普通の男子高校生がいきなり透明人間になってしまった!?自分の姿には家族にも学校の人にも周りの人にも見えていない、そんな時一人の女子に出会い二人で過ごすことになる。海へ行ったり髪を切ってもらったりこんな日々が続いてほしい心の中でそう思った時突然別れはやって来た。戸惑う男子高校生に女子はある秘密を口にする、二人の生涯消えることのない二度戻らない時間、私はこの小説を読んでラストシーンが切なくも良いシーンだと思いました。気になった方は是非読んでみてください。
カフカの変身を思わせる話の導入から、青春のストーリーが始まります。認識、そしてそれの共有。一筋縄で行くようで行かない話の中で、時間は過ぎていきます。夢を持てるラストが素晴らしいです。
本作は意図せず透明人間になってしまった主人公が、誰にも認識されずに彷徨する中で、同じ境遇の少女と出会うことから始まります。人は認識し、また認識されることでその存在を維持しているとも言いますが、ではそれが認識されなくなったらどうなるのか、またそんな存在同士が出会ったらどうなるのか、そんな現代人の悩みのメタファとも感じられる作品です。
――まず、ギャグセンスが素晴らしいです。 最初はオモチロ可笑しい表現が多く、思わず声を上げて笑ってしまいました。――当然、ギャグだけでは終わりません。 突然、シリアスな世界に引き込まれます。――そして、やって来るのは青春。 ベタ? 良いじゃないですか。何処か駄目なところでもあるんですか(逆上) 笑いあり。シリアスあり。青春あり。この爽快感溢れる物語、ぜひ御一読を。