第42話 最強の殺し屋クロは、単独調査をする

 先日エリスとミシェラの初の暗殺任務が終了した。その際に二人で倒した者の中におそらくシャドリストの一員がいた。これは異常事態だ。そう考えた俺は夜な夜な一人で表ギルドについて調査することにした。


 「リキッド先日話したシャドリストの件だけどなんか裏で動いているぞ」

 「そうですね。シャドリストが動いているのもおかしな話ですよ」

 「俺今から情報とってくる」

 「一人でですか?」

 「そうだ」

 「さすがのレイさん一人じゃきつくないですか? 一応向こうにも最強と言われている人がいるらしいですし」

 「大丈夫だ。もしこの身に何かが怒れば建物ごと爆破する」

 「全くですよ」


 俺はリキッドとその場で分かれた。俺が来たのは敵国の中心地である表ギルドの本部だ。この本部は堂々と世間に本部のありかを教えているところ馬鹿だとうかがえる。


 「敵もいないか……」


 俺はあたりを見て中に入った。中は本部なだけあってかなり綺麗だ。高級品やシャンデリアなど売ったら高く値が付くだろう物がたくさん置いてあった。


 「あれは関係者か……」


 何か二人の人物が螺旋階段前で会話をしていた。一応話の内容を聞くことにした。


 「であれだ! 噂なんだけどさ……うちのギルドのリーダーってめちゃくちゃ強いじゃん?」

 「確かにあの破壊力はやばいな」

 「でもさ、これは秘密ルートから手に入れた物なんだけど」

 「聞かせて聞かせて」

 「なんかさ、ここの表ギルドにはリーダーをはるかに超える真の最強が居るらしい」

 「うそでしよ?」

 「でもそいつはあまりにも強すぎてこっち側に来れないらしい」

 「どゆこと?」

 「簡単に言うと、表ギルドが崩壊しそうになったりとか状況が深刻じゃないと戦わないらしい」

 「へぇ~。おっかね~」


 俺はその者の会話を聞いて理解した。あの時会議に来ていたリュウの力をはるかにしのぐ最強の存在か……。これは良い情報を取れたな。


 俺は一回帰ることにする。


 そして六色光大本部に着いた。取り合えず今集会場に呼べる者を緊急招集と言う名で呼んだ。


 「俺は昨日一人で表ギルド本部に潜入した」


 そう言うと早々に、やばいだろという雰囲気がだだ漏れだった。でも俺はクロだみんなができない事をするのが俺だ。


 「そして有力な情報を手に入れた」


 ここで歓声が上がる。


 「お前らも知っている通り表ギルド最強の存在リュウこの名を知らない者はいないだろう」

 『もちろん』

 「だが今回、得た情報はこの最強の存在リュウの力をはるかに超える真の最強の存在が居ることが分かった」


 ここで予想していた混乱と言うデバフが付いた。もちろんここでリュウに勝てるのは六色光ぐらいだろう。それ以外はたぶんボコボコにされると思う。そんな手強いリュウを超える者となったら六色光だとしてもその中で戦闘に特化している者に限られるだろう。


 「でだ、これが漏れているとなったら。もうじき大戦争が始まる。以上!」


 俺は速やかに高台を下りた。


 そして俺は六色光の会議室にて細かな情報などをほかのメンバーに教えた。


 「でもさ。リュウよりも強いんだろそいつ?」

 「そうだねミル」

 「俺がもう少し調べてみよう」

 「ミル頼むよ」

 「そしてミレイユにもお願いがある」

 「どうしたレイちゃん」

 「リュウ相手にも戦えるほどの人材を作ってほしい」

 「それまたレイちゃんは難しいこと言うね」

 「頼むよ」

 「承知した」


 俺は最初にミルとミレイユに願いを言った。そして残るはリキッド、リリーそしてカノンだ。


 「カノンはいつも通り表ギルドに参加している人間と関係者をさらって遊び場に連れていけ」

 「りょうかい!」

 「あとリキッドはいつも通り研究とそれと、新しい生物兵器を作ってくれ。動物を使うのはなしだ」

 「おーけーです」

 「最後にカノンだが地下特殊施設で訓練している兵士の中に遠距離狙撃が向いている者を選別してその者達を凄腕にさせてほしい」

 「把握!」


 俺は一通り作戦前の下準備を済ませた。だがこれからが本番だ。俺は他にも情報を取らないといけない。例えばこの六色光大本部みたいに向こうにも本部と別に大本部があるかもしれないし。無数の組織の中に強い者がいる組織があるかもしれない


 ひとまずまた敵国に潜入することにしよう。


 翌日俺はスラム街にある。闇市に来ていた。今回俺が狙っているものは新作の.44レミントンマグナムだ。みんなも知っている通りと言うか世間一般的にはマグナムは高威力のリボルバーと発射音が爆音だという事が知れ渡っているが。


 今回、俺が狙っている.44レミントンマグナムはこれが凄いんだよ。どんだけ撃っても静音で音もかなり小さいしトリガーもすんなり引ける。これを使えば俺の戦い方を大幅い変えることができて俺の戦い方にもっとより良い強弱をつけることができる。


 そうして俺は新作.44レミントンマグナムを求めスラム街に向かったのであった。

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