「和風 竜」を含む小説

魔物の脅威に晒されながら、人々は生きていた。 しかし、ある冒険家が魔石という宝石を採掘した事で変わった。 人類の偉大な発見が火だったように初めて手にした宝石は赫く煌らかであ…

雪解け水が流れた春の日、一つの村が滅びた。 斗和田（とわだ）と呼ばれる湖のほとりにあったその村には、湖の化身である竜の真神（まがみ）と人の巫女の間に生まれた四人の兄弟がいた。…

ーーほれ、見いでみ。この白ってめっけえ花は「ヒシュ」だ。この花はな。数多の名もなき人が継いでいった灯火じゃ。だしけ、僕たちはこの花を守らねばなんね。……ええか、さゆよ。わてらはこ…

竜人が治める国、四竜皇国（しりゅうおうこく）。火土風水の四竜人が、百年ごとに交代で竜皇となり治める国は、自然豊かで平和に見えた。四百年に一度巡るという、火ノ竜が竜皇に就く『災厄の…

これは、軍都・東京の闇に潜む旧時代の異形を巡る、ある軍人達の戦いの記録である。 私達が知る歴史とは異なる道を歩んだ大正36年。 軍都・東京とその周辺を未曾有の大震災が襲う。 …

村の為、千代は、竜を祀る巫女として役割を果たしていた。ある日、旅の武士・清和頼によって千代は化け物から救われ、頼を看護することになる。次第に頼に対し恋心を持つ千代だったが、それは…

前世の記憶を失った魂である「俺」は、「花龍」と名乗る白い龍に出会った。 「花龍」はここを「あの世とこの世の狭間」だと説明し、「俺」にこう頼む。 「私と一緒に現世へ降りて、躯龍を…

私のもとに突然竜が嫁いできた。驚きながらも、私は竜を三年間嫁として受け入れることにした。美しい竜はその三年で嫁としての務めを果たすと言ったのだ。

「武芸者とは不自由で不便な生業だ。道を知っているはずなのに、いつのまにか見失う。その地にたどり着いたものがどれだけあるのか、たどり着けたのかは誰も知らない」こんな風に誰かが語った…

　輝飛の表の顔は高校生。裏の顔は——立てば鬼神、座れば閻魔、歩く姿は破壊神の荒くれ者——と人間を餌としか思っていない妖にさえ恐れられる霊媒師。 　そんな彼が、顔も知らない依頼人…

　時は戦国。岩陰なる国にて。 　武士『橘玄』は主君を傀儡にした妖女『白姫』によって国を乗っ取られた。橘は化け物としての正体を見せた白姫を斬るも殺せず、家族も何もかもを失う。 …

竜追いであった八神と、独りきりのイサナはあてのない旅を続ける。 薬師の鶴乃から預かった薬をある竜追いに届けようとした八神は、竜追い見習いの寅治という若者と出逢う。 寅治も含めて、…

人々の安寧を脅かす妖魔が跋扈する魔の乱世。　 それらを容易く斬り伏せるツワモノ共を束ねる棟梁になるべく、イフウは弟であるシュラと鎬を削り合い、その末に勝利を掴み取ったのである。…

食事！　温泉！　観光！　そして復讐劇？ 刀と忍法の異世界もふもふ和風ファンタジーのはじまり、はじまり 雪代ノ奥方は竜魔狩りの夫を亡くし、武家の習いに従って仇討ち旅に出ることに …

鍛冶師の雹右衛門は、その技術を恐れた幕府によって妹を人質に取られてしまう。罪なき妹の未来を守るためには、同じく幕府から危険視された”つわもの”たちと殺し合い、ただひとり生き残らね…

　上弦の月夜、謎の妖怪に襲われていた鷲尾凛を救ったのは、青い髪を靡かせる巫女・来栖咲弥だった。 　咲弥は霊力を使って不思議な術を操る『剣姫（つるぎひめ）』という特別な存在。極東の…

男たちが戦で出払った竜宮島。その守護を任されたのは成人したばかりの当主の長女、竜宮乙姫。 島の占い師くじらは男たちが戻ってこないうちに海坊主が上陸すると予言し、島全体に緊張が走る…

　人間との世界を隔てる外輪山の中にある、竜と獣達の世界。 　その世界の中にある集落【スギノオカ】に暮らすツバメは、この世界でも珍しい黒髪に蒼玉の瞳をしていた。 　ある時、ツバメは…

　収穫祭を兼ねた人々の穢れを祓い、平和と次の実りを願う祭りを先に控えたある時、巫女姫が告げたのは、一つの託宣。 『祭りの日、天の浮橋（あめのうきはし）を出現させられなければこの…