第11話 最強の殺し屋クロは、授業を受けたくない
レイの毎日の日課は、まず朝大体5時に起きて顔を洗い食堂へご飯を食べに行く、この時はすでに頭は起きている。一体普通の学生はこの時まだ眠いのか分からない。そしてルイスとおしゃべりだ。
「レイは今日の実技参加するの?」
「本当は参加したくないけど……あの女がものすごく睨んでくるからやらないといけないかもしれない」
「それは大変そうに……」
朝から適当な会話で盛り上がる。そしてそんな風に過ごしていると学園への登校の時間になる。レイは寮の外へ足を運ぶとそこには金色の髪を流しているエリスの姿が見えた。
「なんでここに居るんだ?」
「あら、いたらいけないのかしら?」
「でなんだ? 一緒に登校したいのか?」
「うっ! うるさいわよ!」
顔を赤らめて恥ずかしがるエリスは顔に殴りを入れてきたがレイはそれを息をするかのようにかわす。
「レイって前から思っていたけど何者なの?」
「俺は一般人だよ」
「ったく、まぁ~そういうことにしておくか」
「お願いだ」
俺たちは結局二人でアルスアカデミア学園に登校することになった。授業は学科と実技の二つに分かれている。レイは午前中に学科があり、午後に実技がある。
はぁ~正直ここの学園はレベルが思っていたより低い。そうだった
レイが殺しの技術を学んだのは4歳のころだった。あの頃から罪人を使い毎日殺していた。そんなころからやっていたレイには少々物足りない気がしていた。どんだけ難しい内容もレイにとっては簡単だ。
「そして極限化とは己の筋肉を――。深淵化とは魔術の神随に辿りついて――。そしてこの二つを同時に使用することは例外を除いて不可能だ!」
「――ちょっとレイ授業聞かないで大丈夫なの?」
「あぁ、理解している」
「またまた……」
「――ただしこの二つを使える例外がいる。それは我らラスト学園島が目標としている最強の組織【六色光】だ!」
(また六色光か……)
俺はうんざりした、どんだけこいつらは六色光に入りたいんだ……。別にほかの組織も強いやつがいる。いや、六色光はそれぐらい強いのかな……。
レイには分からなかった。
実技も何もしていないが精神的に疲れを感じ寮に戻る。寮の門前で一人の影が見えた。
「連絡人か……どうした?」
「クロ様に依頼があって……」
レイの帰りを待っていた連絡人が姿を現した。連絡人と言うのは要するに依頼の架け橋だ。政府から依頼人に連絡が行き、そこから六色光に依頼が来るという手数になっている。
「依頼は?」
「はい。ミハエル王国のキース男爵を討ってほしいと……」
「理解した。たやすい」
レイは一回自室に戻り、殺し屋の準備を進める。レイのベットの横に置いてあるタンスを右にずらしたらそこには暗証番号で厳重に保管されている獲物があった。この学園では短刀を使っているがレイの真なる獲物はそう【銃】だ。
「久しい任務だな……」
レイはすぐさまラスト学園島を後にした。この学園島は通常寮に入寮している人達は自由に島を出入りできないが、特別寮の人たちは自由に出入りできる。このためレイは特別寮に入れさせられたのだ。
ミハエル王国はこの島を出て少し歩いたこのやけにデカい国だ。ラスト学園島は外からは見えないように施されているから王国の奴らには秘密と言うことだ。
「キース男爵は数々の悪事をしたが金で裁判を有利に進めたか……」
俺は夜闇に紛れて黒いローブを着ていて黒い手袋を身に纏って肩から手袋にかけて銀色のチェーンを張りつけられている。そうこれがレイの本性である仕事姿、六色光最強の殺し屋クロの真なる姿なのだ。
「先輩待ってくださいよ~」
「めんどい」
「なんでぇ~」
このチャラチャラしたアクセを身に纏ったチャラ男は六色光の傘下である。
【
「お前遅い」
「ちょいと待ってください先輩、先輩のこの速さは流石にバケモンですって!」
そう言いながらも現場に着いたレイとシシル。二人の前に現れた建物は明らかに周りの豪邸よりもさらにデカく門の前には専属の騎士が警備をしていた。俺たちは1キロ離れた先の屋根の上で作戦会議をした。
今回、主を狩るのはレイだ。そして周りの
「先輩ではもう時間なので行きますか」
「そうだな」
時計の針が12時を回ったとき作戦が開始された。悪貴族のキース男爵の存在をこの世から消すことと、レイに課された任務もう一つの任務は誰にもばれずに自室に戻って一般人を装うことだ。
そして二人は作戦を開始した。
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