「伝奇 和風」を含む小説

表情から感情の一切が消え失せた売れない戯作者――佐倉（さくら） 雀の羽根のような色合いのフワフワの髪を持った少年――すずめ丸 そんな二人の長屋にやって来たのは、長雨が妹のせいか…

　時は平安、日ノ本は荒れ魑魅魍魎が跋扈し乱が起こり崩壊しかけた。 煌びやかな京の外は魔境。 血風が舞い、悲哀と怨嗟が渦巻く闘いの連鎖ーー陰謀深く、妖は定命の者を嘲笑う。 後世にて…

三年に一度行われる村祭り。土着の神に神楽を捧げた乙女たちは、皆惨たらしく殺される──。 山奥に存在する金峰村──その村長の孫娘の身代わりとして攫われ、神楽舞の舞い手の任を担うこと…

列車内で繰り広げられる、奇妙な戦い—— 刀がお題でした。 ワンドロ(ワンライ)企画で書いたよ

足湯で有名な寒村、湯ノ足村へ向かう道中。 調べ上げたかつての事件のファイルを開く。 ”湯ノ足村連続疾走殺人事件” チープな見出しに辟易しながら、全てが眠るあの村へと 彼は向かっ…

　後の世に平将門を討ち果たす英雄・藤原秀郷は近江の唐橋に現れた大蛇の娘に誘われ、竜宮へ行く。竜王に頼まれた彼への依頼とは？　『俵藤太絵巻』に見られる英雄、藤原秀郷の英雄譚をアレン…

時は大照四年。 “名無し”と呼ばれる娘は、時代から取り残されたような山里でようやく生を繋いでいた。 死んではいないだけの色のない日々は、しかし帝都からの訪問者を皮切りに目まぐるし…

舞台は福島県田村郡三春町。 一度に三つの春が訪れるというその町で、売れない画家・芹沢真人（せりざわ　まこと）は一人の少女と、一本の桜の大樹に出逢う。 滝桜を巡る神隠し事件の真相と…

元陰陽師の若干十六歳の少年、誠（まこと）は陰陽師としての術を全て剥奪され、復讐心から鬼に憑かれ、その力を行使し、対魔師として奈良の龍泉寺に身を寄せていた。 東京ではその鬼に悩…

多額の金銭と引き換えに妖怪変化を斬る稼業『妖斬り』の青年、『紅色』。 現代の狂乱を一振りの太刀とともに見つめ続ける、退廃的和風伝奇。

送り犬（おくりいぬ）は、日本の妖怪の一種。東北地方から九州に至るまで各地で送り犬の話は存在するが、地域によっては犬ではなく狼であったり、その行動に若干の違いがある。単に山犬（やま…

これは現代とは異なる地、葦原での物語。 『失敗作』 そう父に告げられ、御剣久遠は全てを失った。 家も名も捨てクオンと名を変えた少年は、かつて恋焦がれた少女、櫃木空の住む日暮子…

魔が人を脅かす時代。魔を祓うことの出来る神子を生む一族は、臣民を守る為にその血脈を 「桜の宮」に住う貴族として守って来た。 そんな貴族の一人、鈴鳴東雲の正妻・桃は17歳。しかし…

その土地には、「少年の形をした死」が存在した。 少年は死者を導き、森へ行く。数多の生命と関わる中で、彼にとっての救済はいかにして生まれるのか。 山形県のモリ供養の風習、諸伝承を下…

　古島知蔵は、古道具屋「古島堂」の店主である。 　大きな戦争が終わった時代……豊かではないけれど町の隅でほそぼそと営んでいた。しかし、理由はわからぬが、古島堂には珍品、ワケアリ品…

Twitterの #優しい言の葉 「似」 というお題で書きました。 https://twitter.com/Mugendai320/status/1233903646972116…

水取梓は「扉の巫女」の家系。姉を彼方に連れ去っていった扉が4年ぶりに開こうとしていた。 「扉の狩人」弾弓制矢とともに、その危難に立ち向かおうとするが……。 KAC2020 ～カ…

　人類の文明が幾度か崩壊した後の世界。 　大樹と呼ばれる不可思議な樹木に覆い尽くされた『大和』で人間・言葉を話す獣・精霊が共存して暮らしていた。 　しかし人間の中には、獣や精霊に…

昔々、素羽鷹沼のほとりでは、素羽鷹（そばたか）の国が五つの隣国と仲良く暮らしていました。 ところが或る日のこと、その昔、都の天子様にそむいて兵を挙げた謀反人として、この地で討ち…

世間ではオカルトが氾濫して数々の事件が起きている。 オカルト事件に両親を殺され、親友も傷つけられた現役女子高生の有坂　美香は、自身の保護者にしてプロのオカルト使い長谷部　以蔵の弟…