第13話 自己顕示欲とか、承認欲求とか
こんにちは、magasです。
皆さんは、自己顕示欲とか承認欲求の強い人ですか?
「自己顕示欲」というのは、自分自身を目立たせることで、周囲の人間から認められたり、賞賛されたりしたい、ということを言うようです。
「承認欲求」もそれに近いものですが、学校や会社で好成績を修めたり、表彰を受けたりすることで他人に承認されたい、という欲求のこと。
これらは誰しも大なり小なり持っている気持ちだとは思いますし、それがモチベーションになって頑張れる人も多いでしょう。
一方で、自己顕示欲や承認欲求を満たしたいがあまり、良くない手段で目立とうとしたり、人様に迷惑をかけたりしてしまうこともある、厄介なものでもあります。
しかし、翻って自分自身を顧みてみると、自分って自己顕示欲とか承認欲求って、あんまりないなぁ…と思うのです。
例えば、このエッセイについても、ただ自分が書きたいことを書きたいときに書くためだけに思い付きで立ち上げた程度のものでしかなく、こんなものを読んで頂ける方がいたらそりゃ嬉しいし感謝だけれども、正直なところ沢山の人に読んで欲しいとは、実はあんまり思ってなかったりします。
ましてやバズりたいとか書籍化目指したいとかそんな大それたことは全く思いません。そんなタマでもありませんしね。
思い返してみれば、私は子供の頃から自己顕示欲や承認欲求が弱かったように思います。
勉強ができたのは小学生までで、中高一貫の進学校に行けば成績は瞬く間に急降下。
運動に至っては人生通して音痴のままですし、容姿にしてもそう。
人より優れているようなところは特になく、他人にない特技もこれといってなし。
賞賛されるような経験など、ほとんどありません。
むしろ、高校で成績最下層に位置していた頃は、悪い方向で目立つことさえありました。
不良だったとかそんなわけではないんですが、学習意欲が低く授業態度も悪かったため、進学校の中では悪目立ちしてしまった、そんな感じ。
勿論、当時から私はマイナス方向で目立つことも嫌でした。
今でこそ多少マシになりましたが、当時の私はかなり自己肯定感の低い人間でした。
自己顕示欲の強い人の特徴のひとつに、「自分に自信がない」というのがあります。
確かに私も自分に自信がないといえばないです。自分が人より優れているとは全く思わないし、他人より上に立ちたいとか目立ちたいとかもない。
むしろ私は人と争ったり、目立つのが嫌いです。
ゲームをやるときもいわゆる対人要素には手を出さない。ポケモンでいえば、図鑑埋めは好きだけどランクマッチ(プレイヤー同士でポケモンバトルをして、ランキング上位を目指すコンテンツ)はやらない。テラレイドバトルはプレイヤー同士協力しあうコンテンツだからやる。そんな感じ。
また、私は人生で一度だけツイートがバズったことがありまして、それは私がやっているあるゲームの情報をまとめたスプレッドシート(一覧表)を作って、それを公開したものが思いの外好評を得た、といったものでした。
ただ、そこに「要望等あればご自由にお寄せください」と書いたのがまずかった。
所詮私一人で作ったものなので情報の誤りがいくつかあり、その指摘。レイアウトや色分けが見にくい、こうしてほしい、といった要望。中にはつっけんどんな言い方をしてくる人もいました。最初は「より良いものにしよう」という純粋な気持ちで要望を求めたのですが、その量が多すぎて、対応に追われる日々が続きました。
元々、自分が欲しいと思って作ってみた一覧表を、「よかったらみんなもどうぞ」くらいの気持ちで上げたものが、予想を遥かに超える広がり方をして最初は嬉しかったのですが、増え続ける指摘や要望に対応するうち、だんだんと心が疲弊してくるのを感じました。で、とうとう耐えきれなくなり、最終的に「それ以上更新を一切せずに放置する」という最悪の逃げ方をしてしまったのでした。
その時私は、「目立つのもいいことばかりではない」ということを学ぶとともに、「自分はバズるとか目立つことには向いていない」と痛感したのでした。
自己肯定感が低い私がなぜ自己顕示欲が弱いのか。自分でもよくわかりませんが、たぶんある種の開き直りなのだと思います。
「自分は自分であって自分でしかない。他の誰かと比較しても仕方ない」と、私は常々そう思っています。上を見ればキリがないし、他人を羨んだり妬んだりしても相対的に自分の価値が上がったりなどしませんからね。
妬み、嫉み、といったものも人間の厄介な感情のひとつですが、私にはそういった感情さえ欠落しているようです。もしくは、私は著しく向上心のない人間なのかもしれませんね(笑)
強いて言うならば、このエッセイこそ私の自己顕示欲の発散方法なのかもしれません。この程度で済むなら安いもんですよね。今書いているこの文章さえ、何万人もの人に読んでもらいたい! なーんて全く思わずに書いているんですから。
自分の書いたものがネットの海の片隅にひっそり残り続けている。どうやら私には、その程度の自己顕示欲で十分なようです。
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