第11話 チンピラ、生還する。



 気がつくと、私はいつもの酒場に横になっていた。


 慌てて起き上がろうとすると、身体中に激痛が走った。



「痛ぇッ!」



 思わず声を上げると、凄まじい勢いでやってくる足音が聞こえて来た。



「姐さん。気がついたんですね!」


「よかったー。死んじまったかと……ぅぐッ」


「あれを一人で殺ったて、マジですか?」



 ダラム、ヤヌック、ジョゼが私の顔を覗き込んで来た。



「あ? なんでウチはここにいるねん? 傭兵どもヤツらは?」


「何を言ってるんですか。姐さんが全員倒しちまったじゃないですか」



 どうやら私は、ルクア傭兵団を壊滅させたらしい。




 ***




 ダラムの話によれば、酒場にいた連中子分たちはダラムが向かう前に、ジョゼが機転を利かせて逃がしたらしくもぬけの殻になっていたそうだ。


 それで、私の様子を見に戻ったダラムが、地獄のような惨状に立ったまま気絶する私を見つけて、慌てて酒場ここに運び込んだらしい。


 傷の手当は従業員おばちゃんがしてくれたらしく、よく見ると身体中包帯でぐるぐる巻きにされていた。



「ありがとう、おばちゃん」



 それからジョゼが確認の為にその現場を見に行ったらしいが、大半は死んでいたらしく、正規兵が慌てて取り調べをしていたらしい。


 近い内に正規兵おかみが関係者であろう私の所に来るだろうと、心配そうにジョゼが言っていた。



「ま、あれやな。これで、また酒場ここでエールが飲めるなー」


「「「はい」」」



 その後、自力では動けない私をダラムが担いで、宿屋まで運んでくれた。



「今日のは流石にくたびれたわぁ」



 寝床に着いた私は、泥のように眠った。



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【今回の撃退数(推定)】

ルクア傭兵団団長 Lv.10 ×1

傭兵 Lv.7 ×2

傭兵 Lv.6 ×5

傭兵 Lv.5 ×5

傭兵 Lv.4 ×10

傭兵 Lv.3 ×20

傭兵 Lv.2 ×40

傭兵 Lv.1 ×30


合計 113人(生死未確認)



【ステータス情報】


【名 前】 カオル=アサヒナ

【年 齢】 17

【職 業】 異世界から来たチンピラ

【レベル】 10

【体 力】 7/267

【魔 力】 80/180 

【攻撃力】 203 

【防御力】 156

【俊敏性】 178


【スキル】

空手 Lv.9 集団統制 Lv.4 料理 Lv.1 鑑定 Lv.1

アイテムボックス 異世界会話 Lv.1

剣術 Lv.6 双剣術 Lv.3 投擲術 Lv.3

底力 Lv.2 狂人化 Lv.2


【ユニークスキル】

天才肌じゃじゃ馬 非魔法適正ちからづく


【装備】

護身用の短剣ショートソード


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