第9話真奈先輩と奏月2



「行くよ、依織‼」

結衣ちゃんは課長に愛想笑い

しながら依織のブラウスを

引っ張って前に進む。


「ええ‼ 何処へ‼

どこ行ったか分かん ないよ。

探すのって、無理じゃない。」

依織はあたふたと慌てる

結衣ちゃんに探すのは無駄だと

言いたかった。


課長はにこやかに手を振って

「飲みすぎるなよ」

と声をかけてくれた。



「あの女狐め‼﹏きっしょー

後から私達が

来るとか何とか言って

山岡さんんを、騙してるわよ。

あーむかつく‼真面目な山岡さん

は信じてるに決まってる‼」




奏月が?真面目?ん?

ちょっと違うと思う・・・け・・ど。


私達が街に繰り出そうとしていると

華の営業部が五、六人で

エレベーターから降りてきた。


真っ直ぐ玄関口へと歩いてくる。



すると血気盛んだった結衣ちゃんが

急に人が変わったように大人しく

なった。



「ゆ、結衣ちゃん?

どうしたの?」



依織が声を掛けると♡(///>_<///)♡

な顔をして下を向いていた。


成程、華の営業部だけあって

イケメン揃い。


「おー、高橋何処行くんだ。」

その中に箕谷さんが結衣ちゃんを見て言った。

「おー、依織もいたか?」


スーツをバリッと着こなした

営業部は髪の毛にも気を使い

ホスト軍団かと

思うくらい皆んなカッコイイ!

副社長も山岡ともたまに

飲みに出かける程

営業部には会社も力が入って

いる。

彼等との連携は必須。


化粧品関係の営業部は

普通の営業とは違い、口が上手く

イケメン揃い。


上から下まで気を使っている。

さすがオーキッド化粧品営業部。



「結衣ちゃん、どうした?」


「え、どーもしないよ。 」

(///д///)



「俺達、飯食いに行くけど

2人も行く。」



依織は「えっと・・・。私達は」

すると結衣ちゃんが


「︎💕︎💕い、行きます 。

丁度ご飯約束してた先輩に

ドタキャンされたんですよ。

ね、ね依織‼」


「う・・・う・・ん?ん?」


依織はハッとした。結衣ちゃんが

女の子になっていた。

このモジ♡ᴗ♡モジは恋する

女の子の特徴だ。


はは〜ん。お目当ては六人の中の

27歳独身、営業部トップ箕谷昂輝

か?



昂輝は2人の顔を見ながら

「そうか、じゃ居酒屋だけど

いいか?」





「はーい。♡」


エッ‼(⊙..⊙ )依織はビックリ

“結衣ちゃんは、直ぐ

昂輝と一緒に歩き出した。


๑°⌓°๑ポカーンとしている依織に

「依織早く早く﹏」

おいでおいでーして凄く嬉しそう。



「もう、結衣ちゃん

コロッと変わりすぎ‼


真奈先輩と奏月探しは?

無しなのか?」


これも運命だ・・・奏月の事は何処を

探したら見つけられるって言うん

だろう。


車の行き交う街中を眺めながら

真奈先輩と奏月の寄り添い歩く

姿が目に浮かんだ。


「依織さん、行きましょう。」


営業部の新人君が振り向いて誘って

くれる。

ウルフカットが清潔感を露わにして

好感が持てる男性だった。


依織は新人君と2人、皆んなから

遅れて歩きだした。


彼は大学を出て今年入社したらしい。

松木幸之助くん。22歳。


「あ‼ 幸之助君なんて呼んじゃダメ

だよね。年上だもん。」


「え‼ キミいくつ?」


「4月で21になりました。」


「そうか俺は8月で23だよ。」


爽やかな印象の彼はとても優しい。

こんな人なら安心して

穏やかな家庭を

持っことが出来るんだろうなぁ〜

そんな事を思いながら居酒屋へと

あるいた。



軒下をくぐると、結衣ちゃんが

駆け寄ってきた。


「い、依織、いたいたいた。」


「え?え?え?」


「ほらぁ、彼処いい雰囲気!

乗り込もう。」


結衣ちゃんが指差した方を見ると

少し酒の回った真奈と

奏月が寄り添い

ながらビールを飲んでいた。


ほろ酔い加減の真奈は

ボディタッチをして、

ウットリと奏月を下からトロン

とした目で見つめてた。


結衣ちゃんは、営業部が席に

ついて上着を脱ぐのを見て


『行くよ。』

と依織の手を掴んだ。

そして奏月と真奈の飲んでいる

席に着くと・・・



「真奈さん。どうして先に

行っちゃってんです。

私達待ってたんですから。」



結衣ちゃんが捲し立てると・・・

奏月は驚いて‼



「え、2人送れるって彼女から

聞いてたんだけど・・・。

だから早く終わったなら先に

行って席取って置こうって・・・。」


不機嫌な顔の山田真奈は慌てて

「え、誤解だよ。

ラインするつもりだったけど

ウッカリしてしまって。

ごめんね〜依織、結衣。」


豆鉄砲食らった様なハトは

何も言えずポカーンとしていた。


向こうから、

「結衣、依織早く来い」

箕谷昂輝が声を掛けると


「なんだぁ!あなた達

彼氏と一緒なの?早く行きなさいよ。

待たせたらわるいんじゃない?」


「依織さん、」

新人君の幸之助が声をかける。

その声に(✧"✧)直ぐ、奏月が反応する。


「あ、結衣ちゃん行こう

邪魔しちゃ悪いよ。

すごぅく、た.の.し.そうだし

箕谷先輩達待たせちゃ悪いよ。」



「う、うん。

いいの?依織‼」


「うん、行こう。」




「早く行きなさいよ。」

煽るように、真奈がいう。


成程2人は仲がいい。

ぴったんこ、くっついている。

今日の夜は真奈先輩のテクの実戦で

決まりかな。




そんな事を考えながら営業部の人

達と楽しく食事をした。

楽しくしていないとやり切れない!


ストーカーしてまで

手に入れたかった癖に痩せ我慢

する依織はやはり

お人好しなのかチッキショーウ

😭








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る