第022匙 冴えた食べ方は一つじゃない:SUN&MOON(岩本町)
「とろ肉カレーロリコズキッチン」が入っている建物には、出入口が二つあって、靖国通りに面している表口に対して、裏口は細い道に面しており、都立高校の前にある。その高校沿いの小路を西進してゆくと、「神田金物通り」と「神田平成通り」に囲まれたエリアに辿り着くのだが、その界隈内の小道に、アジアン・ダイニング「SUN&MOON」が位置している。
そういえば、である。
八月一日から千代田区の外縁とそこに隣接しているカレー店の巡回を始め、このサンムーンさんで訪店数は〈二十二〉になるのだが、このスタンプラリー企画において、書き手が北インド〈系〉のカレー屋さんを訪れるのは何気に初めてであった。
さて、カレー・スタンプラリーのサイトの店紹介のページを参照したところ、そこには、「インドネパールカレーと自慢のネパール料理」が、この店のキャッチコピーになっており、さらに、「モモ、チキンセクワ、マトンセクワ、チキンチョイラ、マトンチョイラ」といったネパール料理や、「ネパールのビールとククリラム」というネパールのお酒がオススメとして提示され、さらには、「ネパール料理を食べて飲むのもおすすめです」という文言が認められ、かくの如く、グイグイっとネパールが全面に押し出されているので、どうやら、この店はネパール人がやっているネパール料理の店で、その上で、インド料理も提供している、いわゆる〈インネパ〉の店なのであろう。
だがしかし、である。
訪れたのが、店のランチ・タイムの時間帯(十一時〜十五時)だったので、メニューに書かれていたのは、「A」から「C」までのセット、「スペシャルセット」や「レディースセット」、あるいは、「お子様セット」といったセット・メニューだけであった。それ故に、書き手はシンプルに、「Aセット」を注文する事にした。
その内訳は、「選べる1種類のカレー、ナン又はライス、サラダ、ソフトドリンク」で、ちなみに、「A」と「B」との違いは、カレーが一種類か二種類かで、「B」と「C」との違いは、チキンティッカが付くか否かである。
インネパの店だが、書き手は主食はナンを選択した。問題はカレーをどれにするかである。
用意されているカレーは十二種類で、それらは「チキンカレー」「ほうれん草チキンカレー」「バターチキンカレー」「マトンカレー」「ほうれん草マトンカレー」「シーフードカレー」「ダル(豆)カレー」「ベジタブルカレー」「ブラウンカレー」「キーマカレー」、これらの十種は、いずれのセットの注文者でも選べるのだが、「ほうれん草パニールカレー」と「バターパニールカレー」の二種は、「レディースセット」においてのみ選択できるカレーである。
そしてカレーの辛さは五段階で、甘口、普通、中辛、辛口、激辛であった。
初めての店なので、書き手は、ダル、すなわち、豆カレーを注文し、セットのドリンクはマンゴー・ラッシーという無難な選択をした。
注文後、十分かからずしてナンとカレーが提供された。
ナンは、ラクロスのラケットのような通常タイプの細長の大きな物で、焼き立て熱々であった。
赤みが強いカレーは、やや汁気が強い液状で、細かく千切ったナンを漬けたものの、いまいちナンにノリきらなかったので、書き手は、豆と一緒にスプーンで掬ったカレーを、気持ち大きく千切りって、やや折り曲げたナンに載せてみた。
そうか、カレーが汁気が強めの場合は、このような食べ方の方が直漬けよりもよいようだ。
思うに、食べ方も、その店のカレーの性質に応じて、色々と試してみるのがよいのかもな、と思う書き手であった。
〈訪問データ〉
SUN & MOON Asian Dining & Bar:岩本町
二〇二四年八月二十七日(月)十四時
Aセット:八五〇円(現金)
ダル(豆)カレー・中辛、マンゴーラッシー
カード21「サンシャインマン」
〈参考資料〉
『公式ガイドブック』、三十九ページ。
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