第4話 お調子者、傭兵ギルドへ行く!
「両方ともに登録したらアカンのか?」
「あー、それはですねー……」
傭兵は『対人』の依頼を受け持つのが主な仕事だ。
故に、人を
一方、冒険者は『対
人間よりも凶暴な
それを防ぐ為に、規約で殺人や略奪行為の一切を禁止しているのだ。
「ともかく、
二人の遣り取りに痺れを切らした
「ほんじゃ、行こか」
「「「え?」」」
立ち上がった私に、御三方は驚いた様な表情を浮かべた。
…………。
「……私はこれで失礼します。また後日、どちらのギルドに所属するか返答をお伺いに参ります」
今から私がギルドに向かう事になり食事会はお開きとなった。
しかも、
お会計の時に
正規兵を連れて
「今日は、
「うむ。今日は遅いので
まあ十中八九、いい感じに酔ったから今日はもう仕事はしたくないって所だろう。
「それでは先に失礼する」
そして、
***
「じゃじゃ〜ん! ここが傭兵ギルドです!」
「「「おぉーーッ」」」
「なんか思ってたのとちゃうなー」
ギルド内は酒場の様な食事処となっており、沢山のテーブルが用意されている。
酒場と少し違うのはその奥に受付があることだ。
しかし、どのテーブルにも誰も座っていない。ギルド内はもぬけの殻だった。
「マスター。戻ってたんですねー。ってあれ? お客さんですかー?」
受付にいた女性がこちらにやって来て、
何だ、
「サノワさん。その人、誰なんですかぁー」
私は
すると、彼女は少しムッとした表情で私を睨んだ。
「ああ、モニカ。こちらは『あの』カオルさんだ。カオル、こっちはモニカ。
私はニッコリと
しかし、彼女は私の名前を聞くなり、顔を青くしてブルブルと震え始めた。
「え、あ、その……は、はじ、はじめまして……モニカと、もも申します……」
明らかに私に対して怯えている。よく見ると
そしてどう見ても、彼女と私は絶対に相入れる事はない人種だ。
「丁度良かったー。モニカ、カオルに
「ぇえ!? あ、ちょっと、ま……」
それなのに、
残されたモニカは、絶望に満ちた表情で立ち尽くしていた。
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【登場人物紹介】
【モニカ】
バーウィッチ傭兵ギルド職員 女 17歳
バーウィッチに店を構える小さな商家の娘。
計算能力や事務処理が得意だった為、現在のギルドマスターに引き抜かれて働いている。
ギルドマスターに恋する17歳、突然の恋のライバル登場に焦っている。
ダラム談
「大人しそうな見た目と凛とした立ち振る舞い、嫁に貰うなら彼女みたいな娘だな」
ヤヌック談
「三つ編み、眼鏡、巨乳。たまらんッ!」
ジョゼ談
「俺は年下に興味はないッ!」
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