概要
追憶の旅で現れた男の子はあの頃の俺だった
都心の総合病院で多忙な日々を送っている勤務医の手塚が、以前から自分に思いを寄せる年下の看護師・菜穂子と共に夏の休暇を使って青森に行くことになった。青森は手塚にとって第二の故郷であり、あることをきっかけに足が遠のいていた土地であった。菜穂子と思い出の地を巡っているうちに、2人にしか見えない謎の男の子が現れ、何かと邪魔をされる。座敷童のようなその男の子を通して、手塚は胸の内で蓋をし続けてきた遠い記憶を呼び起こす。青森の豊かな自然や風土、ねぶた祭りによって、主人公がかたく閉ざしてきた心の扉が開かれてゆく。