File.33 マシンガンの威力
「行くぞ!!」
父親はマシンガンを『刃の獣』に向けて叫んだ。
キシャァァァァァァァァァァァァ!!!
ザクッ!!
ザクッ!!
『刃の獣』はそれに動じず、尚も騎士テイラーを攻撃している。
父親はどうするつもりなんだ?
「喰らえ!!」
ズダダダダダダダダダダダダダダ!!!!
父親はまた銃撃をした。
結局、それかよ……
ドカーン!
ドカーン!
だが、今度はさっきまでとは違い、『刃の獣』に爆発が起きた。
ギャァァァァァァァァァァァァ!!!!
『刃の獣』から悲鳴のような声が発せられる。
まさか、効いているのか?
「よし!」
父親は、『刃の獣』の様子を見ると、再びマシンガンを構える。
ズダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ!!!!
ドカーン!!
ドカーン!!
ドカーン!!
更なる銃撃が、『刃の獣』を襲った。
ギャャァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!
『刃の獣』は、爆発によって態勢を崩し、遂に騎士テイラーから離れた。
その隙に、父親は騎士テイラーの下へ向かう。
「騎士テイラー! 大丈夫ですか!!」
父親は、騎士テイラーに声をかけた。
だが、騎士テイラーからの反応がない。
キシャァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!
『刃の獣』が父親に向かって、雄叫びを上げた。
爆発に怯んだだけで、まだ無傷なようだ。
いったい、どんだけ頑丈なんだよ……
「くっ!!」
父親がマシンガンを操作している。
まだ、何か仕掛けがあるってのか?
「発射!!」
ズバババババババババババババ!!!!!!!
マシンガンから、弾丸が何発も一斉に飛び出してきた。
どうやら、父親のマシンガンは、発射の仕方の変更ができるみたいだ。
ドドドドドドドドドドドドド!!!!
『刃の獣』にたくさんの爆発が起きた。
1度に多くの爆発を受けたためか、『刃の獣』は遂に倒れる。
すげえ……
「騎士テイラー!! 返事をしてください!!」
父親が再び騎士テイラーに呼びかける。
やはり、反応はない。
「おい! 騎士テイラーを運ぶのを手伝ってくれ!!」
「は、はい!!」
父親の呼びかけにビデオカメラ持ちが答えた。
画面がどんどん『刃の獣』に近付いていく。
奥の方には、『刃の獣』にやられたフィーンドの無残な姿が見えた。
血塗れだ……
騎士テイラーは、仰向けになって倒れていた。
死んでしまったのか?
と一瞬思ったが、このビデオテープを編集したのは、騎士テイラーだ。
きっと生きているんだろう。
よく見てみると、かすかに息をしているのが分かる。
ルークアーマーのおかげで、何とか無事だったみたいだ。
「運ぶぞ! せーの……」
だが、父親の言葉は最後まで続かなかった。
ギシャァァァァァァァァァァァァァァ!!!!
『刃の獣』がいつの間にか起き上がっていたのだ……
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