神田駅南口

第023匙 六〇カレー:ゴーゴーカレー(神田駅南口) 

 岩本町の〈サンムーン〉さんを後にし、「神田金物通り」を南西に向かって進んでゆくと、やがてJRの「神田駅」が見えてくる。JR神田駅は、東、北、西、南と四箇所の出入口があるのだが、岩本町から続く神田金物通りの先にあるのは、神田駅南口のエリアだ。


 その駅前の建物の地下に、金沢カレーの全国チェーン「ゴーゴーカレー」の神田駅南口パーク店が入っており、そのイメージ・カラーは黄色で、イメージ・アニマルは〈ゴ〉リラである。


 ゴーゴーカレーの公式サイトを参照してみると、二〇二四年九月現在、ゴーゴーカレーは日本国内で九〇店、国外では、アメリカで八店、インドネシアで十一店展開しており、こう言ってよければ、一大ネットワークを形成している。ちなみに、千代田区内にも四店舗ある。


 さて、神田駅南口店のメニューを見てみると、ロースカツ、チキンカツ、エビフライ、チキン南蛮、シャウエッセンなど様々なトッピングを載せた品も在るのだが、トッピング無しのベースとなるカレーも存在し、それが、オリジナルの「ゴーゴーカレー」で、アルファベット表記は「ORIGINAL GO! GO! CURRY」である。


 金沢カレーは、容器とカトラリーが独特で、ステンレスの皿にフォーク、ゴーゴーカレーも御多分に洩れずそれに当てはまる。

 その銀の皿に入っているのは、白米が見えない程までに注がれている、粘土高めの焦茶色のカレーで、サイドにはキャベツが置かれている。ちなみに、このキャベツはお替わり自由だ。


 そう、店ごとにいかなるアレンジがあろうと、ステンレスの皿にフォークか先割れスプーン、色も味も濃いカレーにキャベツ、これこそが金沢カレーの基本型なのだ。


 そして、書き手は、「ゴーゴーカレー」を、トッピング無しという極めてシンプルなスタイルで味わったのだった。

 

 ちなみに、一点だけ残念だったのは、昨今の原材料費の高騰の煽りか、この店舗の「ゴーゴーカレー」の値段が〈五五〇〉円ではなく、〈六〇〇〉円になっていた事だ。


 たしかに、今や、現金で払う機会は少なくなってはいるが、五百円玉一枚と消費税分の五十円玉一枚という計二枚の銀貨を対価に、銀皿に銀の三又のカレーを提供される事がもはや無いかと思うと、いささか寂しい気持ちになったりもする書き手であった。


〈訪問データ〉

 ゴーゴーカレー神田南口パーク店:神田駅・南口

 二〇二四年八月二十七日(火)十五時

 ゴーゴーカレー:六〇〇円(現金) 

 カード22「ブラックホール」(四枚目)


〈参考資料〉

『公式ガイドブック』、六十ページ。

〈WEB〉

 「店舗検索」、『金沢カレーブームの火付け役!ゴーゴーカレー』、二〇二四年九月六日閲覧。

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