概要
『少年は天使殺しの最終兵器』【第三篇二章完結】
白い焔に飲まれて滅んだ街『東京』。
命がゴミのように消えていく地獄で、『灰月仁』は一人の異端審問官に助けられ、そして呪いを託された。
——生きて人を助けろ、と。
それから十年後、世界を壊す少女『ネージュ・エトワール』との出会いによって彼は、少女を連れ戻そうとする秘密組織と彼女を殺そうとする異端審問所との戦いに巻き込まれることとなる。
いくつもの陰謀が渦巻く歪んだ世界で、舞台に上がれない少年と悲劇のヒロインにしかなれない少女の運命は?
王道×異端のバトルファンタジー、ここに開幕!
《登場人物紹介》
『灰月仁《はいつき じん》』
本作の主人公。魔術の使えない魔道具師の高校生。十年前に壊滅した『東京』の生き残りで、それ以前の記憶が無い。
『ネージュ・エトワール』
本作のヒロイン。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!荘厳な世界観で、少年と少女の葛藤を丁寧に描く
「救世主」として人類救済のため世界を破壊する使命を背負った少女と、彼女を救うため「怪物」として彼女まえに立ち塞がる少年の物語。
それだけでもう、この物語がとんでもないシロモノだと言うことを予感していただけるのではないだろうか。
少年は彼女を止めるため戦うが、その姿には彼女を救いたいという純粋な気持ちが強く表れ、人類を救うために世界を壊すというあまりに重大な使命を背負う少女はその重圧に苦しんでいる。
その道が正しいことなのか、自身も迷いながら進む様子が丹念に描かれています。
この二人の対立は、単なるバトルというよりも、感情と信念と相手を思う気持ちのぶつかり合いといえて、深いドラ…続きを読む