概要
平将門討伐の武人・藤原秀郷の英雄譚!
後の世に平将門を討ち果たす英雄・藤原秀郷は近江の唐橋に現れた大蛇の娘に誘われ、竜宮へ行く。竜王に頼まれた彼への依頼とは? 『俵藤太絵巻』に見られる英雄、藤原秀郷の英雄譚をアレンジしました。
・主に参考にした文書は以下になります。かなりアレンジしましたが、ネタバレには注意してください。
『御伽草紙』藤井乙男・校註 有朋堂書店 大正11年
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/977912/225
・主に参考にした文書は以下になります。かなりアレンジしましたが、ネタバレには注意してください。
『御伽草紙』藤井乙男・校註 有朋堂書店 大正11年
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/977912/225
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★ Good!人の身でありながら、弓と三本の矢を手に巨大なムカデに挑む英雄譚は必見!
主人公の住む近江の町に大蛇が出た。そんな噂を聞きつけて彼が現場に赴いてみればそこに居たのは巨大な竜だった。
見つめ合ったのち、恐れることなく踏み越んで、踏み越えた主人公。その夜、彼の現れた美しい少女。彼女が語る「依頼」とは…?
題名の通り、物語は藤原秀郷という人物の大ムカデ退治を描いた(翻訳した?)もの。
フジワラノヒデサトと言われるとわかりませんでしたが、「俵藤太」と言えば某英霊ゲームの姿を想像できる方もいらっしゃるのでは?
彼がその名前で呼ばれるようになる逸話を古風な文体で綴った作品です。
昔話ということで、難しい単語、時代背景が読む側に求められるのだろうな…と、身構…続きを読む - ★★★ Excellent!!!藤原秀郷、その伝説の始まり――
藤原秀郷というと、平将門を討った男として知られています。
しかし――その経歴には謎に包まれている部分が多く、その平将門追討以外で知られていることは、蜈蚣(ムカデ)退治の伝説ぐらいです。
本作は――その蜈蚣退治にスポットを当てつつ、藤原秀郷という男が、いかなる人物かということを描いています。
そういう横糸を張りつつも、藤原氏の祖・藤原鎌足との縁という縦糸も張られ、綾なす物語は、蜈蚣討伐というクライマックスを迎え――何故「俵藤太」と称されるようになったのかを述べ、そして最後に――その俵藤太が東国において「強敵」と相対する運命にあるということを示唆して、終わりを告げます。
全五話、7000字弱…続きを読む