昭和通りの向こう側:岩本町・東神田

第017匙 まぜカレー:スパイスパレット(秋葉原・昭和通り〈台東区〉)

 こう言ってよければ、電気街方面の「中央通り」と、その逆側の「昭和通り」は、JRの秋葉原駅を軸にしてほぼ並行して走っており、あるいは、中央通りは、メトロの「銀座線」側、昭和通りは、メトロの「日比谷線」側とも言い換えられよう。

 そして、ざっくりとした言い方になるのだが、この昭和通りの辺りが、千代田区と台東区の境界になっており、昭和通りを渡った、〈昭和の向こう側〉にも、今回の〈スタンプラリー二〇二四〉に参加している店が何軒か在る。

 そのうち、最も〈上の〉方に位置し、昭和通りに面しているのが「スパイスパレット」さんで、最寄りの駅は、日比谷線の「秋葉原駅」で、住所は〈台東区の台東〉である。


 この店が提供しているカレーは、月替わりの限定と、レギュラー・カレーの二本立てで、八月の限定カレーは「せろり香る夏野菜の冷やしカレーfeat.薩摩ハーブ悠然どり」、レギュラーは「キーマカレー」「チキンカレー」「キーマチキンカレー」である。


 実は、前回〈スタンプラリー二〇二三〉の折に八月にこの店を訪れた時、書き手は限定カレーを注文したのだが、その時も限定は「悠然どり」であった。

 もしかしたら、限定カレーは年単位でローテーションが決まっているのかもしれない。もっとも他の月も見てみなくては正確な事は言えないが、とまれかくまれ、二〇二三年の八月と二〇二四年の八月の月替わりの限定メニューが同じだったのは紛れもない事実である。

 年一回(かもしれない)限定カレーも確かに魅力的だったのだが、一度食べた事がある品なので、この日の書き手は、限定メニューではなく、通常メニューから、キーマカレーをライス少なめで注文する事にした。


 やがて、黄色いライス、その上のキーマカレー、そして副菜として、ニンジン、タマネギ、ゴーヤのアチャールが載せられた黒色のディッシュ、もとい、〈パレット〉が提供された。


 書き手が、お皿をかくの如く言い直した事には分けがある。

 というのも、提供時に店主によって、カレーとライスと三種の副菜を混ぜる、そんな食べ方が提案されるからである。


 つまるところ、これがスパイス〈パレット〉という店名の由来なのであろう。


 この店のカレーについて最も詳しいのは店主であるに違いないので、書き手は、カレー、ライス、三種の副菜を順繰りに味わったその後で、その提示された方法に則って、皿の上の品々を豪快に混ぜながら食したのであった。


〈訪問データ〉

 スパイスパレット:昭和通り〈台東区〉、日比谷線秋葉原駅

 二〇二四年八月九日(金)正午

 キーマカレー:一〇〇〇円(クレカ) 

 カード17「ブラックホール」


〈参考資料〉

『公式ガイドブック』、六十三ページ。 

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