第6話 最強の殺し屋クロは、光のエリスと決闘する
決闘当日、スタジアムはかなり賑やかだった。それはエリスを応援する者が大半でほんの一握りだけレイを応援する声があった。
「さ~て、もうすぐで決闘の時間になりました!。アルスアカデミア学園のランキング上位者のエリスと最近入学してきたレイ選手!」
「これは命知らずと言っても過言ではない」
変な実況は入るものも控室では着実と準備が始まっていた。
「レイ頑張れよ!俺はお前の味方だ!」
「ありがとうルイス。俺勝ってくるね」
そういうルイスをみて苦笑いするルイス。この反応をみてどれほどエリスが強いのかが誰でも予想つく。
「エリス様、あんな変な奴倒してきてくださいね!」
「分かったわ……」
「頑張れエリス様!」
(でも何かが怪しい、あの新入生は私の前に立っても全く目をそらさず震えも一切なかった)
エリスは少し不安感を抱いていたが周りの応援でその不安は消えることになる。そしてアナウンスがスタジアム全体に鳴り渡る。
「時間になりました!。では選手の方は入場してください!」
「最初は命知らずの新しき新入生」
「そして、もう一人はアルスアカデミア学園上位者の光のエリス!!」
またレイを下に見るアナウンスが入ったのだがこれは当たり前のことだ。この学園では黒としての本性を絶対に隠すという任務を自分に設けてきているのだ。この任務が無ければこの学園いや島全体の1位になるのはたやすい。だが今回は別だ……。
できる限り実力を見せずに倒したいが相手がどのような強さを持つのかがしらない。それを見切るまでは耐えるとしよう。
「ではスタート!!」
開始の合図が下りた。早速エリスは魔法をレイに向けて撃つ。
「光の刃よ……的を射ぬけ《ホーリーランス》」
「ここで放たれたホーリーランス!!。そしてレイ選手はどのように魔法を受けるのでしょうか!」
レイに猛スピードで向かってくるホーリーランスをレイはどのように止めるか悩んでいたがここは普通に避けることにした。
(遅いな……)
レイはヒョイっとホーリーランスを避けてエリスの背後を取る。これは見てる観客もルイスも目を飛び出したように驚いた。それは解説をしている人たちも同じだった。
「あの速さは何なんだ!。レイ選手はスピード重視の選手なのか!」
「では俺もいくよエリス」
「来るのよレイ!」
レイは亜空間から取り出した自身の武器である短刀を手に持ち、エリスの方に向かった。この際に音を完璧になくすと怪しまれるため、できるだけ音が出るように走った。
「走り方が雑わね、速さはそれなりにあるみたいだけど。それぐらいなら見切れるわ」
エリスは完璧に読んだ風に言っていたがいざレイの短刀を自身の魔剣で受け止めたらエリスは体ごと壁の方まで吹き飛ばされた。
「なんなのよあんた……。なぜFクラスにいるのよ?」
そうこの女が言うように俺は理事長に頼んで好んでFクラスに入るように手数を整えてもらった。クラスには基本6段階あり、その中で一番下がFクラスってわけ。
俺は未だに地面に寝ているエリスの元に向かい、とどめの一撃を入れようとしたがそこに待ったが入った。それはスイート観客席からの声だった。俺は恐る恐るその特別な席を覗くとそこには嫌な姿が俺の目には写ったであろう。
「ったく……これだから女は苦手……」
そういうレイは腕を組み首を傾げていた。正直ここで正体がばれるのを避けるため、一旦控室に戻りルイスに六色光の事について教えてもらう事にした。
「ルイス六色光について教えてくれない?」
「おー、それは良いのだが。お前すげーな!!」
「あははは。それほどでも」
そんな風にルイスもまたレイを褒めてくるが、別に俺が褒められる事をしたって言うこともない。
「六色光の名前が聞きたいんだ」
「ふむ」
腕を組むルイス。
「なるほどね、名前か……実は公表されていないんだ」
「そうなのか……」
そう、六色光は最強の組織なだけあって名前など素性が明らかになっていないのだ。
「ただね、二つ名だけが知れ渡っているんだ」
「例えば?」
ルイスは六色光の二つ名をレイに教えてあげて、おおまかな事だけは分かった。二つ名はこういったものらしい。
・破壊の赤
・冷酷な青
・歩く猛毒の黄
・地獄のピンク
・天眼の緑
「で、そしてお前もよく知っている【最強の黒】だ」
「なんとなくわかった!。ありがとうルイス。」
(なんだか自分の事を言われていると心がむず痒いな)
そして二つ名の確認ができたレイは決闘終わりにちゃんとデバイスにwinpointが振り込まれているか確認して、スタジアムの外に出るために白い廊下を歩いていた時。
「あ」
「あ」
ちょうど光のエリスと鉢合わせしてしまったのさ。これはやばい気まずい。そんな空気があたり一帯に漂い。さすがのレイでも初めてダメージを食らった。
「レイくん、強いんだね」
「いや、そこまで……」
「いや、強いよ!私と戦えるやつなんて学園であまり見ないんだもん」
(だり~)
俺はそれからどれぐらいなのだろう結構な時間エリスと話した、それは俺にとって一番苦痛な時間だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます