第013匙 大雨の日は気分を変えて:BelonBelonBooとBarボンド(末広町)

 この日の夜、書き手は、末広町のカレー店を梯子する予定だったので、一軒目に関しては、開店直後の〈十七時台〉に訪店した。

 なるほど確かに、一軒目の直後に別の店を訪れる事も時間的には可能なのだが、しかし、この夜は、間を置いて、少しでもお腹を空かせてから、もう一軒を訪れる事にし、その間の時間潰しの為に、書き手は、御徒町のネットカフェで時間を過ごす事にしたのであった。


 さて、夕方に、一軒目カレー屋として、千代田区の〈最北東部〉に位置している「松屋精肉店」さんを訪れた時には、傘無しで済んでいたのだが、ネカフェを出た時には、なんと、外は大雨であった。


 わずか数時間にして、極端な天候の変わりようである。


 少し様子を見てみたのだが、ちょっとやそっとでは止みそうにない気配だったので、小雨になるかも、という淡い期待は飲み込んで、書き手は、持ってきていた折り畳み傘を開いて、目的とした店に向かう事にしたのであった。


 向かった先は、「BelonBelonBooとBarボンド」という鉄板居酒屋で、地図アプリによると、「松屋精肉店」から、東に二七〇メートル、徒歩四分の距離であり、まさにスープ、もとい、カレーが冷めない距離なのだ。


 だがしかし、である。 


 この程度の距離移動であるにもかかわらず、その鉄板居酒屋が位置しているのは、千代田区ではなく、台東区なのだ。

 とまれかくまれ、区こそ異なってはいるものの、台東区に位置している「ボンド」さんもまた、今回の〈スタンプラリー二〇二四〉において、最も外側に位置している店の一つなのである。


 さてさて、御徒町のネカフェからも徒歩圏内で、晴れていれば何てことはない距離であるにもかかわらず、ボンドさんに到着した時には、書き手は、大雨のせいで、全身ずぶ濡れになってしまっていた。


 だがありがたい事に、大雨でもお店は開いており、書き手は、この日最後のカレーにありつく事ができた。

 

 この店の定番は、「トマトと玉ねぎのスパイシーカレー」で、その特徴はトッピングの〈塩豚〉、これが実に美味いのだ。

 だが、注文時に店員さんから、メインのトッピングの変更が可能という説明が為された。

 確かにマイウーなのだが、塩豚は何度か食べた事がある。ずぶ濡れになってしまっていたこの日の書き手は、ちょっと気分を変えよう、と思い立ち、メインを〈ナス〉に変えてみた次第なのである。


〈訪問データ〉

 鉄板居酒屋BelonBelonBooとBarボンド:末広町

 二〇二四年八月七日(水)二十一時四十五分

 トマトと玉ねぎのスパイシーカレー(ナス):一一八〇円(クレカ) 

 カード13「アシュラマン」


〈参考資料〉

 『公式ガイドブック』、六十五ページ。 

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