概要
魔法の所有と使用が許可されたのは、魔法特別区と呼ばれる人工島。
その島で津雲直人は、相棒の犬もといサル、メルティオラとともに魔法相続士として暮らしている。魔法相続士の仕事は、死亡した魔法所有者の魔法を相続させること。レベル4以上の魔法を相続させることができるのはその島で直人だけ。
しかし、直人は、困っていた。直人がレベル4以上の魔法を相続せると肝心な魔法の効力が弱まってしまうからだ。
そんな時、直人の事務所を一人の少女が訪れる。
少女の依頼は『行方不明の父と姉を探してほしい』というものだが……。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!サルでもわかるってそういうことかッ!!
これから読む人は「サルでもわかるってそういうことかッ!!」という驚きを必ず持てる物語。
自分の事務所に対するレビューを読んでいる魔法相続士の主人公——津雲直人とサルみたいなイヌ――メルとのかけ合いから始まり、少しとっつきにくいような設定をスラスラと読ませる書き方がすごい。
活字が苦手な人にもオススメできる。
その後の展開も、激しいバトルはないけれどのめり込める。
さくさく進んでいくストーリーと依頼人——十時春華とその周囲が抱える謎を魔法相続士という立場から解決していく姿は読んでいて爽快だった。
エピローグまで読んでタイトルの意味にも納得できたし、ストーリー全体の整理もつ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!魔法相続士とキュートな相棒の人探しミステリー
この世で唯一レベル4以上の魔法相続を可能とする魔法相続士・津雲直人。しかし、貴重な力を持ちながらも彼は非常にへこんでいた。ときどきわけもわからず魔法の相続が失敗するのだ。おかげでネットには悪評を書きこまれ、仕事の数も減る一方。外見は犬なのになぜか人間の言葉を話す相棒のメルは彼を励ましてくれるが、失敗を解決するあては一向に見つからない。そんな中、行方不明になった父と姉を探してほしいという一見相続とは関係のない依頼が持ち込まれ……。
魔法相続という独自の設定を下敷きに、行方不明者の捜索というミステリー要素を含んだ風変りなファンタジー。一見魔法相続とは関係ない事件が思わぬ形で繋がっていき、ちゃん…続きを読む - ★★★ Excellent!!!不思議が溢れる物語
現代社会の中に自然に魔法が溶け込んでおり、それを家族が受け継ぐことが出来る。そんな少し不思議な世界が物語の舞台です。
まだ始まったばかりで謎に溢れていますが、その中でもいくつもの「これってどういうことなんだろう。何が起きるんだろう」というわくわく感を覚えさせてくれる。そこがとても魅力的ですね。
ヒロインの春華も、いろいろな謎を抱えていそうで、そこもまた魅力的です。
ストーリーの中で少しずつあかされていくにつれて、逆にまた謎が深まって気になってくるという、とても興味をそそる話の流れになっています。
彼女はいったい何者だろう、実は悪者なの? え、違うの? どうなるの?
と、すっかり興味を奪…続きを読む