第11話 学校は理不尽を学ぶ場所でもある

 こんにちは。6連勤明けのmagasです。


 まぁ6連勤ぐらいでなんだって話ですが、繁忙期だったり残業だったりでなかなかに激務でして、わりと満身創痍だったりします。

 首も肩も足の裏も痛くて、帰宅してから湿布貼りまくってます。肩や首の痛みが頭痛に連動しやすい体質のため、頭も少し痛いです。湿布が効いてきて、だいぶマシになってきましたけど。


 なんでこんな忙しいかっていうと、今が修学旅行シーズンだからですね。

 私の勤め先のお店は観光地のそばにありまして、観光客が立ち寄りやすい立地になっています。

 そして十月末だというのに未だ昼間はそれなりの気温を維持していることもあって飲み物やアイスが未だによく売れます。ちょっとした給水ポイント代わりに利用されている感じです。


 そんなわけで修学旅行生の集団が大挙して押し寄せてくるわけです。相変わらず外国人観光客も多いので、そのダブルパンチで一日に何回かラッシュが訪れます。時間帯によっては私ひとりで彼らを迎え撃たなければならない上に、レジ打ちは勿論としてその後の後処理(商品の補充や整理、釣銭の準備など)も必要なため、文字通り猫の手も借りたい昨今です。




 まぁそんな私の近況は置いておいて、久しぶりの更新で何を語りたいかというと、またまた過去語りです。

 このエッセイでは度々私の学生時代の話を取り上げていますが、今回もとある中高一貫校に通っていた私の思い出話を聞いていってください。



 さて、私が中高六年間を過ごした学校では、昼食を摂る手段は大きく分けて以下の三つのパターンに分かれていました。

(1)弁当もしくは通学前に買ってきたものを食べる

(2)学食を利用する

(3)パンを注文する


(1)と(2)に関してはまぁ読んで字のごとく。ちなみに学校の近くにはお店もコンビニも当時無かったため、学校を抜け出して買いに行く選択肢はありません。

 そして(3)についてはこの学校独自の制度?なのかもしれないので少し解説を。



 うちの学校では各クラスに一人「パン係」がいて、昼休みにパンを注文したい生徒は二限目までに希望のパンの種類を書いた紙と代金をパン係に渡し、パン係が購買にそれを持っていきます。

 昼休みになるとパン係は購買へ行き、クラスの発注分のパンを持って自分のクラスに戻り、注文した生徒にそれを配る、というもの。

 この制度のおかげで、パンを買いたい生徒は昼休み開始と同時に購買へダッシュしなくて済むわけです。むしろ学食に行く生徒のほうがダッシュしてました。座席確保のために。



 しかしこの制度にはひとつだけ欠点がありました。


 それは、「必ずしも希望通りのパンが届くとは限らない」ということです。


 おそらく毎日業者から届けられるパンの数と種類は決まっていたのでしょう。なので、日によってパンの注文数が多いときや希望に偏りがあるときには、必ずしも全員の希望に応えられなくなるわけです。逆に少ない時には放課後に購買で余った分が売られてたりしました。安いのでおやつ代わりによく買ってましたね。

 そして、希望が偏った時は往々にして上級生の希望が優先されるのはある種の学校あるあるかもしれません。学校ってそういうとこよね。


 販売されるパンにも人気・不人気があり、人気のほうは忘れましたが不人気のほうは、それはもう圧倒的不人気のパンがありました。

 その名も「チョコジャンボ」といい、どこぞのモナカアイスが思い浮かびますがれっきとしたパンなのです。

 どんなパンかというと、メロンパンのような白いドーム状の形をしていまして、ドーム部分はイボイボのようなクッキー生地になっており、そこにチョコソースが網掛けしてある、といったものでした。

 こう聞くとなんだか美味しそうに見えますが、ドームの表面こそチョコがかかっているものの内部には何も入っておらず、ちょっとパサパサしたパン生地。そしてパン自体もそこそこ大きいため、後半だんだん飽きてくるのです。


 これを好んで注文する生徒は、私の記憶する限りあまりいなかったと思います。

 そんなわけで、このチョコジャンボは自分の希望が叶わなかった生徒への代替品、つまりハズレ枠として配られることが多かったパンでした。私もパン係を何回かやりましたが、これを持ってくると皆残念そうな感じになるんですよね。パン係が悪いわけではないので、文句を言ってくる人はいませんでしたが。


 前述の通り上級生になるにつれ希望通りの品が届くことが多くなるのでこの現象は起こらなくなりますが、下級生のうちはまあ悲惨でした。

 私は基本的には母が作ってくれる弁当を持参していたためパン注文制度はたまに利用する程度でしたが、ある時などは二個注文していたパンが両方ともチョコジャンボに変えられた時がありました。

 いくら若いとはいってもあのパサパサしたパンを二個も食べるのは正直キツイ。せめて一個くらいは別のにして欲しかった。


 大人になってからふと思い出して、チョコジャンボというパンのことを検索してみたのですが、さっぱり見つかりませんでした。

 さすがにどのメーカーのものか覚えてませんし、多分今も作られてはいないでしょうから、結局このパンのことは私や当時の生徒たちの心の中にしか残らないものとなりました。

 同窓会とかでチョコジャンボの話をしたら盛り上がるかもしれませんね。一回も呼ばれたことないけど!




 学校って、この手のちっちゃな理不尽がいろいろありますよね。

 皆様も学校生活で起こった理不尽な出来事があれば是非教えてください。

 ない人は好きなパンの種類でもどうぞ。私は「パニーニ」っていう、野菜やチーズ、ハムなどを平たいパンに挟んで焼いたイタリア風サンドイッチが好きです。パン屋に行くといつも買ってしまいます。

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