第20話
「でも、痺れたのは腕だけですよね? それだけの構築速度なら、接近戦でも魔術の行使が出来る筈です。もしかしたら治癒の魔術も使えるんじゃありませんか? それに対して、シエナは雷の威力が弱くなるだけじゃない……」
正解。
魔力の量が落ちるということは、手にしている魔法の武器を維持するための魔力に影響が出る――つまりハルバードのクオリティも下がるということ。
たぶん、私の蹴りにハルバードは耐えられない。
なんなら、私の身体にぶつかった瞬間折れ曲がる可能性もある。
ハルバードの維持に集中したばあいには、もう雷を纏うことは不可能だろう。
そしてそれが、武器も魔術に頼っている魔法兵の弱点です。
「……まぁ、この手合わせは接近戦もできる魔術師を相手にしたときの一例のようなモノですが――。そもそも、そのギルダーという傭兵は魔法兵なのですか?」
「さぁ?」
さぁ、って、シエナさん?
まさか相手の戦闘に関わる情報がほとんどない?
「ではシエナさんには一度、ギルダーに挑んでいただく必要がありますね?」
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