林海

モブに忠野望武男（ただのもぶお）と名付けてしまうのは、カクヨムの中でもたくさんある転生魔王小説の中で、なんとわかりやすい、そしてなんと勇気のあることでしょうか。 当然、お話の展開…続きを読む

ストレスのために食べすぎてしまうヒロイン。 でも、そのストレスから解放され、ついでに婚約破棄までされたのに、食べる量がなかなか抑えられず……。 という葛藤だけでなく、さらに新たなス…続きを読む

なにを書いてもネタバレになりそうですが、長い春を過ごした2人の物語です。 そこに生じる葛藤、虚勢、看破、そこにある人としての強さと弱さを、作者の筆は見事に抉り出しています。 人の…続きを読む

旅は、家から出なければ成立しません。 身体は世界を回ります。 でも、心はどうなのでしょうか。 そんなことを感じさせる作品です。 チャラく無責任なバックパッカーもいる中で、自らを…続きを読む

ホームズとか、パスティーシュが1つの作品群を作るものってあると思います。 しかし、残念ながら、えてしてその名を使っただけの雰囲気の再現もできていないものも多くあると思います。 …続きを読む

長い生命を得た人類のお話は多々ありますし、そこからどう問題を切り取っていくか、どう話を作っていくかでバリエーションは多いと思います。 どことなく、ブラックジャックの最終話（といわ…続きを読む

『元気な女の子のセリフ50音♪』に書かせていただきますが、他にも、 『ドSな女の子のセリフ50音♪』 『ドМな女の子のセリフ50音♪』 『冷たい女の子のセリフ50音♪』 『女の子の…続きを読む

鉄道を使用していて、あまりに何回も聞いた車掌さんのアナウンスも、目から読むと、とても新鮮です。 自分の住んでいる場所近くがお話の舞台だと、どことなく照れくさくなるもんですね。 …続きを読む

正気の沙汰とも思えませんが、読んだあとの爽快感には格別なものがあります。 ネタバレになるので、これ以上は書けませんが、強い人間はすばらしい。 長い作品ではありませんから、時間…続きを読む

文章、そしてその内容と、筆者の美学が形になっています。 音楽と、それを構成する音、その音を作る技術者、そしてその技術者の判断。 それらが重なり合い、もつれ合って見事な和音を作り出…続きを読む

犯罪は、犯人が悪い。 それは動かない事実でしょう。 しかし、人の世の不条理の輪舞曲は、どこへでも因果を結びます。 人物像がよく練られており、悲しい話ながら、謎が解けて読了感は良…続きを読む

結局、遠距離恋愛なんて成立しないんだ、とか。 離れていたら、だんだんに心も離れてしまうんだ、とか。 身近にいる人の方が好きになってしまうんだ、とか。 そんな悲観的で悲しいことを、…続きを読む

歴史の中で、死んだと言われた人間が、実は生きているのではないかという伝説はたくさんあります。 日本史では、源義経、織田信長がいますし、ヒトラーやアナスタシア・ニコラエヴナもそうで…続きを読む

30話まででの感想です。 チートなし、特典なしの条件で、社会保険労務士が、美少女（?）の依頼で国を作ろうってお話です。 お約束の世界間の常識の違いなどの問題を乗り越えるのに、社…続きを読む

カフカの変身を思わせる話の導入から、青春のストーリーが始まります。 認識、そしてそれの共有。一筋縄で行くようで行かない話の中で、時間は過ぎていきます。 夢を持てるラストが素晴ら…続きを読む

一言で行ってしまえば表題のとおりではありますが、二人の男が二人共に壮絶な過去を持ち、そのために異世界に来ることになっています。 話の筋にこれ以上触れるわけには行きませんが、それが…続きを読む

高速転生とは、すなわち高速で次から次へと死ぬことを意味しておりまして、このテンポの良さはなんなんでしょう。 そのテンポの良さが癖になります。 ずるずると読み続けてしまう不思議な…続きを読む

転移転生物語は、えてして周りのレベルが低い世界で無双するものが多いと思います。 主人公になんの技量もなく、本人の作ったもの、また得たものでもない、元いた世界での当たり前を振りかざ…続きを読む

現在、異世界で、スキルやチート技能でその世界で無双するという設定が溢れ返っています。 そんな中で、本作は、ヒロインが純粋に「知」と折れない心を武器に生きていこうとするお話です。 …続きを読む

人が積み上げてきた人生経験は、環境が変わったからといって、消えるものでも上書きできるものでもありません。 このお話の主人公は、異世界に行く前の人格と、生き方のこだわりを重く保った…続きを読む

禁断の異世界貿易です。 あまりのウハウハぶりが快感になります。 文章のテンポが良く、また話の進行も良いので、通勤時間、休憩時間、そんなときの気分転換のお供に最適です。 さらにウ…続きを読む

楽しく読ませていただきました。 短編で終わらせるのはもったいないと感じるほど、登場人物が立っていて、続きを読みたいです。 人はだれでも自分の人生を生きており、そこにはリアルがあ…続きを読む

地学から、光学、生物学まで、読んでいて幅広い頷きがあります。

良くも悪くも、揺らぐ世界観に辟易としている方は、是非、この精緻な世界をお読みください。

この作者様は、他の作品もそうですが、五感に直接訴えかける鮮やかさを持っています。 その中でも、視覚が一番刺激されるのが、この作品です。 果てしない青、色っぽい赤、そして銀の髪。…続きを読む

一章を読んでのレビューです。 異世界に先に行った人がいる、その人に巡り会えるというお話は、先に行った人の思い出話でハードなことを描け、その人の助けでほんわかしたお話も描けるという…続きを読む

主人公が、プロの料理人というだけあって、洗練されたお料理が多く、読んでいて楽しいです。 また、お約束の女神様も、距離が近くて可愛く、よくある投げっぱなしでないところも高ポイントで…続きを読む

一人称視点で物語は進みます。 世界観、宗教観が完成されていて、それが閉塞感を際立たせています。 救いと呪いが同じものだという矛盾が生み出す、切羽詰まった雰囲気が途中で読むのを止…続きを読む

人の心を宿した孤独な古龍として産まれてしまっても、前世の人の記憶を持っている。 龍の体と人の心、龍の時間と人の時間。 その間の隔たりは、とても悲しい。 この作者にしか描けない世界…続きを読む

ここは、面白かった点を書く場所ですが、全部っていうのもありなんでしょうか。

一気に読み通せる洒脱な文章で、これでもかと楽しませてくれます。

ぜひ、ご一読を。

異世界に行ってしまっても、体力のあるオークならば大丈夫！ 語尾に罰ゲームを付加されていても、お気楽にそして充実した生活が送れます！ さぁ、いよいよ人間と会ってお話が動き出しそ…続きを読む

題材としては、古典かもしれませんが、経緯も結末も大きく異なります。 この違いが、題材の古典のテーマを、より深く掘り下げるものにもなっています。 短いので気軽に読めますが、心のな…続きを読む

どこか、くすんだ色合いの風景を感じさせながら、ヒロインにはつらく、お話は進みます。 全体として決して長くはないお話ですが、その風景は脳裏に刻み込まれるようです。 ネタバレになる…続きを読む

ゲームの世界のパーティーも、現実の影響を受けるのですね。 当然といえば当然ですが、そんな中でも引き続きゲームもリアルも頑張るヒロインが、けなげで可愛いです。 あらたな出会いもあ…続きを読む

この手のものは、図があっても誤解を招くものが多いと感じています。 ですが、この作品は、文字しかなくても解りやすく、また、「基本の「き」」と割り切っているためか、誤解を呼びかねない…続きを読む

トルコに行った経験があると、この作品の中の街の中のふとした風景の描写に、大きく頷かれることが多いでしょう。 日本とは明らかに違う、でも、あたり前のことながら普通の社会がある。 そ…続きを読む

普通の女の子が異世界に行ったら、いきなり適応してぱきぱき活動するなんてできませんよね、きっと。 どうしよう、どうしようって中で、必死に歩を進める。 そんなリアルな物語です。 …続きを読む

真っ白なワンピースでくるくる回る綺麗な女性。 ラーメンを至福の表情で眺める大男。 短い栗色の髪の毛の上に丸っこい耳を持つ少女。 頭の中で綺麗に視覚化される、優しい描写のお話で…続きを読む

止まる時間、動く時間。
その対比の中に、「成長」が描かれている作品です。

「親心」に癒やされたい方はぜひ。

「ホムンクルスが本当に知性を持っているかどうかをテスト」するというテーマは、ロボットやAIが溢れている中では、珍しいものではなくなっているかも知れません。 ですが、このお話は、…続きを読む

情景を写真を集めたものがアルバムであるならば、情景を文字で記し集めたものが『あなたが見た情景』なのでしょう。 写真が撮したいものと同時に見たくないものまで撮してしまうのと同じよう…続きを読む

昔読んだ、北杜夫さんの「陸魚」という小品を思い出しました。 作者は、科学技術への造詣をみごとに小道具にして、伏線にしています。 それが説得力となって、最後に雪崩込みます。 一読…続きを読む

「100円という金属」って視点は、新しいのではないでしょうか。 まだまだ持っている大量の100円玉が、どう活躍するか楽しみです。 追伸です。 あとから気がついたのですが、こ…続きを読む

それぞれのコロナ対策、素晴らしく面白いですが、一瞬でその快感は過ぎ去ってしまいました。

まだ、2話め、このようなお話がアソートで続くなら、これは凄いことです。

恋の始まりなんて、一瞬で過ぎ去ってしまう時間。

それを美しく切り取って、額縁に収めたような作品です。

流れるような読みやすい文章に、一気読みしました。

人生のもしも同士の戦いなのでしょうか。この主人公による続きを読んでみたいです。

って、戦国武将は、元々わがままなものなのかもしれませんが。 で、そんな人達にごはんを食べに来られると、迷惑なのか、うれしいのか、微妙な気持ちがよく描かれていて、かつ、美味しさにや…続きを読む

高校生には（いろいろな事情で）、うちに両親はいない。 社会人には（いろいろな事情で）、後腐れがない。 その召喚ものの王道パターン、これがちょっと崩れると……。 怖くもなる話で…続きを読む

「去年貰った桜の花びらだよ」って、見せてもらったことがあります。 「色褪せずに残っているものなんだなぁ」って、思いました。 でも、そんなのも記憶の道具に過ぎなくて、忘れたくない…続きを読む

おとぎ話という形の中で、良くも悪くも生まれたままの王女様が、自らを見つけ、成長していく物語と感じました。

最後には失いそうなものも取り返せて、めでたし、めでたし。