第27話 寧音




結衣ちゃんが好奇心丸出しで

「ね、ね、依織確かめにいかない?」

結衣ちゃんは目を爛々と輝かせ

依織の両手を握ってウンウンと

顔を上下に振った。



「そうだね‼

行こう‼」



ただ偶然、寧音さんと奏月が

乗り合わせたんだと依織は


思いたかった。



『だって信じろって・・・💦

奏月は言ってた、だから信じる‼』




好奇心旺盛な結衣ちゃんは

シャーロック・ホームズに

なった気分で副社長室前迄

二人を引っ張って

やって来た。




それはもう怪しく制服着てなかっ

たら、通報されるレベル。




「アハハマジかー‼」



楽しそうに笑う奏月と寧音

が仲良く出て来た。

暫くして副社長が出てくる。

3人はドア前で立ち話


チラッと結衣ちゃんに気付いた

寧音さんが首をかしげた。



「ん?どーした寧音。」


奏月がこっちを見た。

依織と結衣と奈緒はパッと

自販機の横から出していた

頭をパッパッパッと隠した。


「メッチャ仲いいね。」

「うん」

「あれは仲いいレベルじゃ

ないね、カンペキに付き合って

んじゃん。」

と奈緒ちゃんは不貞腐れる

ように小声で叫んだ。


しかも寧音さんの事

・・・まさかの呼び捨て💦

依織も違和感が半端ない!


依織は自販機と結衣ちゃんの影と

幸福の木の影で、小さくなり

👂を立てて聞いていた。



結衣ちゃんはハッとして頭を

下げたから慌てて依織も奈緒

も頭を隠した。


3人は昼食に外に出かける様だった。

なんか、私達より、格上感満載‼

凄く大人‼


奏月は本当に寧音さんと

腕を組んでいた。

それも似合っているから落ち込む😞



そして寧音さんは奏月に、

もたれかかりベッタリしていた。

︎💕︎ハートが二人の回りを

ピョンピョン飛んでいた。




ふと振り返ると副社長室のドアから

部長と食事に行った時

部長の車が玄関口にあると

教えてくれた秘書がいた。



「あれ?あの人?」


依織に気付いてパッと頭を翻し

階段を降りて行った。




少し不審に、思ったものの

まあ、秘書だし

当たり前か!!

奏月の事がショックすぎて

それ所じゃ無かった。




昼休み奏月にラインして真相を

聞く事にした。


しかしラインもブロック

電話も着拒されてメールアドレス

も迷惑メールになっていた。

多分ラインも既読すらつかない。



《捨てられたの私、奏月に?。》



ゴミ箱にパンの袋を捨てようとした

時そんな言葉が脳ミソを駆け巡る。

要らない物


「ハァァァ〜➰💨」



京都は、お別れ旅行だったのか?


そうだよね!


かたやお嬢様



かたや貧乏神がついているような

私と・・・どっち選ぶのとなれば

迷わず寧音さん選ぶよね‼



金持ち、美人、ナイスバディ

ボン キュッ ボン

選ばない理由が見つからない‼


貧乏、小デブ、ボン ドン デーン‼

捨てられない理由がない⤵⤵⤵

テンション下がる!

見てなっとく・・・テキナ‼


なぜか、あっさりと奏月の事を

諦められた。



あんなにハイスペックな彼女が

いたら仕方がないと脳ミソが判断

したのだろう。



依織の脳ミソは的確な判断を

するらしい。



魂がヌケただけ。

ぽわ〜んとなるのは仕方ない

仕事にならなそうだから課長に

半休をもらう。

生理でもないのに生理休暇

オーキッドでは月1日だけ

生理休暇を使える。


女史に優しい会社


依織と奏月の事を

何も知らない結衣ちゃんは、

「幸せ疲れかー‼ 京都の疲れが

出たんじゃないのぉ〜」


と依織を冷やかした。


「そう、カモ〜‼」

体がだるい‼

健康な肉体は健康な魂に宿るだっけ?

違ったか?どーでも良い・・・💦


注ฅ(健全な精神は健全な

肉体に宿る。)



そして誰もが奏月と寧音のラブラブ

な姿を目撃していた。


噂は噂を呼び、尾鰭をつけながら

社内を走る。


次の日、奏月のマンションに

ブランド物では無いけど

お気に入りのバックを置いて

いた事を思い出し、合鍵持って

いたから取りに行った。



小さな雑貨屋さんで見つけた

お気に入りのバック‼


ブランド物では無いが、奏月の

クローゼットに置いたまま

使い勝手のいいバック。



マンションには、通っていたから

誰も不審に思わず、ご近所さん

と挨拶を交わしながら


“もう、

ここには来れないんだなぁ“


なんて寂しい事を思いながら

玄関の鍵をあける。



カード式だから・・・


どんなタイミングでカードを

手渡しして返したらいいのか

悩んでしまう。


カードを刺しながらそんな

事を考える。


奏月の玄関には、私の写真が

並んでいたのに

寧音さんの写真に様変わり

していた。



そんな当たり前の事

分かっていたはずだ。



本当は京都で取った写真が

増えるはずだったのにな・・・

と玄関の赤い薔薇に目が止まる。



依織がいつも飾った安い

花とは違う。



お高そうな赤い薔薇は華やかな

香りを振り撒いていた。


涙が頬をつたいポトリと落ちた


「仕方ない・・・」

冷えた指で涙を拭いた。



と・・・賑やかな声が聞こえてきた。

依織は咄嗟に靴を持ちバックのある

部屋を目指しクローゼットに隠れた。


すると

「フー疲れたね!

お花飾ってくれたんだー」



「ああ、副社長に言われた

とおりにね。」



「そ‼」




2人は依織のいる部屋に飛び込んで

来た。『


依織は┣¨‡ ┣¨‡ ┣¨‡ ┣¨‡

これって私が不法侵入に

なるよねーどーしょう。

┣¨‡┣¨‡、┣“キ┣“キ


「おいおい、寧音、この部屋は

ダメ‼ だって‼」


「いいじゃーん!

私達そんな水臭い仲?」


「まさか慶一道の秘書が

悪名高い奏月だったなんて

世間は狭いねー!」


「俺だってビックリだ‼

まさか副社長のイトコが寧音だ

なんてな‼ ビックリだ‼」


「ねえ💓奏月

昔のように・・・ねえ‼」


依織は出ていくタイミングを狙っ

ていたのに┣¨キ┣¨キ ┣¨‡ ┣¨‡


「ど、ドウショウ┣¨‡ ┣¨‡

出られないよう。」


カチャリ隙間から少しだけ覗いてみた。


奏月と寧音は見つめ合って

始まりそうな雰囲気♡┣¨キ┣¨キ

(((;꒪ꈊ꒪;)))ヤバイヤバイ

“カッン“ゲーツ

このタイミングで?靴落とすー💦


靴の片方を落としてしまった

依織はジタバタ

ヤバーイヤバイ😵💦💦


2人も固まっている。

コッチ、み、見てる〜‼


え━━━━━━い‼


「コレ‼カード(鍵カード)」


依織はカードをベッドの上にポイッ

と置き靴を拾ってダーッシュで

逃げ出した。


咄嗟に現れた依織に驚いて

2人はフリーズ‼


寧音は腕を奏月の首に回したまま

奏月は寧音のウエストを抱いたまま

しばし動かず・・・💦



「ギャーッ‼ ス、ストーカァァァ!」

寧音はフリーズが溶けた後叫んだ。



寧音はドアに指を指して奏月に

聞いた


奏月はフリーズ


奏月の頭が現実に戻れない!

ハッと我に返った奏月も依織の

後を追おうとした。



寧音に腕を捕まれ止められた。


「危ないよ!奏月、警察、警察

捕まえてもらおうー

﹏どうやって

入ったのかしら?」



「いや‼ 彼女は・・・💦

寧音

あれが 俺の彼女だ‼」





「😰えー、本当に?

なんでクローゼットに入ってんの?」




「さあ?何で・・・💦だろう。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る