第12話すべらない話
あるサークルですべらない話をすることになった。
お笑いに拘りがある先輩がその場を仕切る。
皆、話し上手で、その場は大いに盛り上がっていた。
そして僕の番が回ってきた。僕は緊張し、何を話したらいいのかわからず、おどおどしていると、先輩は「はようせんか」と僕を急かしてくる。皆の視線が僕に集まる。
僕は意を決して滑らない話をした。
「僕、スケート滑れないんですよね」
「なんやそれ。それは滑れない話でしょ。てっいうか完全にすべっとるやん!!」
先輩のツッコミに場は盛り上がった。
実は先輩に「僕はすべらない話なんてできません」と相談したら、先輩は「スケートが滑れないんです。とでも言うときぃ」と言ったので不安に思いながらもそうしたのだった。
さすがお笑いに拘りがあるお方だと僕は思った。
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