彼は、その生い立ちから鳥獣に深く関わる環境にあり、捕獲者としてのDNAを生まれながらにして有していた。彼が専門的捕獲従事者として働く場を得たのは偶然ではあったが、必然でもあったのだ。


 佳人は戦後の高度経済成長期の終わり頃に生まれたが、その祖父は戦争から戻ると進駐軍の狩猟ガイドとして生計を立てるとともに、日本独立後は日本人狩猟者を相手に狩猟ガイドを続けた名狩猟者であった。


 婿養子であった父親は、狩猟をしなかったが、祖父から母親を通じて受け継がれた狩猟者としてのDNAは、ある時覚醒した。

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