第31話 【夏の日の想い出】

 甘く蕩けるスイーツみたいな口づけだ。


 夢ならこのままでほしい。



 

 どれくらい時間が経過したのだろう。




 ほんの数秒だったのかもしれないし、スゴく長かったような気もする。


「……😳💦💦💦」とにかく夢心地だ。



「フフ……、初めてのキスは、どんな味だったかしら……✨👄✨💕」

 美少女が舌で僕の上唇を舐めながら訊いた。



「あッ……、甘くてとろけちゃいそうです」

 酔っ払ったみたいに全身がフワフワしていた。


 身体じゅうが火のついたように熱く火照ほてっている。



 いまだに興奮で、かすかに全身が震えていた。



 知らぬ間に、下半身が痛いほどビンビンに興奮していた。

 こんな体験は生まれて初めてだ。


 おそらく一生忘れることはないだろう。



「い……ッ、痛いよ……😣💦💦」不意に激痛が走った。

 思わず僕は顔を歪め、股間を押さえてしまった。

 


「フフ……、大丈夫よ。大人になった証拠だから」

 また美少女が耳元で囁いた。



「え、大人にィ……😣💦💦💦」

「そう、いつか、本当の大人になったら、教えてあげるわ」

 また彼女はゆっくりと唇を寄せて重ねた。



「ンゥ……✨💏✨✨💕」

 僕は、なにもすべがない。





 それが、僕の少年の時の淡い初恋だった。




 今でもあの金髪の美少女のことを思い出すと胸が痛くなってくる。





 あの【夏の日】から時が流れた……。







∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆

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