第28話
正門の受付には、会社の制服らしきものを身に着けた女性と、軽装備の衛兵一人が詰めていた。
「こんにちは、今日はどのようなご用件で?」
女性に尋ねられる。
『学園関係者以外の入場禁止』
私は、そうデカデカと書かれた窓口の張り紙を見る。
そこには、学園への入場が許可されている身分の一覧も書かれている。
つまり、教師、生徒、魔道具技師……など。
私はごそごそ、と自分の懐を漁り、魔術教師免許証を提示しつつ。
「ギルダー様は、今学園内に居られますか? 今度、警備関係の術式について講義を行いたいのですが、一度専門家の見解をお聞きしたいと思いまして」
「学園には居られると思いますが。アポイントの方は取っておられます?」
「いえ。通信魔術を使うほどの距離ではなかったので」
受付嬢の隣に座る衛兵の表情が胡乱だ。
少し怪しまれているかもしれない、笑顔で乗り切ろう。
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