凍京怪夷事変
夜桜 恭夜
登場人物紹介・用語解説
この物語の主人公。
40歳。元陸軍の軍人。かつて、世界を混沌に陥れていた怪夷の脅威から世界を救った英雄夫婦の息子。
五年前の大震災の折、封印されていた怪夷が再び解き放たれた事で、これを討伐する為に柏木大統領直属の部隊「特務怪夷討伐小隊」(通称特夷隊)の隊長に抜擢される。
隊長としての器量はあり、部下達からも慕われている。
面倒見がよく、世話好きだが、色々一人で抱え込む苦労人。情に脆く、何かと引きずる所がある。
震災の際、行方不明になった親友で幼馴染の雪之丞の行方を捜している。
御徒町で小さな喫茶店『喫茶アンダルシア』を副業で経営している。
英雄の息子として、何かと期待を周りから寄せられ、それに嫌気がさしている。
突如現れた南天の人形発言やその他言動に戸惑っている。
この物語のもう一人の主人公。(別名ヒロインともいう)
18歳。
ある雨の日、真澄が経営する喫茶店の裏で行き倒れていた中性的な銀髪美少年。
真澄の事を『マスター』と呼び、謎の契約を迫る。
自身を
怪夷の倒し方を熟知しており、その戦闘能力は高い。ナイフや鉤爪など暗器を使う。
狩衣に似たパーカーを着た不思議な格好をしている。
淡々と喋り、言動が一方的。カップ麺が好物。
戦闘時以外は怠惰な猫のように過ごしている。
何やら秘密を抱えているが、現在それを真澄達に話すことはしていない。
35歳。(行方不明当時)
真澄同様、怪夷討伐の英雄を親に持つ親友兼悪友兼幼馴染。
五年前の大震災の折、巨大な穴に落ちて行方不明になった。
大学で科学者をしていた。
40歳。
真澄、雪之丞の幼馴染兼親友。
日ノ本共和国の大統領。若い頃から政治家として手腕を振るって来た。
怪夷出現にいち早く対応し、陸軍の主張を押し切って私設部隊である『特夷隊』を設立した。
辛辣で強か、自身の息子が殉職した時も政治家としての顔を崩さなかった鉄仮面。
真澄に対して無理難題を押し付け、時にからかって遊ぶ。が、誰よりも真澄を気にかけている。
【特夷隊】
25歳。
真澄や雪之丞同様に怪夷討伐の英雄を父に持つ。
元陸軍の出身で、真澄の要請に応じて特夷隊に入隊した。
立ち上げメンバーの中では一番年若いが、新規メンバーの良き先輩である。
快活で楽天家。自由奔放。鉄扇を武器として愛用している。
真澄には幼い頃から面倒を見てもらっており、プライベートでは「旦那」と呼ぶ。
18歳。特夷隊の紅一点。
母親は真澄の妹で、真澄は伯父である。普段は隊長と呼んでいるが、気が緩むと伯父さまと真澄を呼ぶ。
特夷隊のメンバー欠如に伴い、4月に新規入隊を果たしたばかりである。
海軍士官学校の出身で、本来であれば戦艦に乗っていた。
真面目で頑張り屋。負けず嫌いなところは彼女の母や祖母譲り。
剣の腕は真澄より立ち、特夷隊の中では一番強いとの噂がある。
18歳。
桜哉の前に新規入隊した人物。隊で唯一祭事部の出身であり、術式に長ける。
怪夷討伐における重要な結界張りの専門家であり、戦闘はあまり得意ではない。
主に札や小刀を使用する。
兄は春樹、姉は晴美である。
穏やかな隊のムードメーカ。判断力もあり、結界を貼りながらも戦況を見極められる。
35歳。
元警視庁の出身で、真澄に引き抜かれて特夷隊に入隊した立ち上げ初期メンバー。
父親は真澄の両親達と共に怪夷討伐で活躍した人物で、前警視庁長官を務めていた。
現在は特夷隊の副隊長として、真澄の補佐や部下達のフォローを行っている。
皆の兄貴分。
二丁拳銃を愛用している。拓とは警視庁時代からバディを組んでいた。
35歳。
元警視庁の出身で、隼人の相棒。
優しい皆のお兄さん。特夷隊の癒し。滅多に怒る事がなく、後輩達の面倒を細かに見る。
副隊長ではないが、隼人と共に真澄の補佐をこなしている。
隼人や朝月同様、立ち上げからいる初期メンバー。
隊唯一の既婚者で、新婚である。
南天の仲間だという謎の青年。25歳。
着流しに下駄、何処か遊女を連想させるたおやかな出で立ちをしている。
南天同様、道端で行き倒れていた所を、朝月に拾われる。
朝月の事を「主様」と呼び、慕っている。
言動に謎が多い。
柏木静郎の長男。
17歳という若さで特夷隊の副隊長に抜擢された秀才。
一年前、怪夷討伐の際に殉職した。享年21歳。
真澄にとって息子のような存在で、未来を嘱望されていた。
大翔、晴美の兄。
特夷隊の初期メンバー。
一年前、ある調査の最中に行方不明となる。30歳。
【その他】
大翔の姉。28歳。
真澄が経営する喫茶店で働いており、実質経営を任されている。
好奇心旺盛で、それが講じて行き倒れていた南天を拾う。
不思議なものと可愛いものが大好きで、南天の見慣れない格好に興味津々である。
大翔や真澄からは少々呆れられている。
17歳。
柏木静郎の娘。
女学校に通う。真澄の事を小父様と慕っている。
【用語解説】
『
十九世紀の半ば、世界を混沌と混乱に陥れた異形。真澄達、特夷隊の討伐対象。
9年前の大討伐戦線でに完全に討伐された筈だったが、五年前の大震災の揺れで再び東京に蘇る。
基本の姿は黒い革袋を被ったぶよぶよとした姿だが、近年真澄達の前に立ちはだかるのは、生き物に擬態した上級クラスが多い。
大きさや姿によって、6段階にクラス分けされている。
結界を貼って弱らせてから倒すというのが基本で、物理攻撃が殆ど効かない。
討伐には術式を練り込んだ特殊な武器を使用する。
噛まれた者に病をもたらし、最悪怪夷へと変えてしまう。
『
正式名称は『
震災の折に封印の解けた怪夷を討伐する名目で設立された柏木大統領の私設部隊。
怪夷討伐任務の他、大統領の警護も行っている。
シフト制だが、ほぼ働きっぱなしの職場ある。
『
日ノ本共和国における政治、軍事の最高責任者である大統領のいる庁舎。
特夷隊の詰め所もここにある。
元彦根藩主井伊家の下屋敷があった場所に鎮座する鉄筋コンクリート造りの近代的な建物。
大震災の被害を免れた。
『日ノ
真澄達が暮らす歴史改変後の日本の国名。
天皇制から大統領制に政治が変わり、史実とは異なる歴史を歩んでいる。
『
東の防衛の要として置かれた新たな軍都。
かつて、怪夷を生み出していた江戸城を抱え、その監視も行っている。
西の防衛の要である逢坂に対して軍都と呼ばれている。
物語の部隊であり、真澄達が暮らしている場所。
規模や町名は一部を除いて史実とほぼ変わらない。
『
西の防衛都市にして、通称黄昏の街。
大阪とかつては呼ばれていたが、怪夷出現後の混乱期に首都であった京を護る為に改名した都市。
蒸気機関が発達し、怪夷討伐の礎を築いた街である。
現在も首都を護る防衛拠点として機能している。
『
古より京の都と呼ばれていた日ノ本共和国の首都。
現在は神官長という位に就いた帝が滞在し、様々な祭事を行っている。
政治の中心は東に移ったが、年に数回は大統領はこの首都に上っている。
今後、物語が進行するごとに増えていきます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます