第11話そのとき歴史は動いた(笑)
幕末。それはロマンの歴史でもある。
倒幕のため、坂本龍馬は不倶戴天の薩摩と長州を同盟させる為に奔走していた。そして龍馬をはじめ、中岡慎太郎たちの奔走もあり薩長同盟が締結された。
薩長同盟のおり、海援隊を仲介して米不足の薩摩には長州から米が送られ、薩摩からは朝敵にされていて武器が買えなかった長州に西洋の最新の銃が送られたのである。
そのとき歴史は動いた。
龍馬がグラバー商会から買い付けた最新の銃を桂小五郎に見せていると、高杉晋作がずかずか入ってきてこう云った。
「その新作の銃、高すぎじゃのう。高杉晋作だけに、わはははー。坂本くん、少しまけてくれんかの」
「高杉さん。ほんにおもろい人やのう。よし、負けちゃる」
「坂本くん。僕はそこまでせこくはない。冗談だよ」
「そんなの、わかってるきに、高杉さんの冗談に乗ったまでぜよ」
「さすが、坂本くん。君は話のわかる男じゃ。わはははー」
豪放磊落の高杉晋作は豪快に笑って見せた。
普段笑うことのない桂小五郎も思わず吹き出し、三人は大いに笑いあったという。
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