概要
国士無双と称された韓信。その覇気と忠節の狭間で揺れ動く生き様を見よ!
紀元前200年代の中国。秦末動乱期に生を受け、道行く老婆から食を恵まれたり、無頼漢の股をくぐるなどの屈辱を経験した韓信は、紆余曲折を経て乱世に身を投じる。やがて秦の将軍章邯や楚の項羽と戦って異彩を示し始めた韓信は、その才能のために成功するが、苦しむことにもなっていく。漢の高祖・劉邦は部下である韓信の能力に次第に恐れを抱くようになるが、他国との戦乱のさなか、必要に迫られ彼を重用する。韓信はそのような自分が置かれた立場を正確に理解していた。
「国士無双」「背水の陣」「四面楚歌」数々の輝かしい栄光にともなう彼の苦悩。乱世に生きる彼が目指した、正しき人生とはどのようなものか?
本作は史実に基づき、韓信の一生を描く、正統な歴史小説。
あるものはただ現実のみ。彼の剣は現実の矛盾を斬り続け、最後まで折れることがなかった。
「国士無双」「背水の陣」「四面楚歌」数々の輝かしい栄光にともなう彼の苦悩。乱世に生きる彼が目指した、正しき人生とはどのようなものか?
本作は史実に基づき、韓信の一生を描く、正統な歴史小説。
あるものはただ現実のみ。彼の剣は現実の矛盾を斬り続け、最後まで折れることがなかった。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!「三国志」「項羽と劉邦」を好きな方には絶対に面白い。
私は青年の頃、吉川英治先生の三国志、司馬遼太郎先生の項羽と劉邦に熱中しました。この作品の中で陸賈の述懐を通じて筆者の考えを投影していく手法なんかは、両著書にソックリだと思いました。良い意味で古風な作風です。その点、北方謙三先生の揚家将シリーズのような、余計な注釈は背景説明に止めるドラマ的な描写とは微妙に違います。私はどちらも好きです。
また、歴史小説に馴染みのない方でも、「銀河英雄伝説」のヤン・ウェンリーが好きならば、この作品にのめり込むと思います。
歴史小説は、史実というタガの中で物語を紡ぐので、それ以外の小説より難しいと思います。そういう制約の中で、私も水谷さんと同意見ですが、テムジンや…続きを読む