異界を駆ける死神は普通に暮らしたい

新世紀の幕開けとともに落ちてきた隕石によって東京は壊滅、隕石から溢れ出た謎の霧によって外部から隔絶された。

それから４０年。２０４１年になっても、隔絶されたままの東京は独自の変化を遂げていた。隕石から溢れ出した霧の影響で街は異界と化し、人間にはない特殊な力をもつ「異能力者」が発生。強大な力を持つ異能力者によって隔絶された東京は支配されていた。

異能力者でありながらスラム街で底辺の暮らしをしている湊詩音は盗みを働いて日々を凌いでいた。

ある日突然、詩音は自警団に連行される。自警団に所属する涼風凍花からこの街を変えるために手伝ってほしい、と頼まれる。

現在の自警団トップの養女である凍花の申し出を受ければ、いまよりいい生活ができるだろう。そう考えた詩音は承諾し、彼女とともに「異能力者の能力が盗まれる事件」を追うことになるが……